ワタシがこの地にやってきて、初めてのお友達は近所に住むお婆さんだった。

会うとお喋りをしたり、お婆さんのお庭のお花やお野菜や、
手作りのちゃんちゃんこやお洋服までいただいて、
それはそれは優しくしてくださった。

お婆さんが星になったあと、お婆さんのお家に居なかった筈の謎の男の人を見かけるようになり、
ある時お婆さんが可愛がっていた犬をそのおじさんが散歩させていたので、

「こんにちわ~、そのワンちゃんはタローちゃんですか?」と声をかけたら首を縦に振って通り過ぎた。


のちに、その人がお婆さんの息子だと分かり
ときどき挨拶のついでにひと言ふた言、お喋りするようになった。

娘が生まれてからは娘を可愛がってくれて、ワンちゃんと遊ばせてくれる。

先日も庭で娘を日光浴させていたら、お花の手入れの手を止めてワンちゃんと遊びに来てくれた。

その近所のおじさん、イヤホンをしていたので何を聞いてるのか尋ねたら、
英語のヒアリングをしていると言う。
月に何度かは、英語の家庭教師に来てもらって勉強をしていて、
それはバンドのボーカルで歌う時に歌詞が理解できないと面白くないからだとか。
60歳過ぎてるんだけど、アクリルで絵を描いたり、スポーツにバンドに英語と趣味が多くて若々しいのだ。

サッカーをするので、いつもお洒落なスポーツブランドでお散歩している。
お花の手入れをしている途中に来たから真っ白な長靴を履いていたおじさん。

その長靴に黒いマジックで何か書かれていて、何て書いてあるの?と聞いたら、

「おっコレか?
『abedas』って書いてあるんだ。

ジャージがadidasで、俺は安倍だからな、わっはっは。」


愉快である。