大谷石再生プロジェクト、完了しました。




約50年の時を刻んできた大谷石の壁。
Before
Before

長い年月の中で、表面の風化や欠損が進み、ところどころ大きく崩れている部分もありました。
今回の仕事は、ただ塗り直すのではなく、
「今ある大谷石を、もう一度活かす」
という考えからスタートしました。
まずは、浮いている部分や脆くなった部分を丁寧に除去。


高圧洗浄で長年の汚れを落とし、下地をしっかり整えました。
モルタル造形で補修


その後、
・浸透プライマーによる下地処理
・欠損部分の補修
・カチオン系材料による下地形成
・ファイバーメッシュによる補強
・モルタルによる形状の復元
・大谷石の質感を意識したモルタル造形
・ベース塗装
・エイジングペイント
・トップコート
と、一つひとつの工程を積み重ねていきました。
Before
大谷石の剥がれや欠落が目立ち
基礎部分もクラックだらけ



基礎部分はファイバーメッシュ伏せ込み
モルタル押さえ仕上げ


特に最後のエイジングでは、
単純に「石の色」を塗るのではなく、
長い年月を経た大谷石の表情
を意識して、色の重なりや濃淡を作っています。
新品の石に見せるのではなく、
50年という時間まで含めて、もう一度蘇らせる。
それが今回の大谷石再生プロジェクトです。
大谷石そのものをすべて新しくするのではなく、
今あるものを活かしながら、失われた部分をモルタル造形で再現する。
これまで培ってきた
モルタル造形 × エイジング塗装
の技術を活かした仕事になりました。
施工完了。
BeforeとAfterを見比べると、
同じ場所とは思えないほど表情が変わりました。
古いものを壊して新しくするのではなく、
残すものを残し、手仕事で再生する。
これからも、こうした「再生する仕事」に挑戦していきたいと思います。