雪と柳・・・ | ショピンの魚に恋して ☆羽生結弦選手に感謝を込めて☆

ショピンの魚に恋して ☆羽生結弦選手に感謝を込めて☆

清冽な雪解けの水のようにほとばしる命の煌めき・・・
至高のアスリートにしてアーティスト、
羽生結弦選手を応援しています。

若かりし頃、私はいわゆる美男美女というのはパッチリ二重瞼の大きな瞳を持った人、という思い込みを持っていました。(ちょっとこのお写真は昔過ぎますが。。。)

 

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雑誌の表紙を飾るアイドルや人気俳優は皆、切れ長の涼しい眼をした人ではなく、欧米のモデルさんのように彫が深く、二重で、はっきりした顔立ちの人の方が多かったような気がします(それが悪いと言っているのではまったくないですよ)。

 

でも・・・、欧米への憧れがいつのまにか美しさの基準にもなってしまっていたような時代でした。

 

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「SEIMEI」を演じる時に、自分はとても「日本人らしい顔立ち」をしている、と結弦くんは語っていました。

 

切れ長の涼しい眼をした日本人の美しい顔立ち、昔物語の中でしか見かけないような人がフィギュア・スケートという西洋のスポーツに現れました。

 

そして、日本の良さを欧米の観客のみならず、私たち日本人にまで再発見させてくれた・・・それが結弦くんだったのです。

 

 

 

結弦くんの「SEIMEI」で使用された「陰陽師」のジャケット画を手がけたイラストレーターの天野喜孝さんが、結弦くんをイメージして描いてくださった絵・・・。

 

天野喜孝が描く、羽生結弦選手のイメージイラストを公開
http://news.mynavi.jp/news/2015/12/01/072/

 

切れ長の涼しい眼をした結弦くんがいます。妖しく儚げで、それでいてどこか底知れない神秘的なパワーを感じさせる不思議な世界観。

 

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「柳に雪折れなし」という言葉があります。

 

しなやかな柳の枝は、雪が降ってもその重みに耐えて折れません。

 

対して、堅い木は雪の重みで枝が折れることがあります。

 

そこから、柔軟なものの方が剛直なものよりも、かえって耐える力が強いことを言います。

 

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結弦くんは「柳に雪折れなし」という表現が非常によく合うなと思います。西洋とは真逆の、東洋の美しさなのです。

 

http://www.wondersquare.net/index.shtml

 

昨シーズンのフリー・プログラム「SEIMEI」は、これから先も永遠に語り継がれるような素晴らしい作品となりました。フィギュア・スケートという西洋のスポーツに、結弦くんが吹き込んだ東洋の新しい風です。

 

日本を離れ、カナダのトロントで練習を積んでいる結弦くんですが、昨季も今季もフリーには東洋的な美しさを盛り込んで、斬新な挑戦をしています。

 

今季の「ホープ・アンド・レガシー」では、風や木々や空気といった自然を表現したいと結弦くんは語っていました。

 

 

「自然」に対する向き合い方が、西洋と東洋では異なります。例えば、西洋の家は石やレンガで作られ、扉は重く、光も風も通しません。「自然」とは戦う相手であり、力で打ち勝つことで人々の生活や文化が築かれてきました。

 

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対する日本の古い家々は木で造られ、障子からは月光が差し込み、私たちの祖先は漏れ聞こえる虫の音を風流と感じてきました。

 

自然は征服するものではなく共生するもの。冷たい石ではなく、木のぬくもりを愛する伝統と文化です。

 

http://www.wondersquare.net/pho12/327.htm

 

「ホープ・アンド・レガシー」からは、私たち日本人が大切にしてきた「自然との共生」というメッセージも感じられます。

 

1月20日に新しいアメリカの大統領が誕生します。ここ数年で顕著になって来た排他的な政治の流れは、あたかも冷たい石の家を建て直そうとしているかのように見えます。

 

 

これは何も国際政治にだけ当てはまることではなく、私たちの身近でも似たようなことは起きています。

 

自然と「共生」してきた日本の文化と思想。これこそ、今、これからの時代に必要とされるものなのではないでしょうか。

 

西洋文化からももちろん、学ぶところはたくさんあります。ただ、それとも共生していく懐の深さが日本の精神文化には本来あるのです。それは誇らしいことです。

 

岡本太郎さんのちょっと面白いエピソードを思い出しました。

 

 

1953年、太郎さんはパリとニューヨークで個展をひらきました。出発する前に開かれた講演会で、聴衆の一人から「今度、あちらへ行かれて、何を得てこられるでしょうか?」という質問が出たそうです。

 

太郎さんはこう答えました。「いや、こちらが与えにゆくんです。」満場でドッと笑い声があがったそうです。

 

太郎さんは「きわめてマジメに言った」のに、以外にも大笑いされて腹立たしくなったと。「外国に行くといえば、何か得てくる、目新しいおみやげを持って帰るだろうと、まったく疑いもしないで決めてかかる日本人の根性は、文明開化以来の卑屈な劣等感だ!」と怒っていらっしゃいました。

 

そう、心から日本と日本の文化の良さを理解し、誇りに思っていなければ、こんなことは言えないし、できません。

 

結弦くんが「SEIMEI」~「ホープ・アンド・レガシー」で続ける挑戦は1つの線でつながっているように思われます。本当に斬新なことです。

 

結弦くん、第51回テレビ朝日ビッグスポーツ賞受賞、おめでとうございます。

 

http://news.walkerplus.com/article/97951/image543387.html

 

去年の今頃は本当にいろいろあったから、今年はトロントに戻って練習に打ち込んでいるというニュースにほっとしました。

 

結弦くん、大丈夫。今思い描いていることはもうすぐ実現します。

 

柳が芽吹くのは桜の花の咲く頃だそうですよ。

 

キラキラ光る早春の陽射しの中で、繊細で美しい枝がたおやかに雪を振り払い、冷たい空気を震わす瞬間。

 

誰もが息を呑み、結弦くんの演技を見守ることでしょう・・・。

 


 

 

 

 

※仁和寺の渡り廊下と雪柳の素敵なお写真はれいさんからお借りしています。ありがとうございました。

花たちとの刻 by ☆rei☆

山野草と風景 Wonder Square