本書を読んで、
会社員時代のわたしは
男社会に「いさせてもらった」存在だったと
改めてよくわかりました。
とても大きな会社で
たくさん貴重な経験をし
学ばせてもらったのですが
このままハードに
働き続けていられないと思ったのは
先のキャリアが見えないと
思っていたのは
決して自分の努力不足なんかではなく
そこが男性中心の社会だったからだ
ということがよくわかりました。
本書はこれまで語られてきた
経済学をひもときながら
市場経済が見落としてきた存在、
見て見ぬふりをし続けててきた矛盾を
明るみにした一冊です。
見落としてきた存在
見て見ぬふりをし続けてきたこととは
『アダム・スミスの夕食を作ったのは誰か?』
というタイトルにある通り、
経済を回してきた人たち
経済を豊かにするべく努力してきた人たち
のそばで、
ケアをし続けてきた人たち
のことです。
アダム・スミスは
著書『国富論』のなかで
人間は「利己心」があって
自分がよくなりたいという動機から
勝手に頑張るのだから、
自由競争の環境を作れば
勝手に市場は活発化し
経済はよくなるのだ
というようなことを言っています。
自由放任主義とか
「見えざる手」とか
政治経済の授業で習いますよね。
歴史に残るぐらい
偉大なことを提唱した
アダムスミスさんですが、
彼は重大な事実を見落としていました。
たしかに
自由競争であることで
経済は活発化し
便利なものが溢れる
豊かな世界ができましたが
「競争」であるために
必ず勝者と敗者ができて
豊かな人と貧しい人が生まれ、
時代とともにその格差が
どんどん進んでしまいましたし
わたしたちが働けるのは、
働けるようになったのは、
その間に誰かがやるべき
家事や育児などの生活を
支えてくれているからなのに、
自由競争社会は
その誰かの支えを「ないもの」として
考えてしまっているのです。
一昔前まで
男性は仕事へ行き
女性は家を守る
という役割が固定されていました。
アダムスミスさんは
生涯独身でしたが
身の回りの生活は
お母さんがすべて担っていたそうです。
しかしアダムスミスさんの
提唱する経済理論のなかに、
お母さんの労働力は
カウントされていません。
市場に参加したものだけが
経済力を持て、
そうでない人は
「生産性のない者」とみなされる。
そして多くの「そうでない人」は
女性であり、妻であり、母だったのです。
雇用機会均等と言うけれど
家事や育児の負担を引き受けているのは
女性が圧倒的で、
出産などライフステージの変化で
キャリアの選択を迫られるのも女性ばかり。
なぜ女性ばかりが
こんなに苦しむことが多いのか?
それはずばりこの社会が
男性中心であるからなのです。
経済学はジェンダーを
完全に無視している。
その点を著者は明言し、
にやっとさせる皮肉を交えながら
今までの経済のしくみからの
訣別と改善を主張します。
本書を読みながら
この社会がいかに
理不尽なものかを痛感し、
変えていくために
声を上げていきたい!
勉強し続けたい!と
強く思わされました。
わたしたち女性は
「男性のように働きたい」
わけではないんです。
男性中心の社会に
女性を「受け入れた」
からといって、
女性の生き方が楽になる
わけではないんです。
女性を男性と同じ扱いに
すれば良いという
簡単な問題ではないんです。
これまでの経済学は
市場経済のしくみを語るのに
都合が悪いことを
(お金にならないケアワークなど)
女性に押しつけてきた
と著者は言います。
あまりにもこの
経済理念が普及しすぎて
いまだに世界中で
女性リーダーは少なく、
「補助的」な仕事に
女性があてられることが常識、
といった空気が
まだまだあります。
(秘書の仕事も
ほとんどが女性でしたね・・)
わたしは
社会は理不尽なものだ
こういうもんだ
と思って仕事をしてきましたが、
不平等で理不尽な現実を
しっかりと受け止めた上で
次世代に理不尽さを引き継がないように
行動するべきではないか?
と今は強く思っています。
男性が社会的に優位である
時代はまだこれからも
続くと思います。
その現実をしっかり受け止めて、
でもその風潮に呑まれないように
生きていきたいと強く思いました。
理不尽な世の中を
すぐに変えることは
できないかもしれませんが、
「この社会のしくみって
おかしいよね!?」と言うこと、
理不尽な社会で頑張る自分を
必要以上に責めすぎないこと、
自分を支えてくれるパートナーと協力して
理不尽さに対抗して生きていくこと
などはできるのではないかと
思っています。
経済のゴールは
「みんなが豊かになること」であって
ひと握りの人が豊かになることではないはず。
男性が敵!なのではなくて
男女かかわらず
ひとりでも多くの理解者・協力者を
増やしていくことが
理不尽な世の中に対抗するために
すごく大事なことだと思っています。
わたし自身今は
会社勤めをしていませんが
家事育児という
とても大切な仕事をしていて
「働いていない」
という感覚はまったく持っていません。
夫とよく冗談で
国からお給料出してほしい!
って言ってますし(笑)
この仕事がGDPに反映されていないのが
ほんとうに悔しいです。
4月から復職予定ですが
夫と協力しあって
「家族中心」をモットーに
わりとフリーな感じで働きます。
働き方を調整できるのも
夫が自営業だからできることで・・
夫にはほんとうに感謝しています。
(だからと言って「主人」とは呼ばないですが)
↑これはうちの家庭の価値観ですが
いろいろ家庭によって違いますよね
対等な関係を意識していたいので
うちは「妻・夫」呼びです
女性が苦しんできた歴史に触れて
男社会にいた無力な自分がよみがえって
悔しさがこみ上げますが、、
ジェンダーを、フェミニズムを学ぶ
よいきっかけになったと
前向きにとらえています。
これからの社会が
よりよくなるように
引き続き勉強していきたいです。
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