相方の大きな怒鳴り声に、さすがのゲイの社長もびっくり!!

目を丸くして、通訳に何て言ったのか?たずね、おろおろしながら通訳が伝えると、

「******!!!!!」

と言って怒って去っていきました。

「???」
私達には当然、何を言ってるのかわからなかったので、通訳にたずねると、

通訳「大変なことになりました。。。」
私達「何て言ってたの?」
通訳「あんた達のショーは私はやらない!勝手にどうぞ!」。。と言ってました。。」
私達「。。。。」

もうショーは2日後にせまっていました。勝手にやれ!と言われても。。
そして、色々話し合いました。
あやまって、やってもらった方がいいのでは?とか。。
でも、私達は悪くない。一生懸命創った作品を一言もなしに、切る方がおかしい!とスタッフ全員一致で、私達で、やるしかない!!
と、結論に達し、そのプレス会社の1番動いてくれていた、私達のブランド担当の人に相談しました。すると、2日後で、全て動いてるんだから、やりましょう。と言ってくれました。

ただ、社長の人脈で成り立ってるので、お客さまは、誰も見に来ないかもしれない。。と。

私達は顔を見合わせました。。そして、社長の方を見ると、デスクで何やら怒って電話をしていました。。。。
(もう、お客様に来るな!と連絡してるのか??)と不安がよぎりました。


でも、インビテーションは出してるし、誰か1人くらい、来てくれるだろう。。。
それを信じてやるしかない!!と。
だって、2日後だし、何の為にパリに来たのか?

そしてそれから寝ずに作業し、切られた作品にもまた付け直しました。
相方と私は、もう、やるしかない。それしか考えていませんでした。


当日、美しく晴れて、会場にはセッティングスタッフが入り、椅子を用意したり。。担当の人は本当によくしてくれました。
たくさんの椅子が並べられましたが、果たして誰か見に来てくれるのか?

楽屋で、私は胃がきりきり痛みだし、具合が悪くなりました。。そんな時、

「あら~!!居た居た!!」
と、東京でお世話になっている雑誌編集長が、楽屋まで来てくれました。
「あなた達、がんばんなさいよ~~!元気づけに、来たわよ~」と。
私は、見慣れた顔を見て、涙が出そうになりましたが、
「はい!がんばります。わざわざ、ありがとうございます」
と、元気を振り絞って言いました。
「沢山、人はいってるわよ、ちゃんと重要なプレスも来てるわよ、さすがね」と。。。

「。。。」
思わず、涙がこぼれました。
「どうしたの!?緊張してるのね?そうよね。はじめてのパリコレだもんね!」
「大丈夫!がんばって!」「そろそろ時間だから前でしっかり見てるわよ!」

そういって、足早に去っていきました。
私は大きく深呼吸をして、さあ、始まるぞ!と思い直しました。
相方は、もうスイッチが入ったみたいで、大きな笑顔で、モデルに身振り手振りで話していました。

涙をぬぐって、私もモデル達に楽しんでもらいたい事を伝えなきゃ!と思ってると、1人のモデルが側に来て、「ARE YOU OK?」と心配そうに声をかけてくれました。

びっくりしましたが、笑顔で、
「OK,OK! THANK YOU!」と答えると、満面の笑顔で、ぎゅっとハグをしてくれました。
本当に嬉しかったのを、今でも強く覚えています。

そして出番で、モデル達が舞台に出て行く時、みんな、「大丈夫」、とでもいうかのように,肩や手に軽くタッチして行ってくれたのです。
相当、緊張してると思われたのでしょう。
当時29歳くらいでしたが、日本人は若く見られるので、相当若いと思われてたかもしれませんね。。笑

編集長の言ってたとおり沢山の人が見に来てくれて、プレスも来てくれていました。

初めてのパリコレは、大成功とまで行きませんでしたが、成功!しました。
そのプレス会社の社長は、来ていませんでしたが、ちゃんとプレスは来てくれていました。

その後の事はあまり覚えていなくて、帰りの飛行機で、やっと、肩の力が抜けたことを覚えています。そして、後にパリの新聞に私達のショーが掲載された!ということも、聞き、ふ~っと深いため息のようなものを出し、本当にほっとした事も覚えています。


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そんな、後にも、先にもこれ以上ない!!という程の経験でした。
人間関係で、あんなに悩み、苦しい思いをしたのは初めてでした。それも短期間で!笑
私の中では、こっちがお金を出すクライアントなのに。。という思いもあり、さらに、パリに来る前までは、すごくウェルカムだったのに、なぜ、あんなに人が変われるのか?と悶々としていました。さらに、言葉が通じないことが1番の原因だと思っていました。

でも今、思うと、コミュニケーションが上手くいかなかったのは、言葉ではなく、相手が変わったのではなく、私達が変わったのだと、わかります。
パリに入る緊張とプレッシャーもあったとは思いますが、きっと日本と比べていたのでしょう。
思い通りにならない事への不満をエネルギーとして出していたのでしょう。
そして、クライアントなのに。と言うことの気持ちが何より1番相手に伝わっていたのでしょう。

どちらが、クライアントで、どちらがお金を払うか?なんて関係ないです。
過去と今、を比べるのも、今、しかないので、おかしなことです。
言葉が通じない、というのも,言葉はただのツールですから、ハートから思えばきっと誰にでも伝わります。
今なら、様々な事が理解できます。
でも、あの時、経験していて、良かったな~~~!!と本当に思います。

何でも、いつでも、自分の出来る事以上の事を行動してきましたが、それによって起こった、いい事も悪い事も、すべて経験してきてよかったな~~って。

出来事には本当は意味がないのです。
意味を付けてるのは、自分自身。
あのパリでの出来事も最中は、最も悪いことだと、意味を付けていました。が、様々な人達の愛で、気がつき、感謝し、意味付けが変化し、今では、かけがえのない貴重な体験、経験です。

改めていま、感謝の気持ちで一杯です。
全ての経験、出会いに感謝!!

つづく。。。