・採点はどうするか(配点、採点基準、部分点、他)

これから皆さんの過去問演習が進むとブログでも「合格最低点を超えました!」とか「合格最低点までかなり距離があります・・・」なんて文字が踊ることでしょう。

 

ですが、実は正しく点をつけることはたとえ塾の先生であってもかなり難しく、「合格最低点を超えました!」にどれだけの意味があるかは本当は結構怪しいところです・・・という話をします。

 

 

というのも、実は各学校で合格最低点合格者平均点は公表されますが、肝心の配点は公表されていません(桜蔭は合格最低点や平均点すら公表していません)。そして参照するソース(声教、日能研の入試過去問題ダウンロードサービス、早稲アカNN資料、etc.)によって、それぞれ違う予想配点が書いてあります。簡単な問題の配点が高めで難しい問題の配点が低めなのかその逆なのかで、同じ答案を採点しても点数は違ってきます。

 

 

例えば、ある学校の国語は「声教」では漢字が1問2点と書いてあり、漢字だけで30点にもなってしまう一方、日能研や早稲アカの資料では漢字は1問1点で15点にしかならない、という具合です。同じ採点基準で採用する予想配点だけ変えても、平気で1教科5点くらい変わってきたりします。そのうえ、部分点の入れ方などの採点基準を含めたら、もうさじ加減でどうにでもなりそうな感じさえしてきます。


私が知る限り、少なくとも日能研では学校の先生にヒアリングをしていたり、卒業生の「再現答案」の情報も持ったうえで配点を推定しています。ですので、(自塾ですし)私は基本的には日能研の見解を優先しました。ですが、時々納得いかない時はセカンドオピニオンとして赤本や早稲アカのNN資料(メルカリで入手)も参考にしました。

 

去年だと、進学レーダーのこの号↓に各学校の採点基準のアンケート結果(「部分点はつける?」「字が汚かったら?」「漢字間違いは?」など)が載っていました。

 

 

上記の理由で、過去問で「合格最低点を超えた」「合格者平均点取れた」といったことは単独では信憑性が怪しく、ではどうすればいいかというと、主に9~11月頃で各塾が開催する志望校別模試を複数回受けて、そこで出てくる結果が過去問の結果に対して違和感ないかどうかを確認しながら総合的に判断していくしかないと考えています。

 

なお、志望校別模試の個人的オススメ度は母集団と問題の質から、対象校であればSAPIXオープン>NN志望校別オープン>>他です。我が家では塾のサービスなどは利用せず過去問の採点(点数づけ)は全て一貫して私がし、その妥当性をこれらの志望校別模試で確認していきました。

 

 

私は一定の採点基準で点数をつけ続けていくことには価値があると思っています。それは、他者との相対比較である偏差値と違い、過去問の点数というのは自分の中で垂直比較をしていくことができるものだからです。基本的には9月よりも11月、11月よりも1月と、過去問の点数は努力に応じて伸びていくものですし、他者との比較ではなく自分との戦いに持ち込めます。成果が感じられないまま頑張るというということは大人でも難しいものですが、頑張った分伸びてきているということを実感できると本人のやる気にもつながります。

 

一方で、例えば点数(距離感)は主に志望校別模試などで見ればよく、過去問は志望校の出題を攻略することに重きを置くという考え方もあるでしょう。この場合、点数の正確さにはあまりこだわらずに採点をしてしっかり振り返りをすればいいと思います。個人的には正しい点を出すことよりもしっかり振り返りをすることの方が大事と思いますし、この観点からは、一週間とかかけて塾の先生に採点してもらうよりも、感触が残っているうちに自分で(または親が)採点して振り返りに入る方が有用ではないかと思います。

 

実際に採点をし始めると、国語や理社の記述問題の解答例ではセカンドオピニオンが欲しくなることも多いです。それぞれの解答例で観点やレベル感がかなり違っていたりします。こういった点からも、過去問のソースは複数持っているに越したことはなく、やはり受ける学校の赤本は買ってしまう方がいいと思います。