大分以前の記事です、なので現在の基準と異なっている所があるかもしれません。

それでも今日本酒というものがどうなっているのかを知ってほしくて再掲載しました。

以下過去の記事を少しだけ校正して再掲載しました、興味のある方はぜひともお読みください。

 

私の家系は日本酒の蔵元なのですね、なのでこれ書いてみたかったのです、因みに母方は沼津の魚河岸の仲買です(なので飲んべで魚介のくいしんぼなのだ)。

こちらが本家に残るアルコール醸造の官許証です。

 

 

最近の日本酒は海外からも注目されていて、地酒ブーム後押し等より美味しい日本酒を再見している方も多いと思う。

ところがそういう方達でさえ今の日本酒事情がどのようになっているのか判ってはいない方が多いようです。

なので日本酒の定義とか現在どのように作られているのとか。新しく来訪された方には今一度お読みいただきたいと思います。

 

以下に出るお酒は私が飲んで大変美味しいと思う酒です、。

この話を聞いた後でもこれらのお酒を飲んでみていただきたいですね。

 

 

純米酒こそが本当の日本酒じゃない。

 

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酒造りには米の澱粉を麹が糖化し、、それを酵母がアルコールに変える。

米の澱粉は中心部に多い、だから米を磨いて中心の良質の雑味の無い部分を使って酒を造る。

この磨く程合いを精米歩合と言う、%で表示されておりこの酒は55%と半分近くを捨てている。

大吟醸になると35%などとほとんど仁丹粒くらいの大きさにまで磨き中心部だけで造る。

 

ではその捨てられる米の磨きカスはどうなるのだろう、玄米を精米する時に出るカスはヌカだ。

こっちは精米した米を研ぐのでヌカとは違う、澱粉が少ないがちゃんと食せるものだ。

これは専門に引き取る業者が有って、あられやせんべいなどに加工されたりする、新潟や北陸に製菓業が多いのには無関係ではないだろう。

 

しかし、この削ったカスからなんと糖を作り出してしまう機械をあるメーカーがを作り出してしまったのだ。

これはあっという間に全国に広がり結構小さな蔵でも使っていたりする、連続糖化装置だ。

 

つまり削ったカスを使って酒が出来るわけであるから甚だ原価効率が良い、もちろん磨いた本体で醸造する程は造れる量は少ないのだが、醸造途中に混ぜるなどすれば本醸造のようにアルコール化を促進させる事も出来る。

 

だがやはり所詮は削りカスから作ったもの、味は良くない、私はこれに付いては全否定である。

何百年とかかって造られた日本酒の醸造行程を覆すこの処方は、大嫌いである、だってろくな酒に出会ったことが無い。

この方法が良いのならはっきりとラベルに記載すれば良い、そんな酒見たこと無い。

やはり蔵も気が引けて明記する事を避けているのだろう。

 

一番の問題はこうやって造った酒でも原材料が米だけなので、そう、純米酒になってしまうのだ。

だから安いパックの酒でも純米酒が出来るのである、もちろん外米などの安い材料なども使用しているのだろうがやはり納得できない、新日本酒とかに区別できないだろうか、大手が賛成するわきゃ無いわな。

 

だから、純米酒と書かれているものだけが本当の日本酒だ、など絶対に思ってはいけないのだ。

 

ただし判別は自分の舌のみである、出来るだけ信頼できる内容の蔵を見分けるる目と自分の舌を信じて美味しい酒を楽しみましょう。

 

 

アルコール添加も本醸造酒は立派な日本酒。

 

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本醸造とは、醸造用アルコールが添加された日本酒なのだが、これをただのアルコール添加酒と勘違いしている方が多いようだ、純米酒だけが本物だと、それは大きな間違いである。

醸造過程で何回かに分けて仕込みをするのが三段仕込みとか五段仕込み等といわれる技法、この方が早く醸造出来るのと、このときにアルコールを少量添加すると更に促進する。

早く作るのは香りや旨みも飛ばさない為。

また醸造用アルコールで風味を付ける事も出来る、それは麹の中にある旨み成分を溶け出させたり、発酵のし過ぎを制御して瓶詰め後も風味が長続きするように等幾重もの利点があるのだ。

そう、このアルコール添加により風味や旨みのコントロールが出来る、それは正に杜氏の腕の見せ所なのだ。

 

本醸造と書かれた日本酒は添加出切るアルコールの量が決められている、使用する米の重量の10パーセント以内しか添加することが出来ない、闇雲に添加出来ないのである。

さらに精米歩合も70パーセント以上が必要なのだ。ここが普通酒との違いである。

そして実際の造りでは規定量まで添加することはまず無いとの事だ、特に吟醸、大吟醸では美味しい酒が出来る量だけ使っているだけだそう。

 

まともに作っている蔵の使用する醸造用アルコールは主に焼酎だ、これも自分の蔵で添加用に作っているものが多い。

酒かすから作る事も、そうカストリである。

カストリは本来その目的で作られるもの、余った物が市場に出るだけだ、越の寒梅の乙焼酎など昔は100本位しか市場に出なかったのだが、地元ではあまり珍重されてはいなかったが今はプレミアムが付くということらしい。

もちろん正体不明の焼酎を使う蔵も多いのは事実だ(カナダや韓国製が多いという)。

大規模な蔵は大体そうなのだろう、当然ただのアル添本醸造酒が多いのも事実。

現在は裏ラベルにその作りや組成を表示している蔵も多い、なのでよい蔵を選ぶというのは重要です。

好きな蔵を見つけるというのも楽しいですね。

 

 

ふなくち生酒、、生酒とは、、。

 

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藤平酒造合資会社の福祝と言う酒、ふなくち直詰とある。

ふなくちとは酒を絞るときに使う絞り機に、タンクより袋詰めした原酒をこの機器に縦に並べて後から押し出すとその先端にある注ぎ口から清酒が出る。

この機器のことを槽(ふね)と言うのですね、そのふねに付いている注ぎ口の事をふなくちという。

そして後から押し出す前に自然に流れ出てくる酒のことをふなくち酒と呼んでいるのです。

 

火入れと言う発酵を停止する作業をしないのが生酒です。

本当の生酒は管理が難しく一般には中々流通させない、それは風味を保持する温度管理ばかりでなく内部の酵母がまだ生きたままなのでビン内でも発酵がどんどん進んでしまいます。

(だが霞みもようという酒はそのものを瓶詰めされています、開封は先ず画鋲ピンで蓋に穴をあけてガスを抜いてから開封しないと2/3が噴き出てしまうという逸品です)。

通常酒は酒を持たせる為に火入れと言う作業をする、酒の温度を風味を損なわないように65度にして30分加熱すると酵母が死んで発酵が止まる、同時に雑菌も死ぬので一石二鳥です。

この技術は低温殺菌方と言い高級な牛乳等にも使われている技術ですが手間がかかるために普通酒には使われていない。

昔の蔵ではこれを科学的に知っていなかったにもかかわらず、銭湯の湯船のような温水層にパイプを張り巡らしてこれを行っていたという、先人の知恵だ。

現在は大多数が120度位で数秒加熱する方法、これでも風味落ちは最低限にできて大量生産が出来る。

だが味風味は当然落ちてしまう。

 

話を戻して生酒だ。

大手メーカーの生酒は新技術の導入でこれを行っている、それは生ビールにて開発された酵母を除去するフィルターにて発酵を止めるという技術。

これならば温度や期限の管理を気にしなくてよい生酒が加熱せずに出来る、火入れをしなれば生酒なので通常酒でも生酒になる、この辺がこんがらがって一般人にわかり難くしている所です。

つまりは元がどんな作りの酒でもフィルターを通せば生酒になるということだ、これも覚えておいてほしいですね。

 

酒は出来た時20度近く度数がある、これを落ち着かせて17~19度といったところが原酒、こいつの生酒でないと意味が無い、何もしていない本当の酒だ。

普通の酒はこれに割り水をして14~15度くらいにしている、、、飲みやすくするためなので水増しではないのだが、、一部大手は水増ししてんじゃねぇと言うのも結構ある、薄まった分は味付けしてある、香りもだ、困った事にこれらのまねをして小さな蔵でもやっているところが有る、地酒だって良し悪しが有るのだ。

 

この福祝しぼりたて生酒は、、最初きりっとしているのだが、、、芳香で進むにつれ飲みやすく1本と思っていたのだが結局2本飲んでしまった、当然本物の酒はこんだけ飲んでも二日酔いなど無し、ああっまた直送してもらおうかなぁ。

 

100%ジュースの技術で香りづけ。

 

今から40年以上前に有る画期的な方法にてジュースが製造できるようになった。

濃縮還元果汁という言葉を聞いたことが有ると思う、生ジュースから水分を蒸発させて濃縮した状態で貯蔵や運送が出来る、当然容積が減るのでコストも安くなり扱いやすくなる。

でもこの時に香りの成分も飛んでしまうのでそれまでは実用化されていなかった、だがこの香り成分を抽出して別に保存濃縮した果汁を水で還元する時にこの香り成分を戻すことが出来るようになったの、。

 

何とこの技術も酒造に行かされているのだ、蔵では醸造中とても良い匂いがする、特に吟醸酒は格別だ。

そう、タンクより出るその香りを上記の技術を使って抽出して出来上がった酒に添加するのだ。

なのでろくでもない酒がとてもいい香りがしたりする、これって何なのだろう。

やはり最終的には実直でよい蔵を見つける目と舌を養うしかないのか、自分を信じるしかないのだろう。

 

 

総括、、。

 

大手メーカーは自分たちの利益のために政治にも影響してとんでもない法律を作っている、酒造法は彼らがやりたい放題のザル法である。

上記に何度も書いてあるように、信じるのは自分の舌でしかない。

日本もドイツのビール法やイギリスのスコッチに関する法律のように、誰もがまともな酒を選ぶことが出来るような法律を導入すれば日本酒の未来ももっともっと明るいものになると思うのだがどうだろうか。