2026年9月3日から練馬区議会第三回練馬区議会定例会が開会しました。

初日には区長の所信表明が行われましたので今後の練馬区政がどのような方針で行われるのか

所信の要点を掲載します。

 

  災害・防災対策について

 

・7月の熊本地震、8月の千葉県の記録的大雨への被災地支援

・熊本地震への対応右矢印義援金受付

         右矢印熊本市へ「罹災証明書発行」支援職員を派遣

         右矢印氷川町へ「災害廃棄物処理」支援職員を派遣

 

熊本地震や千葉県での記録的な大雨を受け、首都直下地震への備えや水害対策を一層進めていく必要があるとの考えを示しました。

練馬区ではこれまで、建築物の耐震化・不燃化、緊急輸送道路の確保、マンション防災対策、備蓄物資の充実、地域での防災訓練、河川・下水道整備と連携した治水・流域対策などを進めています。

今後は、こうした防災・減災対策に加え、避難所環境のさらなる充実にも取り組む方針です。

また、行政による対策だけでなく、区民一人ひとりの日頃からの備えや、災害時に命を守る行動も重要であるとして、区民・区議会とともに「災害に強い安全・安心なまちづくり」を進めていくと述べました。

 

  熱中症対策

 

練馬区では、暑さが本格化する前の5月から、高齢者世帯への訪問や電話による声かけ区報やSNSを活用した注意喚起などの対策を実施してきました。

所信表明では、区内ですでに13人の方が熱中症により亡くなっていることが報告されました。

引き続き、こまめな水分・塩分補給や適切なエアコンの使用など、自分自身を守る対策に加え、高齢のご家族や身近な方への積極的な声かけも呼びかけています。

 

  保育所待機児童対策

 

今年4月、練馬区では6年ぶりに保育所の待機児童が発生。

必要な保育定員を確保するため、

・待機児童が生じた地域を中心に新たな認可保育所を設置

・保育所を整備・運営する事業者を9月から募集

・今年度末に閉園予定だった谷原保育園の建物を一定期間活用する方針を示しました。

特に石神井地域で待機児童が生じたことから、谷原保育園については、近隣の私立保育園への影響も考慮しながら、具体的な活用方法を検討していくとしています。

  豊渓中学校の統合・再編

 

豊渓中学校の統合・再編について、区長は地域から寄せられた多くの意見を踏まえて検討した結果、

これまでの方針どおり令和11年4月の統合に向けて進める考えを示しました。

主な内容として、

・令和11年4月の統合方針を継続

・学校関係者、保護者、町会・自治会などと今後も協議

・統合までの豊渓中学校の生徒の学習・学校生活を支援

・統合先となる光が丘第一中学校の課題にも対応

・老朽化が進む旭町小学校の改築を早期に進められるよう検討

・統合後の豊渓中学校の施設のあり方は、子どもや地域の意見を聞きながら検討 としています。

 

方針通りに進めるに至ったことについて、区長は、すでに統合年度を前提とした学校生活が始まっていることや、子供たちへの影響、良好な教育環境と持続可能な学校運営などを理由として、統合方針を維持する判断をしたと説明しました。

 

  教育・子育て世帯の負担軽減

 

練馬区では、すでに区立小中学校の給食費を全面無償化していますが、

さらに、

・10月から不登校児童生徒、私立小中学校等に通う児童生徒への給食費補助を開始

・今年度から区立中学校の修学旅行費を無償化(すでに修学旅行を実施した学校、修学旅行費を積み立てている家庭も対象)

とすることが示されました。

 

  学童クラブ

 

学童クラブの需要が増加する中、子どもたちが安心して過ごせる環境を維持するため、職員の確保と定着に向けた新たな支援として、10月から「学童クラブ従事職員宿舎借り上げ支援事業」を開始。

職員の住居確保を支援することで、人材の確保・定着につなげ、学童クラブを運営する事業者を支援する方針を示しました。

 

  高齢者・認知症施策

 

高齢者が住み慣れた地域で、最期まで自分らしく暮らし続けられるまちを目指し、高齢者施策を充実する方針が示され、

地域包括支援センターにおいて、ケアマネジャーと介護サービス事業者がケアプランをオンラインで共有できるデータ連携システムを今月導入し、介護現場の事務負担を軽減。

8月にファストフード店で認知症カフェを試行。今後、店舗運営事業者と協定を結び定期的な開催し、認知症の方や参加者の交流・外出の機会を増やすとしています。

 

  障害者・障害児支援・5歳児健診・発達支援

 

7月から、夏休みなどの長期休暇中に放課後等デイサービスで障害のある子どもの居場所を提供は現在4か所で実施しており、今後さらに拡大。障害のある方の社会参加や ご家族の就労継続を支援するため、障害福祉 サービス事業所等でも居場所を提供。

 

10月から、発達等に心配のある子どもの5歳児健診を開始右矢印アンケートを実施し、必要に応じて、医師会協力医療機関や保健相談所で医師による診察を実施。また、保健相談所の専門職による相談支援や、こども発達支援センターによる区独自の療育プログラムなどを通じて、継続的に支援。

 

就学や学校生活での悩みや心配事に一元的に対応する「ねりま障害児学びの相談窓口」の設置を進めるとしています。

  大江戸線延伸

 

延伸後のまちの姿を示す「沿線まちづくりデザイン」案を取りまとめ、オープンハウスやアンケートを通じ、区民・事業者・子どもたちなどの意見を反映し、9月に改めて区民から意見を募集し、10月に成案化。

(仮称)大泉学園町駅予定地周辺では、新駅へのアクセス道路となる西側道路の整備に向け、今年度中に測量へ着手していきます。

大江戸線延伸の実現に向けた東京都との協議と並行して、新駅の開設を見据えた沿線のまちづくりも具体化していくとしています。

 

  地域公共交通

 

2040年代を見据えた「地域公共交通計画」を策定し、地域と連携したデマンドタクシーや、自動運転の導入に向けた検討など、新たな取組を位置付け、優先的に取り組む重点支援地域を設定。

 

大泉町・大泉学園町地域で、11月から路線型デマンドタクシーの実証実験を開始予定。

実証実験を通じて効果や課題を検証しながら、地域とともに今後の交通のあり方を検討していくとしています。

 

  環境・プラスチック資源化

 

10月から製品プラスチックの分別回収・資源化を開始右矢印これにより年間約2,000トンのごみ減量を見込む

練馬区のCO2排出量のうち、家庭部門が5割以上となっており、高断熱窓や太陽光発電などを対象とする「カーボンニュートラル化設備設置補助金」を拡充していく。

ごみの減量・資源化、省エネ・再エネ設備の導入を促進し、区民や事業者と協力しながら、脱炭素社会の実現に向けた取り組みを進めていくとしています。

 

  都市農業

 

1 1 月2 1 日と22 日の2日間、JA東京あおば 農業祭に合わせて、全国都市農業フェスティバル2027プレイベントを開催。

前回のプレイベントを上回る15 自治体の参加が決定し、各自治体の農産物販売や都市農業のPRを行う

 

  美術館・貫井図書館再整備、中村橋駅周辺まちづくり

 

美術館・貫井図書館の再整備は、現在の建物を有効に活用することを基本として、設備の老朽化や不十分なバリアフリーの解消等の対応を検討していく。サンライフ練馬も含めた建物について、設備の劣化状況の確認や、コンクリートの圧縮強度、中性化の進行状況等の現況調査を実施。

 

中村橋駅周辺のまちづくりについては、今後も引き続き進めていく方針が示され、区長が、地域の町会・自治会や商店会など、これまで検討に関わってきた皆さんに考えを説明。

バス乗り場の改善や商店街の歩行環境の整備など、駅周辺が抱える課題の解決へ。

 

  地域団体への支援

 

10月、区内2か所目の地域活動倉庫「平和台倉庫」を開設。

町会・自治会や商店会、消防団、NPOやボランティア団体など区内各地で多様な活動を展開する地域団体など、地域を支えてこられた方々を引き続き支援。

 

  公契約条例

 

公契約条例を制定し、区が発注する契約の労働報酬下限額を設けるなど、適正な労働条件の確保を通じて、公共サービスの質の向上と地域経済の持続的な発展を目指す。右矢印制定に向け、外部有識者等による検討組織を設置し、具体的な検討に着手。

 

  練馬区独立80周年

 

令和9年8月1日に、練馬区は板橋区から 分離独立して80 周年となることから、区民実行委員会を設立し、区民の皆様、区議会の皆様、区が三位一体となって、盛り上げていきたいと考えを示しました。

 

  新たな基本構想・都市計画マスタープラン

 

策定に当たっては、関係団体や学識経験者からの意見のほか、ワークショップやオープンハウスなど、区民も参画し検討を進めていくと示しました。

 

  物価高・事業者支援/補正予算

 

中東情勢等の影響を受ける事業者への緊急対策として、区独自の特別貸付を開始。

教育・ 子育て施設や介護・障害者児サービス事業所を対象とする給付金の支給期間を、来年3月まで延長。

その他、工事・物品購入など区内中小企業への支援、工事等の着実な実施に向けた対応など

新規・充実事業に要する経費等について、補正予算案の編成作業を進めており、近く提案予定。

 

  区立公園での花火

 

今年の夏、区立公園で花火利用を試行。

煙や音など近隣への影響を懸念するご意見やルールの遵守など課題もあるが、喜びの声も多く寄せられている。

今後、実施結果を検証し、利用者や近隣の方々からいただいた声を踏まえながら、より良いルールづくりや公園運営のあり方について検討を進めるとしています。

 

 

 

 

学校統廃合について、区長は選挙では反対の立場を示していましたが、今回の所信表明では、豊渓中学校について令和11年4月の統合を計画どおり進める方針を示しました。

すでに統合年度が示され、それを前提に子どもたちの学校生活や準備が進んでいる中、実際に区政を担い、現場の状況を確認したうえで、「今から計画を元に戻すことは子どもたちへの影響が大きい」と判断したとのこと。

この判断について、選挙では反対するという立場や公約に期待し、一票を投じた区民の方がいることも忘れてはいけません。

選挙で掲げた考えと、就任後の判断が変わること自体を一概に否定するものではありませんが、

変更するのであれば、なぜ判断が変わったのか、選挙時には把握できていなかった事情は何だったのかを、区民に対して丁寧に説明することが必要だと考えます。

今回の判断を区民の皆さんがどう受け止め、どう評価するのか。

一般質問や委員会などでも取り上げれると思いますので引き続き区長の発言を追っていきたいと思います。

 

子供、子育て関連でいえば、待機児童についても、単純に保育所の定員を増やせば解決するものではなく、地域や年齢による需要と供給のミスマッチをどう解消していくのかや、5歳児健診についても、健診で課題を見つけることがゴールではないと考えます。健診後の相談、療育、就学、学校生活まで、必要な支援へ切れ目なくつながる仕組みが重要です。

 

今回の所信表明で区政について広く触れられていました。

今定例会では、会派のメンバーが一般質問に登壇し、決算委員会も行われます。

決算委員会は令和7年度の決算状況についての委員会ではありますが、事業執行や予算配分が適正だったのかを問い、そしてそこから見える課題などから次年度予算へと繋がっていきますので、区長がどのような練馬区政を取り組んでいくのか質疑をしていきたいと思います。

 

一般質問や委員会等の報告はまた追って掲載していきます。