1月3日
Machhermo ( 4470m ) - Gokyo ( 4790m ) - Gokyo Ri ( 5360m ) - Gokyo ( 4790m )
ゴーキョピークでお茶会を
今日は、がんばらなくてはいけない日である。朝から私たちの気合が違う。カルマジーが来るまでに、きちんと起床、パッキングもできるところからどんどん始めて行く。朝ごはんも時間通りに行き、私たちの気合のほどをアピールする。
8時には予定通り出発した。
初めは緩い登りで、昨日と似たような道を行く。快適な山道だ。
ほとんど人がいないゴーキョ方面であるが、前方から人が来る。
見覚えがある派手な黄緑色のジャケットを着た人たちであった。
そう、あの中国人カップルと彼らがあの時に雇ったポーターであった。
あの元気であった女の子から疲労感を感じる。彼らは、私たちとは異なり、チョーラーパスというもっとハードな道を越えてきたのだ。それにしても若いってすごいなあとつくづく感心する。無謀な弾丸中国人であった。無事を知ることもできてよかった。そして、私のおせっかいが、彼らにとってそれほど迷惑でなかったことを祈るのみである。
凍った川を乗り越えたところから、また様子が変わってくる。ここら辺になると、一面が変な形の固くなった雪で覆われている。どうしてこんな形になるのかとても不思議である。
そして、とうとうゴーキョピークが見えてきた。
今日はあの一番上に行くのだ。
このゴーキョピークが見えてきたぐらいから、とても苦しくなる。そしてエネルギーがほしくなる。けれどもイギリスからもってきた激甘のチョコレートはそろそろ底をつきつつある。それに、ザックの中に入っているので、出すのが面倒だ。
そんなに長い距離でも標高差であるわけでもないのに、苦しくって、体力が奪われる。これって、やっぱり標高が高いからか?ゆっくりゆっくり歩きながら、それでもお昼前にはゴーキョに到着した。
今日の宿もポーターくん達が、選択したということだ。ゴーキョの村では、上の方にあるロッジである。なんとなく、今日の宿泊客も私たちだけになりそうだ。
ロッジで、おいしいランチをいただいて、ゴーキョピークに登るパワーをつける。いつもおいしくて、感動しているのであるが、今日のフレンチトーストは、絶品であった。カルマジーに聞くと、卵と砂糖だけをまぜて、パンにつけるという。よし、今度私もやってみよう。
ランチの後は、とうとうゴーキョピーク(Gokyo Ri)に向けて出発だ。デンディジー、私、Keikoさん、カルマジーのいつもの順番で、ゴーキョピークに向かう。
まず大きな湖の脇を通りぬけて、それから登り始める。大きな湖から、
「ギギギギーーー。」
ってお化けが鳴いているような音が聞こえてくる。
なんだか気味が悪い。デンディジーによるとこれは、湖の氷の音だと言う。これは、本当に不気味な音である。。夜にこの音はあまり聞きたくない。
それにしても、ゴーキョは美しい。湖は、半分くらいが凍っており、色はエメラルドグリーン。周りの山々は、白く輝いている。宇宙みたいなカラパタールとは、ちょっと異なり、穏やかな、美しい自然を感じることができる。それにしても、こんな景色を見ながら歩けるってことに、幸せを感じる。本当に来てよかった。
湖とゴーキョの村がどんどん遠くなっていく。
ゆっくりゆっくり登って行く。カラパタールの頂上は、見えるのになかなか着かなかったが、ゴーキョピークは、本当に最後の最後まで見えてこない。
ここの登りの角度は、私が前に働いていた山小屋(北アルプスの燕山荘)に行く登山道と似ている。(と思う。)もちろん景色は、異なるが、角度がとても似ていたので、私にとっては比較的登りやすい道であった。
けれども、長くて、つらい。なかなか着かない感たっぷりである。
途中で、げこげこ鳴く鳥が、歩きまわっている。なんだか人を小馬鹿にしている感じである。雷鳥を太らせて、もっとまぬけにした感じの鳥である。
半分くらいまでくると、はるか上方にタルチョが、はためいているのが見える。そのタルチョが頂上かと思うが、そのタルチョは頂上でなかった。ピークは、もっと上なのである。
太陽が傾くにつれて、見えて行く景色も変わっていく。湖も、だんだんと影になり、夜が近づいてくる。そんな時に、私たちはとうとうゴーキョピークに到着する。
なんだか、うるうるする。そして、Keikoさんはカルマジーに
「Keikoさんは、はじめての5000mですね。」
と言われていた。
Keikoさんとカルマジーがしっかり握手する様子が、とても感動的である。
「本当によかった。」
ここでしばらく私たちは、登頂の喜びに浸りながら、山頂で楽しく遊ぶ。激寒のカラパタールとは、違って、ここでは長期滞在に耐えうる気温であった。
まずKeikoさんがカトマンドゥで購入したタルチョ(5色の旗)に、自分達の名前をか日付を書いて、山頂にくくりつけた。くくりつけている時に、大量のタルチョの影に、ブッダがいるのを発見する。
たくさんのかっこいい山たちに囲まれている。チベットの山も見えるという。そういえば、チョーユーって聞いたことある名前だ。
それからデンディジーが、スニッカーズとかマーズバーのチョコレートバーをみんなに配ってくれた。これが、うれしいのである。ちょうどエネルギーもほしかった時なので、普段であれば絶対に食べないような甘すぎるチョコレートバーをあっという間に、完食する。私は、マーズバーをいただいた。
登山の時には、欧米の砂糖濃度が異様に高いチョコレートは、かなり役に立つのだ。通常の生活をしている時にそれを食べると、あまりの甘さに頭が痛くなるくらいなのだが、登山の時にはそれがちょうどよい。
「あーーー、ほんと幸せ。」
そうそう、これで一応、目標は達成となったことにも、ホッとする。
感慨にふけていると、誰かが山頂に到着した。
「誰だ!」
山頂を独占していたいのに、誰か邪魔ものがやってきた。
きぃーーーって、それがどんな人か確かめようとすると、なんと見たことがある人だった。
キパである。
キパが、魔法瓶をぶらぶらさせながら、笑ってる。
「へっ?」
そして、魔法瓶をカルマジーに渡し、魔法瓶の他にもう一つぶらぶらさせて持ってきたビニール袋からティーカップを出す。
キパがお茶を持ってきてくれたのだ!
それから、みんなでお茶会である。ゴーキョ―ピークでお茶会だ。この時点が、トレッキング期間中における、私の気持ちの高揚のピークだった。
このビックサプライズは、デンディジーの命令だという。
デンディジー!素敵だ!本当にありがとう。
こんなうれしすぎるサプライズをたくらんでくれたデンディジーに、本当に感謝である。デンディジーも、ゴーキョピークでお茶会をしたのは初めてだと言っていた。
そして、みんなで記念撮影だ。やっぱりKeikoさんがちゃんとミニ三脚という便利なものを持っていて、4人で仲良く写真におさまる。
うれしくて、うれしくて、体がふわふわしている感じである。
そんな気持ちが高まった状態で、下山する。下山時には、太陽がかなり傾き、白い山々の上の方だけが赤く染まってくる。ある程度高い場所から見ているので、いつもより8000m級の山の頂上部分がよく見える。
太陽が沈む時間、沈んでからの時間は、刻一刻と色が変わっていく。それを下山中にずっと楽しめた。デンディジー、キパも写真を撮って楽しんでいる。私たちだけじゃなくて、みんなも楽しんでくれてることが、とてもうれしい。
そして、途中からはヘッドライトが必要となる。みんな列になり、ヘッドライトをつけて、来た道を帰る。かなりハイテンションで、飛び跳ねながら下っていた。
湖の近くまで、サンギーが迎えに来てくれていた。ヘッドライトが連なっていたので、私たちがどこにいるか下からもずっと見えていたという。
「あーあ、サンギーも来てくれればよかったのに。」
心からそう思う。
ハイテンションな私たちを見て、彼も行けばよかったと思ったに違いない。(たぶん・・・。)6人一緒だったら、もっともっと楽しかっただろうに。
彼は、昼寝をするはずだったのだが、ゴーキョの村は、ものすごい風で昼寝ができなかったと言っていた。それなのに、ゴーキョピークあたりは、風がほとんどなかったのはどうしてだろう。私たちのために、神様が守ってくれたんだろうと信じる。
Keikoさんと話していたのだが、サンギーは今回カラパタールに行っていたので、カラパタールに行っていないキパの方に、この任務を与えたのではないかと。
それにしても、デンディジーはまた、サンギーとキパの名前を間違えた。デンディジーは、本当によくサンギーとキパの名前を間違えるのだ。
しかし、後でよくよく聞くと、どうやらゴーキョピークでのお茶会は、偶然の産物だったようである。キパは、本当は山頂まで来る予定ではなかったのであるが、山頂まで着いてしまったのである。私たちの山頂での滞在時間が長かったからだ。
キパが下から私たちを見ており、3時半ぐらいにゴーキョを出発、本来なら下ってくる途中の私たちにお茶を渡す予定だったのだが、私たちが山頂で長い間遊んでいたので、下山途中の私たちと出会うことなく、山頂まで来てしまったのある。
高揚した気分のままロッジに戻り、ストーブに群がる。
「サンギーも来ればよかったのに。ほんと楽しかったよお。」
とまたしつこく言う。
「ゴーキョピークは、もう200回か300回ぐらい行ってるから、いいよ。」
とサンギーが言う。
かなり回数にぶれがあるが、数え切れないほど登ったことがあるのだろう。それに彼なら45分でゴーキョの村から、山頂に行けると言っていた。私たちは、3時間半くらいかかったのに・・・・。
そして、
「今の季節が一番きれいだ。」
とポツリと言う。
「えっ?」
私たちのことを気づかって言ってくれたのか、それはわからない。けど、今の季節が一番きれいと言ってくれた。
もちろん人の好みによっても異なるだろうが、私は白の世界が好きである。そのため白い部分が一番多い今の季節がたぶん私にとっては、一番素敵だと思う季節だろう。
それから、これはシェルパ語で言ったので、私は実際に聞いていないが、デンディジーから、次はチョーラーパスに行けるとサンギーが言ってると教えてもらった。
「次はチョーラーパスだ!」
とすっかりその気になるのであった。
私たちの登頂の喜びはさておき、ロッジの人とのカードゲーム大会がまた始まった。ここは、サンギーとキパが決めたロッジだ。だからカード好きなロッジのスタッフがいるのだ。
今日も私たちの貸し切りである。ロッジのスタッフは1名しかいない。こんな状態で、営業していいのかとも思う。
ゴーキョ方面に来てからは、ずっとロッジはほぼ貸し切り状態である。いくらオフシーズンとはいえ、これで利益をだせているのだろうか? たぶん宿泊客がいない日もあるだろう。
宿の窓からは、ゴーキョの湖と空がよく見えた。相変わらずトイレで目が覚めた時に、窓から外を見てみた。
満天の星空だ。
幸せをかみしめて、また眠りにつく。
ゴーキョの村からの景色
ゴーキョピークに登っている途中
ゴーキョピーク
朝のお茶: 6:30
朝食: 7:15
出発: 8:00 Machhermo ( 4470m )
ランチ:12:00 Gokyo ( 4790m )
登頂 : 16:00 Gokyo Ri ( 5360m )
到着:18:00 Gokyo ( 4790m)
夕食:19:00
泊った宿:Gokyo Resort
Machhermo ( 4470m ) - Gokyo ( 4790m ) - Gokyo Ri ( 5360m ) - Gokyo ( 4790m )
ゴーキョピークでお茶会を
今日は、がんばらなくてはいけない日である。朝から私たちの気合が違う。カルマジーが来るまでに、きちんと起床、パッキングもできるところからどんどん始めて行く。朝ごはんも時間通りに行き、私たちの気合のほどをアピールする。
8時には予定通り出発した。
初めは緩い登りで、昨日と似たような道を行く。快適な山道だ。
ほとんど人がいないゴーキョ方面であるが、前方から人が来る。
見覚えがある派手な黄緑色のジャケットを着た人たちであった。
そう、あの中国人カップルと彼らがあの時に雇ったポーターであった。
あの元気であった女の子から疲労感を感じる。彼らは、私たちとは異なり、チョーラーパスというもっとハードな道を越えてきたのだ。それにしても若いってすごいなあとつくづく感心する。無謀な弾丸中国人であった。無事を知ることもできてよかった。そして、私のおせっかいが、彼らにとってそれほど迷惑でなかったことを祈るのみである。
凍った川を乗り越えたところから、また様子が変わってくる。ここら辺になると、一面が変な形の固くなった雪で覆われている。どうしてこんな形になるのかとても不思議である。
そして、とうとうゴーキョピークが見えてきた。
今日はあの一番上に行くのだ。
このゴーキョピークが見えてきたぐらいから、とても苦しくなる。そしてエネルギーがほしくなる。けれどもイギリスからもってきた激甘のチョコレートはそろそろ底をつきつつある。それに、ザックの中に入っているので、出すのが面倒だ。
そんなに長い距離でも標高差であるわけでもないのに、苦しくって、体力が奪われる。これって、やっぱり標高が高いからか?ゆっくりゆっくり歩きながら、それでもお昼前にはゴーキョに到着した。
今日の宿もポーターくん達が、選択したということだ。ゴーキョの村では、上の方にあるロッジである。なんとなく、今日の宿泊客も私たちだけになりそうだ。
ロッジで、おいしいランチをいただいて、ゴーキョピークに登るパワーをつける。いつもおいしくて、感動しているのであるが、今日のフレンチトーストは、絶品であった。カルマジーに聞くと、卵と砂糖だけをまぜて、パンにつけるという。よし、今度私もやってみよう。
ランチの後は、とうとうゴーキョピーク(Gokyo Ri)に向けて出発だ。デンディジー、私、Keikoさん、カルマジーのいつもの順番で、ゴーキョピークに向かう。
まず大きな湖の脇を通りぬけて、それから登り始める。大きな湖から、
「ギギギギーーー。」
ってお化けが鳴いているような音が聞こえてくる。
なんだか気味が悪い。デンディジーによるとこれは、湖の氷の音だと言う。これは、本当に不気味な音である。。夜にこの音はあまり聞きたくない。
それにしても、ゴーキョは美しい。湖は、半分くらいが凍っており、色はエメラルドグリーン。周りの山々は、白く輝いている。宇宙みたいなカラパタールとは、ちょっと異なり、穏やかな、美しい自然を感じることができる。それにしても、こんな景色を見ながら歩けるってことに、幸せを感じる。本当に来てよかった。
湖とゴーキョの村がどんどん遠くなっていく。
ゆっくりゆっくり登って行く。カラパタールの頂上は、見えるのになかなか着かなかったが、ゴーキョピークは、本当に最後の最後まで見えてこない。
ここの登りの角度は、私が前に働いていた山小屋(北アルプスの燕山荘)に行く登山道と似ている。(と思う。)もちろん景色は、異なるが、角度がとても似ていたので、私にとっては比較的登りやすい道であった。
けれども、長くて、つらい。なかなか着かない感たっぷりである。
途中で、げこげこ鳴く鳥が、歩きまわっている。なんだか人を小馬鹿にしている感じである。雷鳥を太らせて、もっとまぬけにした感じの鳥である。
半分くらいまでくると、はるか上方にタルチョが、はためいているのが見える。そのタルチョが頂上かと思うが、そのタルチョは頂上でなかった。ピークは、もっと上なのである。
太陽が傾くにつれて、見えて行く景色も変わっていく。湖も、だんだんと影になり、夜が近づいてくる。そんな時に、私たちはとうとうゴーキョピークに到着する。
なんだか、うるうるする。そして、Keikoさんはカルマジーに
「Keikoさんは、はじめての5000mですね。」
と言われていた。
Keikoさんとカルマジーがしっかり握手する様子が、とても感動的である。
「本当によかった。」
ここでしばらく私たちは、登頂の喜びに浸りながら、山頂で楽しく遊ぶ。激寒のカラパタールとは、違って、ここでは長期滞在に耐えうる気温であった。
まずKeikoさんがカトマンドゥで購入したタルチョ(5色の旗)に、自分達の名前をか日付を書いて、山頂にくくりつけた。くくりつけている時に、大量のタルチョの影に、ブッダがいるのを発見する。
たくさんのかっこいい山たちに囲まれている。チベットの山も見えるという。そういえば、チョーユーって聞いたことある名前だ。
それからデンディジーが、スニッカーズとかマーズバーのチョコレートバーをみんなに配ってくれた。これが、うれしいのである。ちょうどエネルギーもほしかった時なので、普段であれば絶対に食べないような甘すぎるチョコレートバーをあっという間に、完食する。私は、マーズバーをいただいた。
登山の時には、欧米の砂糖濃度が異様に高いチョコレートは、かなり役に立つのだ。通常の生活をしている時にそれを食べると、あまりの甘さに頭が痛くなるくらいなのだが、登山の時にはそれがちょうどよい。
「あーーー、ほんと幸せ。」
そうそう、これで一応、目標は達成となったことにも、ホッとする。
感慨にふけていると、誰かが山頂に到着した。
「誰だ!」
山頂を独占していたいのに、誰か邪魔ものがやってきた。
きぃーーーって、それがどんな人か確かめようとすると、なんと見たことがある人だった。
キパである。
キパが、魔法瓶をぶらぶらさせながら、笑ってる。
「へっ?」
そして、魔法瓶をカルマジーに渡し、魔法瓶の他にもう一つぶらぶらさせて持ってきたビニール袋からティーカップを出す。
キパがお茶を持ってきてくれたのだ!
それから、みんなでお茶会である。ゴーキョ―ピークでお茶会だ。この時点が、トレッキング期間中における、私の気持ちの高揚のピークだった。
このビックサプライズは、デンディジーの命令だという。
デンディジー!素敵だ!本当にありがとう。
こんなうれしすぎるサプライズをたくらんでくれたデンディジーに、本当に感謝である。デンディジーも、ゴーキョピークでお茶会をしたのは初めてだと言っていた。
そして、みんなで記念撮影だ。やっぱりKeikoさんがちゃんとミニ三脚という便利なものを持っていて、4人で仲良く写真におさまる。
うれしくて、うれしくて、体がふわふわしている感じである。
そんな気持ちが高まった状態で、下山する。下山時には、太陽がかなり傾き、白い山々の上の方だけが赤く染まってくる。ある程度高い場所から見ているので、いつもより8000m級の山の頂上部分がよく見える。
太陽が沈む時間、沈んでからの時間は、刻一刻と色が変わっていく。それを下山中にずっと楽しめた。デンディジー、キパも写真を撮って楽しんでいる。私たちだけじゃなくて、みんなも楽しんでくれてることが、とてもうれしい。
そして、途中からはヘッドライトが必要となる。みんな列になり、ヘッドライトをつけて、来た道を帰る。かなりハイテンションで、飛び跳ねながら下っていた。
湖の近くまで、サンギーが迎えに来てくれていた。ヘッドライトが連なっていたので、私たちがどこにいるか下からもずっと見えていたという。
「あーあ、サンギーも来てくれればよかったのに。」
心からそう思う。
ハイテンションな私たちを見て、彼も行けばよかったと思ったに違いない。(たぶん・・・。)6人一緒だったら、もっともっと楽しかっただろうに。
彼は、昼寝をするはずだったのだが、ゴーキョの村は、ものすごい風で昼寝ができなかったと言っていた。それなのに、ゴーキョピークあたりは、風がほとんどなかったのはどうしてだろう。私たちのために、神様が守ってくれたんだろうと信じる。
Keikoさんと話していたのだが、サンギーは今回カラパタールに行っていたので、カラパタールに行っていないキパの方に、この任務を与えたのではないかと。
それにしても、デンディジーはまた、サンギーとキパの名前を間違えた。デンディジーは、本当によくサンギーとキパの名前を間違えるのだ。
しかし、後でよくよく聞くと、どうやらゴーキョピークでのお茶会は、偶然の産物だったようである。キパは、本当は山頂まで来る予定ではなかったのであるが、山頂まで着いてしまったのである。私たちの山頂での滞在時間が長かったからだ。
キパが下から私たちを見ており、3時半ぐらいにゴーキョを出発、本来なら下ってくる途中の私たちにお茶を渡す予定だったのだが、私たちが山頂で長い間遊んでいたので、下山途中の私たちと出会うことなく、山頂まで来てしまったのある。
高揚した気分のままロッジに戻り、ストーブに群がる。
「サンギーも来ればよかったのに。ほんと楽しかったよお。」
とまたしつこく言う。
「ゴーキョピークは、もう200回か300回ぐらい行ってるから、いいよ。」
とサンギーが言う。
かなり回数にぶれがあるが、数え切れないほど登ったことがあるのだろう。それに彼なら45分でゴーキョの村から、山頂に行けると言っていた。私たちは、3時間半くらいかかったのに・・・・。
そして、
「今の季節が一番きれいだ。」
とポツリと言う。
「えっ?」
私たちのことを気づかって言ってくれたのか、それはわからない。けど、今の季節が一番きれいと言ってくれた。
もちろん人の好みによっても異なるだろうが、私は白の世界が好きである。そのため白い部分が一番多い今の季節がたぶん私にとっては、一番素敵だと思う季節だろう。
それから、これはシェルパ語で言ったので、私は実際に聞いていないが、デンディジーから、次はチョーラーパスに行けるとサンギーが言ってると教えてもらった。
「次はチョーラーパスだ!」
とすっかりその気になるのであった。
私たちの登頂の喜びはさておき、ロッジの人とのカードゲーム大会がまた始まった。ここは、サンギーとキパが決めたロッジだ。だからカード好きなロッジのスタッフがいるのだ。
今日も私たちの貸し切りである。ロッジのスタッフは1名しかいない。こんな状態で、営業していいのかとも思う。
ゴーキョ方面に来てからは、ずっとロッジはほぼ貸し切り状態である。いくらオフシーズンとはいえ、これで利益をだせているのだろうか? たぶん宿泊客がいない日もあるだろう。
宿の窓からは、ゴーキョの湖と空がよく見えた。相変わらずトイレで目が覚めた時に、窓から外を見てみた。
満天の星空だ。
幸せをかみしめて、また眠りにつく。

ゴーキョの村からの景色
ゴーキョピークに登っている途中
ゴーキョピーク
朝のお茶: 6:30
朝食: 7:15
出発: 8:00 Machhermo ( 4470m )
ランチ:12:00 Gokyo ( 4790m )
登頂 : 16:00 Gokyo Ri ( 5360m )
到着:18:00 Gokyo ( 4790m)
夕食:19:00
泊った宿:Gokyo Resort


