↑前回の続き


見てない人は先に前回をどうぞ








おばけくん前回までのヴァイスライアー


タッチ撃破


いよいよ完結です













珊瑚海 洋上


エヌラ貿易の船。

デッキの上に、ひとりポツンとカミラ


「隊長・・・マーベリック中尉・・・」


オーストラリアの方を見て

朦朧と呟く


そこに、手に軽食を持ってレフがやってくる


「カミラさん。昼食にしよう」

「・・・」


返事はない


レフは鼻からため息をつき、カミラの横に並ぶ


2人は無言で

トリントンの方を眺めた・・・




時間は少し遡り

【トリントン攻防】


タッチが撃破され

ヴァイスライアーの面々は唖然とする




ハムスターこの時点での状態ハムスター

タッチ
撃墜

マーベリック
撃破

レフ
退却中



「まだ・・・」


カミラが立ち上がる


「まだ、死んだと決またわけじゃありません!!レフ君!急いで隊長の救出に」

「バカな事言ってんじゃないよ!

まずは落ち着きなカミラ!」


「でも!

通信が途切れる瞬間、脱出ポッドで抜け出した可能性だってあります!」


「カミラ・・・」

フランは悲しそうな目で見る


“かもしれない”だけを理由に、隊を危険に晒すことはできない

隊長不在の今、全権はフランにある

フランはしばらく目を閉じて黙る


やがてドダイにレフが戻って来ると、

フランはようやく方針を発表する


「ヴァイスライアーはこれより、ドダイでこの場を離脱。

エヌラの船長に船を出すように言いな。珊瑚海洋上で合流するよ」


「フラン軍曹!隊長を置いていくおつもりですか!」


「ぎゃーぎゃーうるさいよ!

私は残ったアンタら全員の命を預かってるんだ!

フン!助けに行くだって?

それこそ、あのバカが嫌がりそうなコトだね!!」


フランの一喝

カミラは口をムっと結び、うるうると涙を溜める


なだめるように、レフがカミラの肩にポンと手を置く

そして

「あの・・・私に考えがあります」

レフの提案する


それは、

“タッチが生きていると仮定し、二機あるドダイのひとつをこの場に残して行く”というものだった

もし生きていて、ここまで辿り着けたなら、あとは海で合流できる、と。


提案というより、仮定に仮定を重ねた願望だ


だけど

フランにもそう信じたい気持ちはある・・・


全員ががフランの決断に注目する


「・・・

あー!

どいつもこいつも」


髪の毛をくしゃくしゃと掻きながら、

涙目のカミラに命令をする


「もう一つのドダイに合流ポイントを残してきな!」


「フラン軍曹・・・!了解!」


ぱぁっと明るくなって飛び出すカミラ

レフも救急セットを持って、それを追いかけた


こうして、ドダイを一機残し

ヴァイスライアーはオーストラリアを離れた





【現在】

珊瑚海・洋上


合流ポイントで船を停泊させて、

もう丸一日が経過していた


カミラとレフはオーストラリアの方を眺め、
今か今かとドダイを待つ・・・



「ありがとうね。レフ君」
ポツリと、力無く言った

ドダイを残す提案をしてくれたレフに感謝しているようだ

レフはゆっくり、優しく喋る
「僕は、ヴァイスライアーから死者を出したくない一心で、同行しました。
・・・僕は、自分の無力さを思い知りました」

「・・・」

「せめて、隊長は生きていてほしい」

「・・・うん」


バン!

強く背中を叩くレフ

「!!・・・ちょ、何するのよ」

「あと、言い忘れてましたが、カミラさん。僕は29歳。貴女より年上です」


・・・え?
と、カミラが固まる

レフはエヌラ貿易として、よくヴァイスライアーの基地に顔を出していた
2人は何度も顔を合わせた仲なのだが、
お互いの年齢までは把握していなかった
カミラが勝手に、レフが年下だと決めつけてタメ口をきいていたのだ

「そ、そうだったの!?Σ(・□・;)」

頷き笑うレフ

カミラ21歳
レフ 29歳

「ご、ごめんなさいっ!
私、知らなくて。ああ、失礼しました!レ、レフさん!」
「ううん、今まで通りでいいんですよ。僕は気に入ってます」

顔を赤くしてあたふたするカミラ

「良かった。カミラさん元気、出たみたいだ」

この時、レフが自分を元気付けようとしてくれている事に気づく

「さあ食べよう、カミラさん。
あれから何も食べてないし、寝てないんだろ?
隊長が帰って来た時、フラフラだったら大変だ」

「うふふ・・・そうだね。
ありがとう、レフ君」

カミラはいつもの、可愛い笑顔で答えた

食事を摂ると、張り詰めていた気が緩む
カミラはその場で寝てしまった

レフは彼女を起こさないよう、毛布をかけてやった








騒がしい



うとうとと目を覚ますと、
隊員たちがみんなデッキへ集まっていた

「私、寝ちゃってた!」

ビクッと飛び起きるカミラ。
隣でレフが、優しく微笑む


「みて、カミラさん」






レフの目線の先を見る














デッキには、残して来たドダイ



タッチが帰ってきた!



周りには隊員たちだけでなく、エヌラ貿易の船乗りたちも集まって騒いでいる



カミラは大きな目をさらに見開く





だが




「全員、静かにしろっ」



ドダイからゆっくり降りて来たのは、

タッチではなく、


なんと

連邦軍人だった


「ま、まずい!」


慌てて銃を構える隊員達



・・・いや



よく見れば連邦兵じゃない

連邦の軍服を来たタッチだ・・・


タッチは顔をしかめて、全員にこう言った



「お前ら、

俺は、体中が痛くて今にもぶっ倒れそうだ!」


その場の全員がタッチの言葉に静まる


タッチは苦しそうに、ゼーハーと息を切らしながら必死に声を出している



「多分あちこちの骨が折れてる。

内臓も破裂してるかもしれん

息を吸うだけで激痛で、マジで今にも倒れそうなんだ

まずは鎮痛剤。それからタンカだ

俺を静かに、そっとタンカにのせろ

くれぐれもそっとーーー」
















「隊長ーー!!」






















EDテーマ

Ado「永遠のあくる日」









熱烈なハグ
歓声と拍手

カミラ号泣
タッチも号泣
あとタッチは悲鳴。断末魔みたいな。



それを見て
みんなは腹が捩れるほど笑った


どこかで「ヒュー」と、マーベリックが口笛を鳴らした気がした



真っ白い鳥たちが
大空を飛んでいる



タッチは必死なカミラを見て、
可笑しくて笑った

おわり




コアラあとがきコアラ

王道オペ子・可愛子ちゃんカミラ
彼女の軸は「タッチを笑わせたい」でした

オチは北風と太陽みたいで気に入ってます


この妄想ストーリーは、沢山の人と一緒に作ってる感じで、めっちゃ楽しかったっス
関わった貴方はヴァイスライアー(*´∀`*)