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テキサスとカリフォルニアが映す米国の現実と未来② (2019/7/4 日経ビジネス)
カリフォルニア州では米国籍を持つ人の数が年々減少しているのに対し、テキサス州では増加している。カリフォルニア州政府は財政立て直しで目覚ましい成果を上げた。10年前には破綻状態だったのを克服し、今では健全な黒字を計上。経済危機の再来に備えた基金は目標額を超過している。
とはいえ、極めて手ごわい社会問題を抱えている。その最も顕著な例がホームレス問題だ。所得格差はテキサス州より大きい。失業率は恒常的にテキサス州を上回る。
カリフォルニア州は自らを進歩派のよりどころと考えているが、実は米国のどの州よりも貧困率が高い。この原因の一つは、規制が厳しく、新たな住宅を建設するのが困難で、住居費が高騰していることにある。米グーグルが10億ドル(約1080億円)以上の費用を投じてサンフランシスコ湾岸地域に住宅を建設する決定を下したものの、これで解決する問題ではない。
これに対してテキサス州は、都市が広がるのに任せている。この点に関しては少なくとも、同州はよりリベラルで、カリフォルニア州のほうが保守的だ。住居費が安くて税金が低く、仕事がたくさんある州に移動したいと思う米国人は、引っ越し準備を整えてテキサス州に向かっている。
目下のところ、テキサス州はカリフォルニア州よりもイノベーションの気概に溢れ、小さな政府と社会的支援のバランスを取る余地がある。
現在の米国において、他の州の手本となる完璧な州はない。どの州も他の州の教訓となる優れた長所を持っている。米国最大の石油生産州であるテキサス州は例外的な存在だ。
これとは対照的に、カリフォルニア州は、様々な欠点を抱えているにもかかわらず、高度な教育を受けた移民を引き付けてやまず、優れた人材やアイデアの宝庫となっている。グーグルや米フェイスブック、米テスラ、米ウーバーテクノロジーズ、米ネットフリックスなどの企業を世に送り出してきた。社会主義が忍び寄っているとの不満があるにもかかわらず、大手ベンチャーキャピタルやハリウッドの映画制作会社がこの地にとどまっているのも、人材を引き付ける誘因だ。
米国はこの2つの州から学ぶことができる。連邦議会が機能不全に陥っている時は──つまり、ほとんどいつも──なおさらだ。州が自らの運命を自分で決定する能力がますます重要になるからである。
2つの巨大な州が持つ長所を併せ持つ州を考えてみよう。自由を愛し、個人の生活に政府が介入せず、企業に優しく、人々に雇用の機会を提供し、環境を守り、教育にお金をかける──そんな理想的な州ができないだろうか。
カリフォルニア州は住宅建設におけるテキサス州の拡大志向を見習えるし、テキサス州は優れた大学に投資するカリフォルニア州をまねればよい。他の州に住む人がヒューストンやロサンゼルス、ダラスなどの偉大な都市を訪問すれば、人口動態の変化(編集部注:移民の増加を指す)にあまり不安を感じなくなるかもしれない。この想像の州をテキサフォルニア(Texafornia)と呼ぼう。
©2019 The Economist Newspaper Limited
Jun. 22 - 28, 2019 All rights reserved.
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