朝の登校前の子どもの居場所についての保護者ニーズが高まっており、

学校の開門を待つ子どもたちへの対応が新たな課題となっています。

特に小学校新1年生の保護者にとって、

区内保育園の平均開所時間は7時15分であるのに対し、

小学校の開門は午前8時15分から25分となっていることから、

そのギャップを埋める朝の子どもの居場所がないため、親が朝の対応に迫られ、

働き方や仕事を変えなければならない、いわゆる小1の壁となっています。

 

共働き世帯の増加だけでなく、核家族化や地域住民との関係の希薄化などにより、

出勤後に子どものみで在宅させたり、子どもに鍵をかけさせて通学させたりすることは、

施錠などの防犯や防災の面においても保護者の不安要素となっていることから、

育児と仕事の両立に向け、社会全体で課題認識を深めていく必要があり、

保護者が安心して仕事ができるよう、子どもの朝の居場所づくりは急務であると発言してきました。

(右矢印2025年2月練馬区議会第一定例会一般質問~学校施設を利用した子どもの居場所づくりについて~)

 

現在の小学校の開門時間は、教員の勤務時間に合わせた管理体制の中で、安全を確保できる時間に開門することとなっていますが、

保護者の通勤時間に合わせて登校する児童や、子どもが1人で自宅にいたくない、

またはいられないといった児童たちは開門時間より早く登校し、校門前で待つことになり、

近隣住民などから子どもたちが道路に出て危ないと心配する声や、うるさいといった指摘を受けたりすることもあるようです。

 

こども家庭庁と文部科学省が取りまとめ公表した放課後児童対策パッケージ2025においても、

朝の子どもの居場所づくりの推進が掲げられ、朝の時間帯における学校施設の利用について、

教師の負担とならないよう、また管理運営上の責任体制に留意しつつ、自治体における独自の取組に活用できる補助事業や好事例を周知しています。

 

他の自治体を見ると、

大阪府豊中市では令和6年4月から学校見守り員を配置して、朝7時からの校門開放を開始しており、

都内では豊島区が令和7年1月から2校で7時45分からの開門を試行しているほか、

三鷹市や八王子市などでも実施例があります。

 

国は、実態把握に向けた全国調査を実施、区としても聞き取り調査を実施したところ、

保護者の出勤時間との関係で、登校時間より前に登校する子どもたちが10人程度いたりと、一定数いることを認識しており、

管理職や早めに出勤した教員が8時前に校門を開け、校庭や校舎の昇降口前に子どもたちを迎え入れていることを多くの学校から聞いており、朝の居場所の必要性を感じている小学校は17校あったとのことです。

このことから、練馬区においても小学校における朝の居場所対策をモデル事業として実施することとなりました。

 

モデル事業実施は5校となっており、

開進第一小、光が丘夏の雲小、南町小、関町北小、大泉第四小での実施となります。

時間は、7時45分から8時15分とし、

校内で居場所をつくり、読書などをして過ごせるようにするとのことです。

見守り員はシルバー人材センターからの派遣の方が3名配置されます。

安全管理については、緊急時対応マニュアルを共有し、緊急時の連絡用に携帯電話を所持し、

区の負担で賠償保険の加入もします。

 

今回のモデル校5校の選定については、地域バランス、見守りの人員配置でモデル校選定されましたが、

校内の居場所、見守り員の確保が解決されれば順次拡大していくとしています。

先行実施している自治体では、活用に使用している学校施設は様々で、

子どもを受け入れる体制も地域の団体やボランティア、民間企業に委託など様々となっています。

練馬区でモデル事業を実施し、区が想定している課題以外にも生じる可能性もありますので、

モデル事業の検証をしつつ、必要とされる学校への拡大となるよう進めたいと思います。