新たな不登校支援「チャレンジクラス」令和9年度開設へ
練馬区では、不登校や不登校傾向にある中学生を対象とした校内分教室「チャレンジクラス」を、令和9年度から設置する予定とのことで、先日の文教児童青少年委員会で報告されました。
練馬区ではこれまでにも、不登校の児童生徒の支援として
教育支援センターでのトライやフリーマインドなどを行ってきました。
今回のチャレンジクラスは、東京都の方針を受け、学校の中に不登校の生徒が安心して学べる環境を設ける新たな選択肢として設置されるものです。
設置校については、区内全域から通うことを想定し、
交通の利便性や空き教室の状況、改修できる教室があるかなどを調査して選定されており、
今回、練馬駅近くの開進第二中学校が選定されました。
一般の生徒とは別の通用門を利用するなど、他の生徒の目が気になって登校しづらくならないよう、動線についても配慮する予定です。
東京都の方針に基づく取り組みで、1学年10名、3学年合わせて定員30名程度を想定。
このチャレンジクラスでは、学校で学びたい、授業を受けたい、少しずつ出席状況を改善したい
という本人や保護者の希望などを確認して判断するとしています。
ちなみに、新中学1年生については、小学校時代に不登校状態にあった児童も対象となります。
本人・保護者の意思や実際に通うことができるか、在籍校の校長や担当教員の意見などを参考に審査となります。
地域による優先枠は設けない予定とのことです。
また、仮に定員を超えた場合については、他の不登校支援につなげるなど、継続して支援していくとしています。
時間割については、委員会で出された資料に記載されていますが
あくまで一例であり、すべてをこなせる生徒だけを対象とするものではないとのことです。
(委員会資料より)
表現活動や探究学習などについても、他自治体の取り組みを研究しながら、設置校と教育委員会が今後具体的な教育活動をつくっていくとしています。
学校に戻ることだけが目標ではなく、
チャレンジクラスでは、現在よりも出席状況を改善することを一つの成果として考えています。
不登校の背景には心理的な不安など様々な事情があります。
そのため、単純に何日登校できたかだけではなく、学校教育の中で心理面の不安を軽減していく支援も必要との考えが示されました。
また、既存の不登校支援(トライやフリーマインド、学校内の別室など)との併用も可能とのことです。
特別支援教室との併用が考えられるケースもありますが、
チャレンジクラスそのものは特別支援学級・特別支援教室ではないため、
そこで行われるような専門的な特別支援をチャレンジクラスが担うものではないため、
発達特性のある生徒についても一律に対象外とするものではありませんが、
チャレンジクラスで対応できる支援内容を本人・保護者に説明したうえで、入級審査会で判断することになります。
学校行事や部活動については、
設置校の在籍生徒と一緒に活動することになるので、本人が希望すれば、運動会などの学校行事や部活動にも参加することができるとのことです。
また、一方でチャレンジクラス独自の行事や活動についても検討していく予定とので、
一人ひとりの状況や希望に合わせて学校との関わり方を選択できる仕組みになりそうです。
今回の設置校は、開進第二中学校の1校です。
練馬区は広いため、設置校が1校だけでは、地域によっては通学そのものが大きな負担になると考えられます。
2校目以降の設置については、他地域の中学校についても設置可能性を確認しており、
まずは1校目の取り組みを検証しながら今後の展開を検討するとしています。
オンラインで授業に参加できる仕組みについては、
現在も通常学級では不登校の生徒がオンラインで授業を受けているケースがあり、
チャレンジクラスについても、教室内の生徒への配慮などを踏まえながら可能性を検討するとしています。
募集については、
9月末から募集を開始し、10月に3回程度の説明会を開催する予定です。
初年度については、施設の準備が整い次第、可能な限り見学できる機会を設ける予定で、年度当初だけでなく、年度途中にも年間5回以上、チャレンジクラスに通うことが出来るように機会を設けるとしています。
この対応について、不登校の状況は年度途中でも変化するため、必要になったタイミングで選択できることは大切だと思います。
これまでも、区としても不登校児童について様々な支援を行ってきていますが、
不登校の背景や理由は一人ひとり異なります。
通常の教室には入りづらいけれど、少人数なら通える子。
自分のペースなら学習を続けられる子。
学校行事や部活動には参加したい子。
オンラインの方が参加しやすい子などなど。
だからこそ、チャレンジクラスが設置されても、通わせることを目的にするのではなく、
自分に合った学び方や居場所を選択できるようにするための一つの選択肢として機能することが重要だと考えます。
今回開設する、1校30名という規模では、区内すべての不登校の子どもたちを支えることはできないとも考えます。
既存のトライ・フリーマインド、校内別室、オンラインによる学習支援などと組み合わせながら、それぞれの児童生徒に合った支援につなげていく必要があります。
開設後は、単に登校日数だけを見るのではなく、児童生徒の心理面の変化や学習への意欲、安心して過ごせる居場所になっているかという視点からも検証していくことが大切だと思います。
今後も開設に向けた具体的な内容を確認していきます。

