皆さんが“お金を出して買いたくなる花”とはどんな商品ですか?


私が花の購入を決めるまでの店頭での行動と心理状態は以下の通りです。

①どれにしようかと端から順に花を眺め、ある商品が目に留まる。

②花そのものや全体(外観)をよく観て、惹かれる(=欲しくなる)。

以下、他の商品と比較する。

③用途に合うか(用途:贈り物、自宅用、置き場所、植える場所など)

④品質と価格



1.商品としての魅力

 花は芸術品だと思います。草姿や株の締まり、仕立て、花のつき方、花色、花質・・・それらを作りあげた技術力、ラベル等での演出、その花自身(=品目や品種)が持つ魅力、その花を選んだ生産者の目、それらを総合して芸術品だと。


 ①~②の過程で、私のように観察する人、パッと見で決める人、いろんなお客さんがいると思いますが、少なくとも店頭でその商品の魅力が伝わってこなければ、お客さんの“買いたいものリスト”に載ることはありません。花を買おうと思っていない人に振り向いてもらうには、なおさら目を惹くことは重要です。

 嗜好品なら「おいしいこと」が、掃除道具なら「きれいになること」が最低条件であるのと同じように、売れる花の最低条件は「魅力的であること」だと思います。


 見ただけでは魅力が伝わらなくても売れる商品があるとしたら、これまで築いてきた信用に支えられた一級品。「とらやの羊羹」のような。特に羊羹に興味がない私にとっては、店頭で眺めている限りはただの「ようかん」。おいしいかどうかは分からない(私には、食べてみても分からないかも・・・)。けれど、ここの商品なら間違いないと、そのネームバリューと 『とらや』 の看板が教えてくれる。


 目に留まらなくても購入するかもしれないもう一つのパターンは、信頼している花屋があり、その店員さんが勧めてくれる場合。「この生産者のこの商品がイチオシです!」と、花の専門家が言ってくれたなら、買ってみるかもしれません(魚屋さんで新鮮な魚を前に、その日のオススメを教えてもらってから夕飯のおかずを決めるように)。


2.用途に合うもの

 私の家はアパートです。ベランダにあるプランターに植える花の条件は、時々採花して、花瓶やグラスに挿して室内に飾れるもの。なぜなら、ベランダに置いたプランターを眺める機会はほとんどないから(防犯上、薄いカーテンは一年中閉めたままです)。

 植えるスペースは限られていて、しかも好みの花、使える花を選びたい。だから、花苗選びは慎重になります。


 贈り物なら、自分でもいいなと思う花(当然ですね)、かつ、この花を相手が管理できるだろうかと考えます。「すぐに悪くなってしまった・・・」とか「花ってこんなものね・・・」とは思われたくないですから。


3.品質と価格

 これらの基準は人それぞれだと思います。芸術品なので、高くてもどうしても欲しいという商品はあって、実際に高くても買う人はいる。逆に、芸術品だから、どれだけ安くてもいらないという商品もある。

 店頭でいくらなら売れるのか、いくらで売りたいのか。そのために、市場単価300円を目指して10,000鉢作るのか、150円で20,000鉢なら売れるのか。本当に300円で売れるのか、150円で20,000鉢作った場合、果たして利益は出るのか。それとも、何としてでも300円で10,000鉢売れる商品を作り上げるのか・・


 ところで、品質とは何でしょう?

・外観:見た目の魅力の一部(草姿、花つき、花色の鮮やかさ、色ツヤ、病虫害の有無など)

・長持ちするか否か(購入後の開花状況、株の生育、環境に対する強さ)

・店頭での持ち(ロス率)                                       など


 消費者があなたの花に求めている ”品質” とは何でしょう-



 花の消費拡大には、「求められる品質」を追求することは不可欠で、信頼を得る-すなわち、売れ続けるためにも品質は最も大切だと思います。一方で、「商品の魅力」が消費者に伝わらなければ、お客さんの“買いたいものリスト”にもあがらない。



 あなたの商品の魅力は、店頭でお客さんに伝わっていますか?

 あなたの商品を販売してくれるお店には伝わっていますか?

 あなたの商品の魅力は、何ですか?