こんにちは!木蓮です。
早速続きをどうぞ!
この話は、アホな女が「フランス」から「日本」へ帰国するはずだったのに、なぜか「中国」に入国していた物語 vol.5
<第5部>
~中国入国編~
バタバタしながらも、いよいよ飛行機は離陸。
目の前のスクリーンに映った虎と金満おやじの笑顔も消え、
機体は、予想以上に快適に飛び立った。
ここで、FBでは触れなかった話を少し伝えたい。
中国の客室乗務員の方はとにかく美しい。
美しい……のだが、制服はびっくりするくらい短いスカート。
そのため、食事を提供してくれる際、いつもしゃがみこむたび、美しいくらいのコマネチ(古い!)を見せてくれる。
そう、脚を「ガバッ」っと開くのだ。
そのたびに、こちらが目のやり場に困る。
そして。
私の斜め前に座っている私服警察官が気になった。
はじめ、「私が日本人だから?」と気になったけれど、私の座席の後方は、2つくらい間が空いてから中国の方たちが座っている。
しかし、ベルト着用サインが消えたと同時に、笑えるくらいみんな動き回る。
うろうろと、何度も前の方に行き来したり、私の前を横切ろうとする。
何度注意されても、私の後ろの座席に座ろうとする人が現れ、客室乗務員の注意を聞かず、怒り始める人たちまでいた。
すると、その様子を見て、警察官が注意しに来る。
最初は「私、監視されてる?」と心配になったけれど、どうもあの動き回る人たちを注意するためにいるのかもという気になった。
まぁ、トイレの使い方もひどい、ひどい。
ただ、悲しいことにフランスで慣れてしまっているため、「まぁ、こんなものか」と諦めもつく。
食事は予想以上に美味しかった。
まぁ、賞味期限が切れてたかもしれないけど。
(この話も後日書きます)
意外に短いフライト後、かなり怖った着陸もスムーズにZhengzhon空港に到着した。
「よかったー!無事に着いた!!」
ここで、正直に話しておこう。
ヘルシンキで、あまりにも慌ただしく、
ネットを使う余裕などなく……、
Zhengzhonという地名が、中国のどこなのか、
この時点でわかっていない。
とりあえず、何一つわからない空港内を、
看板案内と周りの人たちの歩みにあわせ、
歩いて行く。
ー ここが、一生来ることもないと思っていた中国か…… ー
一種の不思議な高揚感が身体に染みわたる。
空港自体に、ヨーロッパ特有の華やかさはなく、
シンプルかつ機能的。
ただのトランジットであれば、
このまま乗換口に直行するだけで、
ある意味、楽しい。
だけど、ヘルシンキ空港で、
念を押すように言われた
丸メガネの彼の呪文が頭の中に蘇る。
「アナタノ ニモツノ タメニ
ロストバゲージヲ シンセイスルコト」
仕方ない……。
重い足取りのまま、
検疫所でにらみをきかせる
監視員にびびりながら、
示された通路を通り抜けると、
……?あれ??
目の前には、
予想以上に背が低く、
キッチンカウンターか?と
勘違いするような小さなカウンターに、
のび太くんが2人座っていた。
『入国審査』
今まで各国の入国審査場を見てきたが、
こんなOPENスペースは初めてだ。
なにしろ、後ろのBaggage claim(手荷物受取場)で、
スーツケースが「ヤッホー」と、
くるくる回る様子が見て取れる。
ここはお笑いを忘れ、
おとなしく周りと同じことをするぞ!
私の前には、2人しか並んでおらず、
彼らのやっていることを、
じーっと凝視し、記憶に刻む。
カメラの前に立ったり、
指紋採取されたり……。
私の前の男性の手続きが、
終わったと同時に、
まるで電車の改札機のような
小さく透明な板が開く。
審査官が「なんだこいつ」とでも言いたげに、
ジロリと私の姿を見ると、
「こっちに来い」と手招きした。
まぁね……。
誰が見ても、私の服ってTHE ヴァカンス 仕様。
だって、あなたの国に来る気なんて、
さらさらなかったのよー。
とりあえず、
(キッチン)カウンターまで進むと、
一番最初に聞かれたのは、
「なぜ、ここに来たの?」という
ありふれた質問。
「いやー、ほんとは来る気なんてなかったんですよ。
ガハハ(笑)」と、気楽に言える雰囲気はなく、
「こちらをご覧ください」と、できる女風情に、
フィンエアーから届いたメールを見せる。
「メールは口ほどにものを言う」とは、
まさにこのことだ!
「こういう経緯で、トランジットです」
至極真面目な顔で答える。
審査官は何度も私の顔とパスポートを、
振り子人形のように見比べる。
私のパスポート写真は何ひとつ「盛った」写真ではない。
そもそも、フランスに「美肌加工」の写真なんてないから、
さすがに見たままだろ~。
「何日ここにいますか?」
いやいや、一刻も早くここから出たい。(本音)
「3時間?かな??」
「はっ!?」
どうやら、私はふざけてると思われたらしい。
振り子人形の口元がわずかにゆがんだ。
「3時間って、なんのために入国するんだ?」
少し高圧的な態度に変わる。
仕方がない。
某ハンバーガーチェーンで
かつてあった¥0 スマイルを繰り出す。
「ヘルシンキでロストバゲージのことを
うんちゃらかんちゃらで、パンダ、パンダ」と、
英語で説明すると、
「ふーん」と、
わかったようなふりをしてくれた。
なんか日本人が騒いでるから
いれてやるか的な?
カメラの前に立てと言われ、
写真を1枚。
指紋採取にまずは両手4本ずつ。
これが、なかなかうまくいかず、
何度もやりなおすはめに。
中国の機械は、
明らかに私の入国を拒否している。
(気がする)
続けて両手親指。
こちらも、なんだか要領を得ず、
うまくいかない。
審査官が何度も、
「もっと強く押して!」と言うけれど、
いやいやおたくの機械が悪いんちゃう?
何度もやっているうちに、
ようやくうまくいき、
彼は私の顔をもう一度眺めてから、
「ポン!」と、
事もなげにスタンプを押した。
「えっ!?」
私のあっけにとられた顔を見て、
「行け!」というジェスチャーとともに、
透明の板が開く。
「メルシー、メルシー」
いかにも日本人らしく、
ぺこぺこ頭を下げ、
キツネにつままれた顔で、
すぐさまターンテーブルへ。
いくつもいくつも流れる荷物が、
私の前を通り過ぎては、
知らぬ間に床に滑り落ちていく。
それを避けるために、
所々、巻いた布が置かれているけど、
スーツケースを取る際、
みんな気軽に落としていき、
タオルがなくなった場所に
うまく着地したスーツケースが滑り落ちる。
あぁ、写真が撮りたい!!
だけど、自分の命のほうが大切だろうと自重した。
荷物が落ちる原因に気づいた外国の人たちは、
布を拾ってもとに戻していた。
私はただただ流れ落ちる荷物を眺めている。
なにしろ、これが終わるまで、
ロストバゲージの係に
何を話をしてもダメだろうと、
おとなしく待つことにした。
(ロストバゲージはここに荷物がない場合、やっと申請できる)
『祝!!第一関門突破!!』
私のびびり具合も面白かった。
