アラフィフの私でも有難い事に
実際に会えた人は複数いた。
はじめに会ったのは植物がお好きで
観葉植物をたくさん育てていると
趣味で意気投合した同世代のJさん。
アプリの中では共通点など何一つ無い人が大半だったので
趣味が一緒の人を見つけると
それだけでテンションが上がった。
メッセージのやり取りもスマートで
特に不安もなくわりと早い段階でLINEに移行し
カフェで会うことになった。
『折角だから植物がたくさんあるお店にしない?』と
提案してくれたお店はジャングルみたいに植物が生い茂ったカフェ。
当日はそのカフェも楽しみで時間より早く着いてしまったので
私の座っている窓際の丸テーブルの席をLINEで知らせて待った。
時間通りに鮮やかなブルーのジャケットを羽織って現れたJさんは
想像よりずっと身長が高く「シュッ」としていて
こちらに歩いて来る間
結構、周りの人の視線を集めている。
ちょっと目立ち過ぎて、お隣の席の
おばさまグループが話を止めて見ているし。
注目されると恥ずかしいので
向かい側ではなく隣り合って座れるように
目を合わせて隣の席をゼスチャーですすめ
少し小声で話せるようにした。
会話は楽しくて全然ありというか
クセがなくてお相手がすぐ見つかりそうな人だ。
…と、思っていた終盤。
私の名前の漢字を改めて確認された。
「え?漢字ではこう書くよ」と私は普通に答えたが。
「じ、字画が…。」と彼。
「へっ?字画?」と変な声が出た。
別れた奥さまと彼は字画が合わなかったそうで
今までの人間関係で字画が合わない人とは
何かにつけて字画のせいにしてしまい
決して上手くいかない習性なのだと…
当の本人ががっかりした様子。
なんと不憫な。
その後、Jさんは字画アプリを使って
名字を変えたり
私の名前の一文字を変えたりして
なんとかしようと頑張っているが。
頑張るのはそこじゃない、と
喉まで出かかった言葉を飲み込んで
(きっと今まで辛い事があったんだね…)と心の中で思うにとどめた。
帰り道、自宅の側まで車で送って貰い
互いの健闘を応援しているよ、
というような会話をして爽やかに別れた。
空気感は、別に嫌な人じゃなかったな。
(字画に拘るJさん編 完)
