スタジアムに戻ると、すでに第二試合の松商学園高校と松本深志高校の対戦は始まっているが、まだ1回。松商学園はこの夏、甲子園に出場していることもあり、実力は松本深志を上回ると思われるが、どこまで拮抗した試合運びができるか、私は密かに期待を寄せている。
松商学園の応援団。甲子園で戦ってまだ1ヶ月にも満たないが、彼らとは一緒に応援していたはずで、手慣れた応援が繰り広げられる。しかし、ここにいる選手も来年はベンチ入りしようと、懸命に練習に励んでいるに違いない。
対する松本深志の応援団。正式には応援団管理委員会(通称応管)。こちらはこの秋季大会から団長が交代し、新団長は貫禄ある男子が務め、先輩から受け継いだマントと高下駄姿で仁王立ちしている(写真)。同校は創立150周年を迎える伝統校。OBも来年こそは甲子園に初出場してほしいと願っているはずだ。
5回までは、期待通り、締まった試合が繰り広げられる。松商学園はそつのない攻撃で得点を重ねていく。逆に松本深志の打線は繋がらず、エラーも多い。(写真/松商学園のメンバーは甲子園でみかけた名前が何人かいる)
後半に入ると、松商学園は甲子園に出場した選手がタイムリー三塁打を打つなどさらに得点を重ねる。松本深志はチャンスを生かせず7ー0。松商学園はエースが完封し、実力通りの結果となる。松本深志は5失策するものの、屈辱のコールドゲームだけは避けることができる。
ここ最近、試合後にエール交換が行われるようになっている。数年前はその習慣がなくなって寂しい思いをしていたが、どうやら復活しつつある。今は野球部員自ら行うことがほとんどだが、松本深志だけは伝統を維持し、団長がエールを送る(写真右)。現在、応管は人気があるようで、団員も増加傾向にあるのだと、春先の地域紙に紹介されていた。
バスに乗るため停留所に向かうと、球場近くにある松本第一高校は文化祭が開催されている(写真)。同校の硬式野球部の試合は明日行われる。部員にとっては悲願の甲子園めざして、文化祭どころではないだろう。しかし、高校野球も私立と公立の差が広がるばかりで、以前よりも面白さに欠けるようになっている。高校野球。果たして10年先にはどうなっているのだろうか。
2026秋の高校野球と三度目の正直 END






