「これは、たかが一杯のラーメンが呼び寄せた奇跡ではないでしょうか!!」

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 先日、原作漫画本のレビューを掲載した「ラーメン食いてぇ!」の映画が公開されていると聞き、新宿武蔵野館へ。

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 キャストが気になっていましたが、清蘭店主の「紅烈士」役が石橋蓮司さん。最初のシーンを見て、少し重厚すぎるのではとも思いましたが、若い茉莉絵とコジマの2人を優しく見守り、時に厳しく鍛えるラーメン店主役として、徐々にハマっていくのには感服しました。


 そして、何より気になっていたのは、料理研究家の「赤星亘」役を演じた、ラーメンズ片桐仁さん。コメディ要素をしっかり発揮しながら、最後にコジマとやり取りしたラーメンを巡るシーンは絶妙でした。その演技が、冒頭に引用したセリフの「奇跡」の価値を高めていると思います。


 そして、亡くなった店主の妻「圭子」役、ふくまつみさんの風貌は、片桐さん以上に原作のイメージのまま。そして、彼女の遺影を映しこんだシーンが、原作よりも多く使われていて、受け継がれる「清蘭」の味を、見た者にイメージさせます。


 主役の茉莉絵役の中村ゆりかさん、親友のコジマ役の葵わかなさんは、イマドキの女子高生らしさを表現しつつ、若い枝が水を得てどんどん伸びていくような実直さをスクリーンに出していました。ラーメンの作り手としては固さも感じましたが、そのフレッシュさが最後まで印象に残りました。


 原作漫画を読んだ者としては、カシムの来日理由が「留学」から「技能実習生」に変わり、鶏インフルエンザのくだりが削除されています。また、赤星が現地で「兄に助けられた夢」を見たシーンもありません。「命」に関わる奇縁が削除されてしまった点は惜しいのですが、それがストーリーの大筋には影響を与えてはいません。


 ドローンをも活用したと思われる、キルギスの壮大な景色を背景にしつつ、高崎ではラーメンを巡る様々な蘊蓄を絡ませながら物語は進行していきます。「清蘭」のシーンでは、原作者の父の店舗「清華軒(休業中)」の場所を実際に使用しているので、当然漫画の世界観は完全に再現されています。

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 そんなわけで、見終わるとラーメンを食べたくなる映画でもあります。新宿武蔵野館では、各映画のフライヤーを差してあるスタンドに、スタッフがオススメするラーメン店8軒をまとめたフライヤーもあります。新宿から4軒、元住吉と千歳船橋から1軒ずつ、そして、「清蘭」のラーメンを食べたくなった人の為に、高崎で縁のある2軒。計8軒を紹介しています。実際に入手して、どの店が掲載されているかをチェックしてみてはいかがでしょうか。
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 また、3/11(日)の14:25の回を観た方の中から、抽選で「映画で実際に使用した、「清蘭」のラーメン丼」プレゼントがあるとの事です。ラーメン丼マニアには垂涎の一品です!