銀河鉄道の旅に出よう。
ちなみにこれは機関車ではない。
電車である。
こう言うとアレ?と思うだろう。
思うんだよ!思え!
これがD51なのは明らかだろ?
これは賢治と作者が違うからまだわかる。
だが本文を見よう。
「それにこの汽車石炭をたいていないねえ。」
ジョバンニが左手をつき出して
窓から前の方を見ながら云いました。「アルコールか電気だろう。」
カムパネルラが云いました。
銀河鉄道のモデルとされる岩手軽便鉄道には
仮定された有機交流電燈の
ひとつの青い照明です
確実に電気を知ってたってこと。
「この地図はどこで買ったの。黒曜石でできてるねえ。」
ジョバンニが云いました。
「銀河ステーションで、もらったんだ。
「ああ、ぼく銀河ステーションを通ったろうか。
ジョバンニは、白鳥と書いてある停車場のしるしの、すぐ北を
はくちょう座
夏の星を探すならまずこれを探すといい。
ちょうど真上からやや北側にいる。
重要なのはデネブ。典型的な白い星。
尾羽の星である。
質量で太陽の15倍、半径は108倍、
光度も太陽の54,400倍以上と、
同じく夏の大三角を形成するベガやアルタイルは、
質量や半径が太陽の2~3倍程度、
光度も太陽のせいぜい数十倍程度であり、
夏の大三角の中ではデネブだけが突出している。
かおると呼ばれた女の子が叫びました。
「からすでない。みんなかささぎだ。」
カムパネルラがまた何気なく
叱るように叫びましたので、
ジョバンニはまた思わず笑い、
女の子はきまり悪そうにしました。
まったく河原の青じろいあかりの上に、
黒い鳥がたくさんたくさん
いっぱいに列になってとまって
じっと川の微光を受けているのでした。
天の川で隔てられた
ちなみにこのようになる季節は7月7日ではない。
太陰暦だから旧暦の七月七日である。
つまり銀河鉄道の夜は8月後半の物語だ。
| 2023年 | 8月22日 |
|---|---|
| 2024年 | 8月10日 |
| 2025年 | 8月29日 |
ベガ(こと座)
ほとんど真上、高度89°にある。
七夕とは水桶を置き、
ベガが映り込む(=真上にきた)とき
機織りや字が上手くなりますように、と
お願いする儀式だった。
いつからか「金持ちになれますように」とか書いた札をぶら下げるようになった。
しかし幼稚園児よ。謎の古代文字を書くな
それでは願いも叶えられないぞ。
はくちょう座と間違えやすいが、
こちらは十字ではなく矢印になっている。
急降下で降りていく姿になっている。
これら三つの星座の一等星をまとめて
夏の大三角形という。
星の色は温度であり、
ベガ、アルタイルは明るさと温度がほぼ並ぶ。
だいたい白い。
こういうラインになるのを主系列星という。
デネブはここから外れていて青白い星である。
一人のインデアンが白い鳥の羽根を頭につけ
たくさんの石を腕と胸にかざり
小さな弓に矢を番えて一目散に汽車を追って来るのでした。
「あら、インデアンですよ。インデアンですよ。
ごらんなさい。」
唐突なインディアン。意味がある。
インディアン座という。南半球でしか見られない。
「あれきっと双子のお星さまのお宮だよ。」
男の子がいきなり窓の外をさして叫びました。
右手の低い丘の上に小さな水晶ででも
こさえたような二つのお宮がならんで立っていました。
「双子のお星さまのお宮って何だい。」
ふたご座、冬の星座である。
あれは何の火だろう。
あんな赤く光る火は何を燃やせばできるんだろう。」
ジョバンニが云いました。
「蠍の火だな。」カムパネルラが
又地図と首っ引きして答えました。
「あら、蝎の火のことならあたし知ってるわ。」
「蝎の火ってなんだい。」ジョバンニがききました。
「蝎がやけて死んだのよ。
その火がいまでも燃えてるって
あたし何べんもお父さんから聴いたわ。」
夏の空、地平線近くにさそり座はある。
いよいよ地平線を下ろうとしている。、
「ボール投げなら僕決してはずさない。」
男の子が大威張りで云いました。
「もうじきサウザンクロスです。
おりる支度をして下さい。」
青年がみんなに云いました。
終点はサザンクロス。
「あ、あすこ石炭袋だよ。そらの孔だよ。」
カムパネルラが少しそっちを避けるようにしながら
天の川のひととこを指さしました。
ジョバンニはそっちを見てまるでぎくっとしてしまいました。
天の川の一とこに大きなまっくらな孔が
どほんとあいているのです。
コールサック(Caldwell 99)は、
みなみじゅうじ座付近に見ることができる
天の川を背景として肉眼でもシルエットを確認することができる。
こうして、南十時星に着く前に
賢治が眺めていた星座早見は
当時の日本にこれしかなかったので
特定されている。
ちなみに「星座早見盤」は商標なので、
プロは盤をつけない。
ホチキスではなくステープラー。
星座早見が正式名称である。
















