こんにちは!木蓮です。

早速続きをどうぞ!

 

この話は、アホな女が「フランス」から「日本」へ帰国するはずだったのに、なぜか「中国」に入国していた物語 vol.4


<第4部>
いつものミッフィーも、マリメッコも、スヌーピーも、私に
微笑むことはなく、全く知らなかった吉祥航空のカウンター前に到着。


なんと!!!あと20分もすれば、搭乗開始となる模様。

私、本当に乗れるの??

 

そして、本当に私の荷物、この飛行機に乗るの??


「あのー、すみません」(久しぶりに英語を使ってみた)


カウンターに立っている人たちを見た瞬間、どう考えても、『丸メガネの彼』に声をかけるべきだと私の直感が教えてくれた。

 


「フィンエアーが欠航となり、こちらでチケットをいただけると言われたのですが……」


あのやる気のないフィンエアーが、私のために、彼らに連絡を入れているとは到底思えず、まずは現状を知ってもらうために、フィンエアーから届いた"絶縁状"、もとい変更チケットを見せた。

 


しばらくじっとメールを読んでいた彼の表情が、甘柿から渋柿になっていく様子は、彼の困惑を如実に語っている。


「これは、本当ですか?」


「本当です。私も信じられないのです。
ですが、あなた方に頼るしかありません」


心なしかメガネが四角に見えはじめた。


「飛行機に乗っていただくのは、なんの問題もないのですが、現在、あなたの荷物がどこにあるかわかりません。
確認はしてみますが、あなたと一緒に飛行機に乗れるとは思いません。」

 

やっぱりね……。


何度も何度も、カタカタと指を動かし、PC画面を睨みながら、「少し待って下さい」と、各所に電話をいれる。


それにしても不思議な光景だ。
少なくとも、一番責任を持てよと言いたくなるフィンエアーより、真剣に私のことを心配している。

 

 

 


しばらく続いた電話の後、招かれざる客である私に、


「席は窓側がいいですか?
通路側がいいですか?」


再び丸くなったように見えるメガネの彼が聞いてきた。

 


「乗れれば何でもいいですが……、
なんとか、上海から日本へ直行便でいけないですか?」


私は無理難題を彼に言っている。


「申し訳ございませんが、それは無理です。
ですが、僕はあなたにいい席をプレゼントします。


チケットを見てください。

あなたは、真ん中の席ですが、左右はブロックするので、
1人で3席お使いください。


快適な旅をお約束します。


ただ、1つだけ、お願いがあります。
あなたの荷物が心配です。
まだ、フィンエアー側から、あなたの荷物情報が届きません。


大変でしょうが、一旦中国に入国し、ロストバゲージの受付で、荷物が届いてないことを伝えてください。


この飛行機に、あなたの荷物は乗りません。
ロストバゲージのところで、物を再確認してほしいのです」


「えっ?
乗換口に行くのではなく、入国して、ロストバゲージのところで、バゲージを探してもらうってことですか?」


こればかりは、中国語がわからない私にとって、ハードルが高すぎる‼️


「はい。
お客様の荷物のためなので、ご理解ください」


そっか……。
まぁ、荷物はヘルシンキには来ているはず。
多分、その後の飛行機で、私のことを追いかけてくるだろう。

 


わかっちゃいたけど、フィンエアーは何ひとつ連絡をしてこない。
搭乗がはじまると、すぐに呼ばれ、特別に早く通してもらうことができ、私は扉から近い真ん中の列に座ることになった。


「パンダ、パンダ」(ごめんなさい。中国語わかりません)


機内のスタッフは、私のことを中国人だと思っているのだろう。


ここ最近の中で、群を抜くほど素晴らしいプロポーションを持つ、美しいスチュワーデスたちが、声をかけてくる。

ヨーロッパのCAさんと全く違い過ぎる。

 

し、しかしだ。
な、なんだ!
このキンキラキンの室内は!!


安っぽいラブホにしか見えないじゃないか。


だけども。
私の周りには誰もいない。
右手前の席に、誰がどう見ても「警察官」にしか見えない男が、スチュワーデスさんと楽しそうに話している。


全員の搭乗が終わり、安っぽい紫の世界にどっぷりつかると、扉が閉まる直前に、先ほどの丸メガネの男がやってきた。


「この席でよかったですか?」
「ありがとうございます。十分です」

 


扉が閉まる直前まで、彼は私を気にかけてくれたようだ。


ふむ。
私の目に狂いはなかった。


ありがとう!!
丸メガネの彼!!

 


手は何度も振っておいた。
さようなら、フィンエアー!
頑張れ吉祥航空!