0歳児・妊婦の同居家族へ麻しん抗体検査・予防接種の全額助成が始まります!
現在、国内や東京都内で麻しん(はしか)の感染が増加しています。
こうした状況を受け、
練馬区では、令和8年8月1日から、0歳児や妊婦と同居する方を対象に、麻しんの抗体検査および任意予防接種の費用を全額助成する新たな事業を開始するとのことで、保健福祉委員会でも報告がありました。
麻しん(はしか)の感染が増えている
麻しんは非常に感染力が強く、空気感染するため、手洗いやマスクだけでは十分に防ぐことが難しい感染症です。
日本は2015年にWHO(世界保健機関)から「麻しん排除状態」と認定されましたが、その後も海外からの持ち込みをきっかけとした感染が確認されていて、近年は、世界的にも麻しんの流行が拡大しています。
新型コロナウイルス感染症の流行中に世界各地でワクチン接種率が低下したことや、海外からの人の往来が活発になった現在、日本国内でも引き続き注意が必要な状況となっています。
東京都内の麻しん患者数は、例年10~30人程度で推移していましたが、令和8年は6月末時点ですでに264人の患者が確認されています。
練馬区内でも、過去3年間は患者の発生がありませんでしたが、今年4月に8人の患者が確認されており、特に麻しんのワクチンを接種できない方をどのように守るかが重要になっています。
なぜ0歳児や妊婦さんを「周囲から守る」必要があるのか
麻しんには特効薬がなく、発症した場合は対症療法となるため、ワクチンによる予防が非常に重要とされています。
しかし、0歳児は原則として、麻しんを含むMRワクチンの定期予防接種の対象年齢にまだ達していません。
また、MRワクチンなどの生ワクチンは、妊娠中に接種することができません。
なので、0歳の赤ちゃんや妊婦さん本人がワクチンを接種して自分自身を守ることが難しい時期があることになります。
だからこそ、一緒に暮らす家族が抗体を持っているかを確認し、必要に応じて予防接種を受けることで、家庭内に麻しんを持ち込まない「周囲から守る対策」が大切となってきます。
8月1日から抗体検査・予防接種を全額助成
今回の助成制度の対象となるのは、抗体検査日および予防接種日現在、練馬区に住民登録がある19歳以上の方で、
・0歳児と同居している方
・妊婦と同居している方
感染予防に十分な抗体を持っていない方です。
対象となる方のうち、希望する方は麻しんの抗体検査を無料で受けることができます。
さらに、抗体検査の結果、
「抗体価が低い」と判断された場合には、任意予防接種の費用についても全額助成されます。
区内の予防接種協力医療機関、約250か所での実施が予定されています。
⚠️19才以上の理由については、未成年の方は定期予防接種の機会を逃した方が接種できる規定を設けているため。
申請は電子申請などで
抗体検査や予防接種を希望する方から申請を受け付け、対象要件を確認したうえで、区から抗体検査受診票や予防接種予診票が発行される予定で、助成開始は8月1日です。
詳しい申請方法や対象となる医療機関については、区ホームページなどでご確認ください。
今回の事業では、約7,100人の抗体検査、約1,400人の予防接種を見込んでいます。
既に実施している「風疹対策」との違いは?
すでに実施されている風しん対策との対象者の違いについて質問しました。
風しんの助成制度では、妊娠を希望する女性やその同居者なども対象となる場合がありますが、今回の麻しん対策では「妊娠を希望している方の同居者」は対象に含まれていません。
その理由について区からは、今回の事業では、まだ定期予防接種を受けることができない0歳児を守ることを最優先としているとの説明がありました。
妊婦については、出産後に0歳児が家庭内にいる可能性が高いため、その同居者をあらかじめ対象としています。
一方、妊娠を希望している段階では、今後0歳児が家庭内にいる時期などが確定していないことから、今回は対象としていないとのことでした。
必要な人に届く周知を
今回の制度は、ワクチンをまだ接種することができない赤ちゃんや、妊娠中でワクチンを接種できない方を守るための大切な取り組みです。
しかし、制度をつくっても、対象となる方に情報が届かなければ利用にはつながりません。
区では、8月1日以降の区報をはじめ、区ホームページ、X、LINEや、各医療機関とも連携して積極的に情報発信していく予定です。
医療機関との連携はもちろんですが、子育て世帯が日頃利用している練馬区の子育てアプリなども活用し、子育て関連部門とも連携しながら、対象となる家庭に直接届くような情報発信を行ってほしいと要望しました。
予防できる感染症
麻しんは感染力が非常に強いと言われている一方で、ワクチンによって予防できる感染症でもあります。
特に0歳の赤ちゃんは、自分自身で定期予防接種を受けて身を守ることがまだできなかったり、妊娠中の方はMRワクチンを接種することができません。
だからこそ、家族や周囲の大人が自分自身の抗体や予防接種歴を確認し、家庭内に麻しんを持ち込まない環境をつくることが大切です。
0歳の赤ちゃんや妊婦さんと一緒に暮らしている方で、
「自分に十分な抗体があるかわからない」
という方は、ぜひ今回の制度を知っていただき、この機会にご自身の抗体について確認していただければと思います。
私も引き続き、感染状況を注視するとともに、区民の皆様に必要な情報をわかりやすくお届けしてまいります。