くすみ肌の原因に…!?【酸化チタン】の入ったクリームは肌に悪影響になるのか | かずのすけの化粧品評論と美容化学についてのぼやき

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先日からTwitterでちょい物議を醸している話題がありまして。

 

 

ある日こちらの羽菜さんの「Candy Dollのプライトピュアクリームが白くなってとても良いよ!」というツイートがバズりまして、

 

 

現在で7万件を超えるいいねが付いているトレンドツイートになっています。

 

 

しかしこちらのツイートについて

 

成分調べたらやっぱり酸化チタンが入っている。その時は白くなるから良いけどくすみ肌になりやすいから気を付けた方がいい。

(※人を批判したいわけではないので引用は控えました。)

 

 

という意見を述べた方がいて、それもかなり拡散されており、

 

こちらのツイートを見て

 

『酸化チタンって怖いんだ…』

 

と思ってしまった人が結構いるぞ…という状況です

 

 

 

これについて不安を抱いたという方からのご懸念の声とかも聞こえているので

 

実際酸化チタンの肌影響って科学的に見てどうなんだという話をしたいと思います。

 

 

 

 

◎そもそも「酸化チタン」とは?化粧品にどれくらい使われているのか

 



まぁ僕のブログをよく読んで下さっている方からすれば今更な成分名かと思いますが、

一応最初にこちらの成分の概要を解説したいと思います。

 

 

 

まず「酸化チタン」という成分名、あまり聞き覚えがないという方もいるかもしれないので

 

現在どれくらい化粧品に配合されているのかをちょっと調べてみようと思います。

 

 

Cosmetic.info.jpというサイトを使うと、登録されている主要な化粧品であれば

 

その成分が配合されている製品の商品数をすぐに検索することができます。

 




検索してみると

 

その1番下のところに「備考」があって、「この成分を含有している商品」というところを見れば

 

何個の商品があるのかが分かりますね。

 

あくまでこちらのサイトに登録されている主要な化粧品だけなのですが

 

 

それでも実に32000個ほどの化粧品に「酸化チタン」が使われています。

 

はっきり言ってもの凄い数です。

 

 

 

かなりの使用頻度で使われている成分ということが分かります。

 

 

 

で、どういう用途に使われているかも書いてあって、

 

こちらは

 

「着色剤」「不透明化剤」「紫外線吸収剤・散乱剤」

 

という風に書いてありますね。

 

 

というのも、「酸化チタン」というのはつまり↓こちらのような白色の粉体成分で、

 

 

日焼け止めの『紫外線散乱剤』として用いられる他、

 

メイクアップ製品の主成分化粧品を白く見せる目的白色顔料としても利用されています。

 

 

紫外線散乱剤としての特徴については

 

【酸化亜鉛】と【酸化チタン】 意外と知らない紫外線散乱剤の特徴


こちらの記事に詳しくまとめていますので

 

是非ご一読頂けると良いと思います。

 

 

 

まぁ基本的には「酸化チタン」と聞いたら紫外線散乱剤(紫外線を反射する成分)の一種であると連想すると良いと思います。

 

化粧品成分の中でもとてもポピュラーな成分なので

 

聞き覚えの無かった方は是非覚えておきましょう。

 

 

 

◎日焼け止め以外にも酸化チタンを配合したクリーム等が人気に!

 

 

 

そして最近では日焼け止めだけでなく

 

スキンケア用のクリームとかボディクリームなどでも

 

こういった酸化チタンを配合しているクリームが人気になってきているんです。

 

 

 

例えば2~3年前に突如現れて大人気になった韓国の「ウユクリーム」という製品。

 

塗るとホントに白くなる!?話題の「ウユクリーム」の真相について

 

 

こちらは普通のスキンケア用のクリームなのですが、

 

成分に酸化チタンが入っていることが分かりました。

 

 

なぜ入っていたのか?というと、

 

実は酸化チタンは白色の顔料なので、それを塗ることで肌色を若干白く見せることができるんですね。

 

 

このおかげで塗った瞬間肌が白くなる!と話題になったわけです。

 

 

当たり前といえば当たり前ですが…(^_^;)

 

白い粉が入っているので、当然塗れば白くなります。

 

 

 

なので紫外線散乱剤としてではなく、お肌を白く見せるための目的で配合されているというケースも増えてきています。

 

 

 

ちなみに、このような肌を白く見せる粉体は他にもあって

 

例えば日本では古くから親しまれている『ニベアクリーム』にも


「ステアリン酸Al」や「ステアリン酸Mg」などの白色粉体が入っていて

 

塗ると若干白く見えるというタネが隠されています。

 

ハトムギ化粧水+ニベアクリームに美肌効果や美白作用はあるのか?検証してみた(後編)

 

 

 

 

こういう製品は以外と他にも沢山あって、

 

老舗有名デパコスの美白化粧品などでも利用されているテクニックだったりします。

 

(さっきのコスメティックインフォで商品を検索して、日焼け止めやメイク製品以外のスキンケア系に入っているものは大抵この目的)

 

 

 

かくいう先ほどのツイートのキャンディドール ブライトピュアクリームも確かに酸化チタンは入っていますね。

 

原材料・成分
水、プロパンジオール、メトキシケイヒ酸エチルヘキシル、酸化チタン、ジエチルアミノヒドロキシベンゾイル安息香酸ヘキシル、トリ(カプリル酸/カプリン酸)グリセリル、グリセリン、セスキイソステアリン酸ソルビタン、アルブチン、テトラヘキシルデカン酸アスコルビル、ラベンダー花エキス、セラミドNP、ヒアルロン酸Na、スクワラン、アボカド油、マカデミア種子油、アセチルヒアルロン酸Na、加水分解ヒアルロン酸、水溶性コラーゲン、プラセンタエキス、ローヤルゼリーエキス、ステアリン酸、タルク、(アクリレーツ/アクリル酸アルキル(C10-30))クロスポリマー、ジメチロールプロピオン酸ヘキシル、トリポリヒドロキシステアリン酸ジペンタエリスリチル、ビスエチルヘキシルオキシフェノールメトキシフェニルトリアジン、水酸化K、フェノキシエタノール、グンジョウ、アルミナ、キサンタンガム、水酸化Al、メタリン酸Na、赤226、BG、シクロペンタシロキサン、トリメチルシロキシケイ酸、トコフェロール、クエン酸、クエン酸Na


まぁ正直このアイテムはSPF30/PA++の日焼け止め効果も持っていて、

 

紫外線吸収剤のメトキシケイヒ酸エチルヘキシルやジエチルアミノヒドロキシベンゾイル安息香酸ヘキシルとかも入っているので普通に日焼け止めなんですよね(^_^;)

 

 

 

あと酸化チタンがやり玉に挙げられていたけど、

 

青系着色剤として「グンジョウ」染料の「赤226」など、

 

普通に色を付けるための製品なのでウユクリームとかとはまた違うアイテムかなと思います。

 

(ちなみに染料や天然着色料は不安定な面も大きいので、肌が弱い人にはあまりオススメしません)

 

 

 

使う人ももちろん分かっているとは思いますが

 

着色剤で色を付けているだけなので地肌の色を変えることはできないアイテムです。

 

あくまでメイクアップ効果による色調変化であるということには注意すべきと思いました。

 

 

 

 

 

◎酸化チタンには「光触媒作用」があり、肌を酸化させる!?




そして肝心のお話ですが、

 

では

 

こういった酸化チタン配合のクリームなどを日常的に使い続けることは

 

肌に悪影響になるのでしょうか?

 

 

冒頭でも説明したような「肌をくすませる」という要因になることは本当にあるのでしょうか?

 

 

 

 

 

実はこれ、ちゃんと説明をしようとすると結構ややこしい話になるんです(^_^;)

 

 

 

まず「酸化チタンは肌をくすませる」と言われる根拠は実は昔から語り継がれていて

 

 

 

酸化チタンには「光触媒作用」といって、

 

紫外線などの光線に反応して周囲の酸化反応等の化学反応を促進する作用がある

 

ことが知られています。

 

この特性を活かして様々な場面で工業的に利用されているのですが…

(先日話題に挙げた花粉を分解するマスクも実は酸化チタンの光触媒を利用している)

 

 

この話を化粧品に置き換えると、

 

実は人間の肌は空気中の活性酸素や日光(紫外線)等によって常に酸化反応まっただ中にあるんです。

 

 

上記の説明がそのまま当てはまるとなれば、

 

「酸化を促進する」作用を持つ酸化チタンを塗布した状態では

 

この空気酸化や紫外線による酸化反応も促進されてしまい

 

肌がより酸化されやすくなってしまう≒肌がくすむ原因に

 

という風に言われてきたわけですね。

 

 

 

まぁさらに難しい話をすると、この酸化促進によって細胞のDNAが傷つけられる云々という説もないことはないです。

(ただ基本的には皮膚表面の話なのでよしんば酸化促進されたとしてもDNA損傷までを気にする必要はないと思いますが。)

 

 

 

 

という話が、実は大昔から日本国内や海外でも話題になっていまして

 

結構深い歴史があるのですね…(^_^;)

 

 

なのでこの情報を断片的に受けとってしまった人

 

「酸化チタンは肌を酸化させるから危険!」

 

と思ってしまうのも無理はないと思います。

 

 

 

あと「酸化チタン」という名称が「=酸化させる」と結びついてしまうというのもまぁ分からないことはありません。

 

 

化学をかじっていると「酸化○○」と言われると「より安定した成分になったんだなぁ」と思うものなのですが、

 

一般市民にはまずこの感覚はないでしょうね…。苦笑

 

 

 

 

◎実は『酸化チタン』は2種類あり、化粧品に使われる酸化チタンはほぼ100%安全!?

 

 

 

しかし普通に考えてみても欲しいのですが、

 

日本の化粧品の実に3万件以上のアイテムに配合されている成分ですよ…?(^^;)

 

もうほとんどの日焼け止めやメーク製品に入っていると言っても過言ではありません。

 

 

そんな怪しげな効果があるとしたら、まずどこのメーカーも使わないと思いませんか?

 

 

 

しかも何ならば、オーガニック系ベビーケア系

 

かずのすけのセララボ含め敏感肌向け化粧品のメーカー

 

こぞって日焼け止めやメーク製品に使っているのが「酸化チタン」なんですよ。

 

 

 

本当にこの成分に上で説明したような問題があれば、まず使わないはずですよね。

 

 

 

 

 

 

つまり…結論から言えば、

 

化粧品に使われている「酸化チタン」は基本的に無害だし、

 

肌を酸化させることもなく、

 

ほぼ100%安全と言い切れます。

 

 

 

 

 

なぜか。

 

 

 

それは、実は『酸化チタン』という成分には

 

 

上記のような光触媒作用を発揮する「活性型(アナターゼ型)」の酸化チタン

 

光触媒作用をほとんど持たない「不活性型(ルチル型)の酸化チタン

 

2種類があり、

 

 

化粧品に使われているのは【不活性型の酸化チタン】だからです。

 

 

 

こちらの資料を参考にすると、

 

酸化チタンとは(日本酸化チタン工業会)

 

このように酸化チタンにはルチル型とアナタース(アナターゼ)型の2種類があり、

 

用途も↓のように

 

 

化粧品はルチル、光触媒はアナターゼと用途が分けられているんです。

 

しかも紫外線散乱効果はルチル型の方が高く透明度も高いので、

 

化粧品にアナターゼ型を選ぶメリットなんて全くないんですよね。

 

(一応顔料級酸化チタンだとルチルとアナターゼが一緒に書いてありますが、化粧品にアナターゼを使うことはほぼ考えられません。原料メーカーがちゃんと管理しています。…ただし海外製はなんとも言えない。苦笑)

 

 

先ほど言ったような

 

「肌を酸化させるかも」という話は

 

工業用のアナターゼ型酸化チタンならあり得るけど、

 

化粧品用のルチル型酸化チタンだと起こらないんですよね。

 

…まぁ実際に起こっていないですしね(^^;)

 

 

 

つまり上のような酸化チタンの種類と区分けを知らないと、

 

光触媒に酸化チタン(アナターゼ)が使われている→化粧品(ルチル型)も肌に悪影響になるのでは

 

と考えてしまった人が昔いて、

 

これを今も連綿と受け継いでしまっている人がいるのです…。

 

 

 

 

 

 

ただ「ほぼ100%」という風に『ほぼ』という表現をしたのは、


実はルチル型でも微妙に光触媒効果がまだ残っているらしいのですね。

 



実際この活性はすごく少なくて、通常の光量の紫外線では本当に無視出来るくらいしか反応しないんです。

 

ただそれでも稀に肌に合わないことはあるし、

(チタンは特に金属アレルギーになりにくいですが、稀にアレルギーを起こす人もいる)

 

酸化の懸念も全くないとは言えないため

 

 

最近の酸化チタン原料は、

 

粉体表面をシリカ等の皮膜剤でコーティング処理をしています。

 

 

 

これによって、若干の酸化促進の懸念点も限りなくゼロに近づけているわけです。

 

(実際はルチル型ならコーティングしてなかったとしてもほとんど無視出来る影響しかなく、紫外線を直浴びするよりは全然マシだと思います。)

 

 

 

この結果として、

 

現在存在する全ての紫外線防止剤の中でも「酸化チタン」は特に優れた安全性と安定性を誇っていて、

 

敏感肌向けやベビー向けの日焼け止めやメーク製品、

 

さらに低刺激製が求められるスキンケア製品などにも頻繁に配合されるようになっています。

 

 

 

 

ゆえに、よく分からない噂を元に酸化チタンを避けてしまうと、

 

逆に肌に負担のある化粧品を使うことになってしまうかもしれず

 

 

個人的にはとてもとても損をしてしまうのではないかと心配しています。

 

 

 

 

ちなみに、

 

こういったボディケアクリームとかスキンケアクリームで酸化チタンが入っていて白く見せている製品に対して

 

「酸化チタンが入っているから注意!」みたいに言う人もいますが、

 

確かに塗って肌そのものの色が白くなっているわけではないことを注意喚起するのは良いとして

 

別にちゃんと洗い流せば悪影響になることも特にないので

(衣類などが汚れてしまう可能性はあるけど)

 

そこまで神経質に捉える必要はないかなと僕は思っています。

 

 

 

そんなこと言ってたら日焼け止め毎日塗ってる人はどうすんだという話ですし…f(^_^;)

 

 

 

 

◎化粧品の酸化チタンは安全性バツグンの成分なので今後も安心して使ってOK!

 

 


というわけで、件の意見に対してご懸念の声もあったのですが

 

かずのすけの見解としては「本当に気にしなくて良いと思います」という返答になりますね。

 

 

日焼け止めを作る時に酸化チタンやその他の紫外線散乱剤とかは本当に詳しくリサーチしたので

 

僕としては酸化チタンという成分には凄い信頼を置いています。

 

 

中には酸化亜鉛も酸化チタンもどっちも肌に危険だから別の成分(例えば酸化セリウムとか)を使っているよ!というメーカーがあったりもするんですが、

 

現段階ではどの紫外線防止剤よりも酸化チタンが1番安全性面では優れていると僕は考えています。


正直新しすぎる成分とかだと安全性試験等のデータもかなり少なくても全然信頼できないので…苦笑


ぜひご安心頂ければと思います。

 

 

 

ちなみにこういう話について昔こんな記事を書いています。

 

『疑いがある』≒『危険』 という理不尽。

我ながら中々良いこと言ってるなと思った(笑)ので、

 

 

 

今回の話の締め括りとしてご一読頂けると幸いです(*^_^*)ゞ



 

 

最後に、

 

昨日は8月末のトークイベントや今日からセララボ取扱い開始の新店舗の情報を書いているので、

 

8月25日に中目黒蔦屋書店にてかずのすけトークイベント開催します!お申込み方法について

まだご覧頂いていない方はこちらもご確認下さいね!

 

 

というわけで今日は以上です!



 

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