1995年公開の、マイケル・マン監督、アル・パチーノとロバート・デ・ニーロが主演のクライム・アクション映画『ヒート』の前日譚であり、映画のその後を描いた続編が小説となって登場です。
監督のマイケル・マンとメグ・ガーディナーの共著によって描かれているのですが、これがまぁ、めっぽう面白い!
映画が好きだった方は迷わず読むべし!
まず、前日譚は映画の7年前。
ニールたちが大きなヤマにあたる様子、そしてこの時にはまだ邂逅はしていないものの、ある事件を追ってニールにニアミスしていたシカゴ市警時代のハナ刑事の姿が描かれています。
ここで印象的なのはニールのロマンチックな姿。
映画の中でも一人の女性を愛していますが、その前にニールが愛していた女性とは。
力強くも切ない物語に胸が張り裂けそうに。
そして映画で描かれた結末から先、クリスを中心にした物語が繰り広げられます。
愛する妻と子を想いながらも身を隠さざるを得ないクリスですが、潜伏先で再びのし上がり、いつか妻のシャーリーンと息子を迎えにいこうする姿が格好いいんですよね。
というか、クリスってこんなに優秀だったの?!
映画ではそこまで優秀には見えてなかったんですよね~。
ごめん、クリス(笑)。
そんなクリスですが、のし上がろうとする中で、犯罪組織リュウ一家のボスの娘である、独立心や野望を強くもつアナ・リュウと惹かれ合っていくのですが、読んでいてこれは不安な思いが。
いつしかクリスを強く想うようになったアナが、クリスに対してどのような行動をとるのか。
やがて組織の中で蠢くそれぞれの思惑がクリスたちに危機とチャンスをもたらし、運命は大きく動きます。
そしてかつてクリスがニールたちと働いたヤマの決着をつける時が。
同じくロス市警のハナ警部もある事件を追っていたところ、かつて取り逃がした凶悪犯の姿を見、過去の事件に決着をつける時が。
二人の運命が交差する瞬間と、それまでの動きがまた読んでいて夢中にさせてくれます。
ラストは更なる続編があるかも知れないと思わせてくれ、否が応でも期待してしまいます。
それから本書については映画化が決まっているとの事。
主要登場人物がそのまま演じる事は難しいというか、不可能ですが、小説の中で描かれたカーチェイスや銃撃戦など、迫力ある映像と音、ヒリリとする中にもどこかロマンチックな物語を、映像で見れる日が待ち遠しいです。
