令和8年度予算審議では、各種扶助費のうち「入学準備費」に関連して、中学校の標準服(制服)について取り上げました。

 

中学校の標準服と入学準備費について

 

 

  中学校の標準服の位置づけ

 

日本の学校教育法や学習指導要領には、「標準服を着用しなければならない」という規定はありません。

多くの公立中学校で標準服が採用されているのは、学校長の判断によるものです。

標準服には次のような役割があるとされています。

 

 

学校運営・安全面

  • 生徒か外部の人かを見分けやすい
  • 通学路や校外活動での安全管理がしやすい

 

教育的配慮

  • 服装による経済格差や見た目の競争を抑える
  • 学習の場と私生活の切り替えがしやすい

一方で、保護者からは「初期費用が高い」という声も多く聞かれます。

そのため、練馬区内の中学校における標準服の平均額や最高額についても確認しました。

 

 

  物価高の影響は標準服にも

 

会派の質問として令和4年の際にも同様のテーマを取り上げ、金額を聞きました。

その際は平均が3万円台、最高額が5万円台。

それが、最新の状況では

・平均額は、約5万円

・最高額は、約67.000円

 

 

  標準服が高額になる背景

 

令和5年には、文部科学省から

「通学用服などの購入について、保護者の経済的負担が過重とならないよう配慮すること」

という通知も出されています。

現在、市場には大量生産によって高品質で比較的安価な製品も多く流通しています。

それにもかかわらず、学校指定の標準服が高額になっています。

区の認識としては、

一般的に標準服としてデザインを指定する場合は、量産にはなじまず流通は限定的なもののため高額になる傾向。

しかし、全国的に見ても、練馬区の金額がと特に高額だとは認識していない、ということですが、入学準備費として重くのしかかっていることは事実です。

 

 

  購入方法の透明性と価格競争

 

練馬区では、標準服が特定の店舗の専売にならないよう、複数事業者での販売とされています。

しかし実際には、購入できる店舗が限られている場合もあり、量産による価格低減や競争性が十分に働いているとは言い難い状況も見受けられます。

そのため、

  • 複数の販売店から自由に選択できる環境づくり
  • 価格の透明性の確保

などが必要ではないかと考えています。

校長会での周知だけでなく、具体的にどのような改善が行われているのかについても確認しました。

 

 

  PTAと連携して回収も

 

区として、文部科学省から通知された内容については毎年度、校長会を通じて各校に説明しており、

特に標準服の指定や指定店のあり方の、複数業者からの購入など具体的な事例を用いて紹介し、

・複数会社からの見積もり聴取し、指定店を決定

・複数の会社を対象にプレゼンを行い選定

という見直しを行った学校もるとのことです。

また、ほとんどの学校においてPTAと連携して標準服の回収などの活動も行っているとのことです。

 

 

 

  標準服をめぐる保護者負担

 

標準服に関する負担は、制服本体の購入だけではありません。

  • 夏服・冬服
  • 体操服
  • ワイシャツや付属品
  • クリーニング費用

など、保護者の負担は多岐にわたります。

標準服には、

 

メリット

  • 毎朝の服選びが簡単になる
  • 服装をめぐるトラブルが起きにくい

 

デメリット

  • 初期費用が高い
  • 個性が出しにくい
  • 成長期に買い替えが必要

といった両面があります。

標準服の導入や運用は学校長の判断とされていますが、指定服の必要性や価格の妥当性について、保護者や児童・生徒の声を聞く機会を設けることが重要ではないかと考えます。

 

 

  入学準備費と保護者負担の軽減

 

現在、就学援助制度では入学準備費が設けられており、認定世帯に対しては支援が行われています。

しかし、入学準備にかかる費用はすべての家庭に発生します。

標準服などの初期費用の高さは、教育費への不安の一因にもなっています。

こうした負担の積み重ねが、子どもを産み育てることをためらう要因の一つになっている可能性もあります。

他自治体では、入学準備金を区立・私立を問わず支給する制度を設けている例もあります。

例えば、文京区では

  • 小学校 5万円
  • 中学校 10万円

の入学準備金を支給しています。

 

 

  今後に向けて

 

教育費の保護者負担軽減は、子育て支援施策として取り組む必要性べきと訴えかけました。

標準服のあり方や入学準備費の支援については、今後も検討を進めていく必要があります。

子育て世代が安心して子どもを産み育てられる環境づくりに向け、引き続き取り組んでいきたいと思います。