こんにちは〜
芥川賞予想的中の狂乱(!?)から
はや一週間!
しばらく小説漬けだったので
今回は社会派・問題提起の一冊を手に取りました。
ライターの武田砂鉄さんが
文芸誌「すばる」の女性編集者とともに
世の中に根強く残る「マチズモ(男性優位主義)」
を取り上げ、マチズモの不合理さ、
都合の良さ(男性にとっての)を暴いた一冊です。
出産するまで
ごりごりの男社会で
働いていたわたしは、
身に覚えのあるマチズモに触れて
はらわたがフツフツと煮えたぎり、
無駄に夫に八つ当たりしてしまいました。笑
(夫氏ごめん)
本書であきらかになるのは
わたしたちの日常にマチズモが
まだまだ根強く染み付いていることです。
ひとりで夜道を歩く危険、
満員電車で痴漢されるかもしれない恐怖、
ライフステージの変化に伴うキャリアの壁、
共用トイレで不快な思いをしたり、
職場の体育会系のノリで消耗したり、
男性上司や取引先に舐められたりする経験など。
これらの不安や恐怖、
経験に身に覚えがあるのは
ほとんどが女性です。
一昔前の日本社会に比べれば
そりゃあ女性の社会進出は進みましたが
まだまだ男性優位の環境が多くあります。
本書はトイレや電車などの
公共のものから高級寿司店まで幅広く取り上げ、
それらに残る慣習から
男たちのあくどい本音(ささかわの造語です)を
あぶり出します。
ちょっと言葉が荒くなりますが
世の中のマチズモにもとづく
男たちのあくどい本音は以下のとおりです。
・女子どもは自由に道を歩くな
・痴漢に遭わないよう気をつけろ
(痴漢される方にも理由がある)
・女は自己主張するな
・女はオレの言うことを、説教を聞け
・女性進出は認めるが、基本は補助的存在であれ
・「男らしい女」になるなら少しは認めてやる
・オレらの空間に女は入ってくるな
本書の抜粋があれば
ささかわの意訳もありますが、
これらの暴言の数々、
社会人をやってきた女性のみなさま
思い当たるふしはありませんか!?
大手企業に9年勤めたわたし自身、
面と向かって言われたことはなくとも、
こういう空気感を出されて
肩身の狭い思いをしたり
萎縮したりしたことがあります。
あります!!(怒)
電車に乗ろうとして
おじさんに怒鳴られたことがあるし
(女子どもは自由に道を歩くな)、
車掌アナウンスで「痴漢はやめましょう」
なんて聞いたことないし、
ベビーカー連れだと肩身が狭いし、、
(配慮するのはこっち側なの??)
営業時代、上司に反論しようとして
キレられたことがあるし(女は自己主張するな)
拘束時間の長い飲み会が多かったし
(女はオレの言うことを、説教を聞け)
異動して秘書になり、
細かい仕事ぶりを評価されたものの
キャリアの壁にぶつかってしまったし
(女性進出は認めるが、基本は補助的存在であれ)
営業時代は男性と同じぐらいの働き方でなければ
評価されなかったし、
その部署での女性社員のキャリアイメージなど
全く見えなかったし、、
(「男らしい女」になるなら少しは認めてやる)
→結局(オレらの空間に女は入ってくるな)
もちろん男性のすべてが
マチズモを振りかざしているわけではありません。
けれども
中間管理職のおじさんや取引先のおじさん、
職場全体の「空気感」(これが厄介)に
マチズモは確かにありました。
(個人の感覚ですが、役職が上の方は
すごく気を遣ってくれていて、
中間管理職クラスのほうがマチズモ臭が強かった。
でもいちばんは「この部署はこういう雰囲気だから…」
という空気感でマチズモを受容していた
職場の同調圧力が嫌でした)
面と向かって言ったら
大炎上必至なこれらの暴言たちですが、
正直、これが「うちの常識」だったり
慣例になっていたりする企業が
まだまだ日本にはあると思います。
そしてマチズモが慣例になっているのは
企業だけではなく政界もそう。
いまだに全然増えない女性議員。
女性蔑視発言で大炎上した元首相。
炎上案件を問題視するどころか
擁護する人があらわれる始末。
本書を読んで、
日本社会を牛耳っている人たちは
結局
「男が主導、女が補助」
「男が上、女が下」という
昔からの価値観を変えたくない
のだろうなという本音が透けて見え、
悔しくて震えが止まりませんでした。
武田さんはいち男性として
自身の行いを振り返り、ときに反省しながら
誠実にマチズモと向き合い、
改善に向けた提言をしていきます。
・被害者側が配慮するのではなく、
「痴漢ダメ」とはっきり言える社会に変えるべき
・男は黙って座りション(ささかわ意訳)
・男女不平等の現実を受け入れ、平等に向け具体的な数字目標を入れて改善をすべき
・既存の男女観、結婚観を疑うべき
・男の会話を奪え
・体育会系の悪しき慣習、犠牲を許すな
・寿司屋やバーは「オレらの空間」ではない
・世にはびこる「そういうことだから」という慣習、
「そのままにしておけ」という保身を崩せ
改善案がうまく出ないものもありながら
(やっかいなマチズモめ…)
今よりもっとマシな社会にするべく
掲げられた言葉に
少しだけ溜飲が下がりました。
本書全体を通して
印象に残ったのは
「世の中の慣例、慣習にこそ
マチズモがひそんでいる」
ということでした。
会社員を卒業して
北海道に引越したことで
満員電車や拘束時間の長い飲み会から解放され、
ここ最近マチズモに憤慨することは
少なくなったのですが
(コロナ禍でリモートワークになって
解放された人も多いですかね?)
かわいいかわいい我が子は
性別としては男の子で、
今後、思わぬところでマチズモに、
「有害な男らしさ」に
遭遇しかねないと警戒しております。
思わぬところで遭遇したときに、
場の空気を読んで笑って受け流す
ような親でありたくない。
おかしいことはおかしいと言える
親でありたい。
そのためには
日ごろからマチズモに意識的になり
うっかり受容しない態度をとろうと
強く思っています。
こないだ芥川賞を受賞した作品
高瀬隼子『おいしいごはんが食べられますように』
にもマチズモを振りかざす
高圧的な男性上司が登場するので
この社会が、慣習が変わるのはきっとまだまだ先。
これから社会は変わっていくだろうと
なかなか楽観的に思えないのが悔しいけれど、
男性ライターさんがこうしたフェミニズム本を
出版されただけでも一歩進んだと信じたいです。
また、自身の経験を
「マチズモ」という言葉で
振り返ることができたことは収穫です。
「社会はこういうものか」と
受容してきた悔しい経験を、
次世代に引き継がないよう
これからもいろんな知見を取り入れたいです。
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