6月の練馬区議会第二定例会で会派の一般質問で
区長の選挙公約「ごみ有料化反対」について質疑を行いました。
正式にな議事録は区議会HPからご覧になれます。
今回は、会派で行った質問と区長、環境部長の答弁をまとめました。
「ごみ有料化反対」という公約
これまで無料であった家庭ごみの排出が有料化されれば、それを歓迎する区民は少ないと考えています。
ごみ処理行政については各市区町村が責任主体となっており、そのあり方は自治体の実情や区民合意を踏まえて判断されるべきものです。
ただ、一方で、 23区の清掃事業は広域的な協力体制の上に成り立っており、練馬区だけといった単独区での判断ではなく、他区との調和が必要不可欠であります。
区長は、選挙戦で「ごみ有料化反対」という公約を掲げましたが、
最終処分場はひっ迫しており、切実な課題となっている現状をどう捉えて公約として掲げたのか。
今年初頭、小池知事は最終処分場のひっ迫や資源循環の必要性を踏まえ、23区における家庭ごみ有料化の検討を促す発言を行いました。
都知事の発言のみを根拠に、即時に制度の変更を行うべきではありませんが、
練馬区としての基本的な考え方や今後の方針、区民への影響評価を明確にすることは、行政として避けて通れない責務と考えています。
他の自治体はどうなっているのか?
全国的な動向として
● 全国の自治体の約7割が家庭ごみ有料化を導入
● 東京多摩地域では檜原村を除く全ての自治体で有料化を実施
● 多摩地域での実績
2024年度の環境省調査によると、多摩地域では排出量が比較的少ない傾向にあり、これが最終処分場のひっ迫という課題意識と、収集有料化導入と排出量が明確になる個別収集の組み合わせが、ゴミ減量化に大きく寄与していると分析。
練馬区の現状と次期計画
2012年6月の練馬区循環型社会推進会議の答申では、有料化は有効な施策とされつつも、区民の理解が得られるまでの議論と他区との調整が必要と結論付けられていたことを踏まえ、今年度策定される第五次計画での有料化議論の位置づけをどうしていくのか
区長はなぜ家庭ごみの有料化に反対なのか。
環境省の指針では、国からの交付金審査において、ゴミ排出抑制減量化施策の具体性が重視されており、家庭ごみの有料化や指定袋制度がその例として挙げられています。
施設更新や広域処理計画に対する国の支援を見据えた際、この減量施策の在り方は避けて通れない課題です。
ゴミ有料化は単なる料金制度の問題にとどまりません。
清掃工場の更新、最終処分場の確保、さらには国からの財政支援確保と密接に関係する将来にわたる行政運営の重要な課題です。
①区民への情報提供、意見徴収、議会での十分な議論
②検討プロセスについて
③いつ頃までに一定の方向性を整理するのか を会派として質問しました。
区長の答弁
ごみ減量の重要性:
限りある埋め立て処分場のことを考えると、ごみの減量は早急に取り組むべき課題だと認識。
有料化の効果認識:
家庭ごみの有料化は、各都市での実施事例を見れば、ごみの減量に一定の効果をもたらしていると認識。
現状について:
区でも家庭ごみの有料化について検討を行っているものの、様々な課題があることから、現時点で実施の決定には至っていない。
区長自身、実際に清掃車に乗り、職員の指導を受けながら可燃ごみの収集作業を実施。
多くの区民が分別ルールを守っている一方で、分別されていないゴミも出されており、警告シールで対応していることを確認。
優先すべき取り組みとして
家庭ごみの有料化を検討する前にやるべきことがあると考えているとのこと。
具体的施策:
1 製品プラスチック分別回収 - 10月から開始
2 ゴミの排出抑制強化
3 分別の徹底
4 資源化品目の拡充
5 区民、事業者、職員と力を合わせた取り組み
慎重姿勢の理由は、
食料品や日用雑貨などの物価上昇が続き、区民生活に大きな影響を与えている状況の下で、区民に新たな負担をかけるべきではないという考え。
家庭ごみの有料化は区民の理解と協力が不可欠であり、慎重に取り扱う必要があるとの考え。
23区との関係、広域的な位置づけ:
家庭ごみの有料化は、中間処理を共同で行っていることなどから、23区で統一的に取り扱うべきものと考えている。
23区では検討を進めていく方針としていますが、その議論の中で区長の考えを伝えていく。
練馬区の対応は23区での議論を踏まえ、検討していく。
ゴミ減量実績などについては環境部長からの答弁
区民、事業者、区が連携してゴミの減量と資源化に取り組んだ結果、練馬区は区民一人一日当たりのゴミ収集量が23区でトップレベルの少なさとなっている。
第五次一般廃棄物処理基本計画
策定概要:
● 本年度策定予定
● 新たな施策やゴミの減量目標を定める
● 進捗状況を毎年度区民にお示し
● 目標達成に向け周知啓発を実施
家庭ゴミの有料化は慎重に取り扱う必要があることから、計画では有料化の導入を前提としたゴミの推計は行わない。
引き続き、区民事業者のご理解、ご協力のもと、さらなるゴミの減量と資源化に取り組んでいく。
まとめ
区長は、有料化の効果を認めながらも、物価高騰下での区民生活保護を最優先に、現時点では実施しない判断です。
その代わり、分別徹底と資源化の拡充といった現在可能な施策を強化すると示しており、23区との広域的な検討の中で今後の方針を決定していく考えです。
製品プラスチック分別回収が今年10月から開始されますが、
ゴミの排出抑制強化、分別の徹底、資源化品目の拡充や 区民、事業者、職員と力を合わせた取り組みはこれまでも行ってきており、どのように強化していくのか。
次期計画でどのような方針を出されるのかを、所管する委員会(みどり・環境等特別委員会)の副委員長としても注視していきたいと思います。
