5月29日

今日から3週間日本を離れる。荷造りが壮絶に辛かった。猫は場所に安息を求める生き物だから、移動がストレスになりがちだと先日聞いたのだが、なるほど、自分が昔から旅を苦手とするのは、なんかそういう猫めいた性質が関係しているのかもしれない。猫っぽいなんて言われたことなくて犬っぽいと言われがちだけど。


以下、書き溜めた文章などあるので、一回投稿しちゃおう、と思っての投稿です。


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忙しい。仕事を重ねると普通に壊れがち。やることだらけなのだから思いついたそばから手をつけていけばいいだけなのに、何をやり始めても「こんなことやってる場合じゃない!」と焦る。落ち着け。優先順位の付け方が勝負を分けると言うじゃないか。



なのにステラボールにも通ってる。一般的に、開幕したら演出家は劇場にこなくてもいいことになってるのだけれど、品川に通い続けてる。ただただ、少しでも作品を良くできるんじゃないかと思うと居ても立っても居られない。本番を見ながら大量のチェックをメモして、終演後楽屋へ行き俳優に伝える。もしくは、翌朝、PCでタイピングしたのをプリントアウトして、楽屋の机に置いとく。


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まあ、稽古場でもひたすら稽古をした。別に稽古をしたことを自慢するのもおかしいけれど、しつこくしつこく演技の力を高めるべく闘った我々の結束は強い。演劇、物語、物語。芝居。物語は、劇場を出てからも人の心に残る。なんなら、生涯残り得る。そこが、いい。虚構で真実を伝えるのは簡単なことじゃない。だけど、それをやるために生命を注ぐのが、好き。

母の日。今回の現場の産みの親であるプロデューサーのことを妙に好きで、思わず、カーネーションを送った。

実は、今回初めて一緒に仕事をする。プロデューサーってなにをしてるの?って、普通の人は知らない。どこまで権限があって、どこから権限がなくて、でも、どれほどの責任を負って、どれほどの決断をして、どれほどのものを守ってるのか。もちろん、人それぞれ。我々クリエイターやプレイヤーは、プロデューサーの愛情と信念の強さ、器の大きさがどれほどかによって、現場中の運命が左右されるところがある。プロデューサーは「自分は裏方なので表には出ない」という美学を持ちがちなのだけど、素晴らしいのだぞこの人は、と世間に言いたいときもある。今回も、そう。まあ、これから、「どうもこの人の作品には一貫した良さがあるぞ」的に作品が証明していくとは思うけれど、現場の立ち居振る舞い素晴らしいのだと言うことみんなにバラしたい。


主演映画『エスパーX探偵社』3週間に渡り池袋シネマロサにて上映されていたけれど、5月19日をもっていったん終了。このあと、大阪と名古屋でやられるらしい。みなさまどうぞよろしくお願いします。


我が劇団おぼんろは1月と2月に上演していた『ゲマニョ幽霊』の海外公演が目前。

モルドヴァ共和国。おしもおされぬウクライナの真隣の国。ゼレンスキーは広島に来て、おぼんろはモルドヴァへゆく。


海外で配るポスター。物語や演出を大幅に改変した。初演をご覧になった方は腰が抜けると思う。でも、とても大切で素晴らしい作業だった。海外公演は、挑戦。頭が真っ白になって力が入らなくなるくらいの緊張もある。なんならお腹も痛い。けれど、絶対に勝つ、と心に決めてはいるもので、執念深く作品を解体し、再構築した。自分を見つめ直すこともした。進化のタイミングであると感じる。


他のカンパニーは、同じヨーロッパだったりで地続きなもんだから、美術なんかも持ち運んでくるようなのだけど、我々はそうも行かない。言葉遊びを売りにしてきたはずだが、言葉も伝わらない(字幕は出るけど、最低限の言葉だ)。


メッセージと、肉体で勝負だ。


いろいろな事情や制約あるけれど、言い訳しないで生きていける自分でありたい。どこに出しても恥ずかしくない、自分とも分かり合えている自分でありたい。





たくさんのご支援ありがとうございます。


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さあ、勝負。行ってまいります。

いざ、モルドヴァ共和国へ。