こんばんは!
さきほど読み終わった
中島京子『長いお別れ』(文春文庫)。
認知症を患った高齢の父親を
ケアする妻と三姉妹の娘たちの
奮闘と葛藤が描かれた小説なのですが
「お世話」をすることの
地味さと大変さ、
予定通りのいかなさ、
自分が倒れるわけにいかないプレッシャー、
困ったときに頼れるのは
遠くの親戚より近くの他人(ことわざ)
だったりすることなどが
描かれていて
子育てとリンクするところが
たくさんあって
心に染みました。
三姉妹の娘たちは
お母さんの負担を軽くしてあげたい
気持ちはあるけれど
それぞれの人生があり
両親のケアをしきれません。
妻は妻で
覚悟を決めて
夫に向き合うものの
やがて体力の限界を迎えて
倒れてしまいます・・。
認知症が厄介なのは
日々のケアが重労働な上に
忘れられてしまうことへのショックに
打ちのめされそうになること。
お父さんは名誉ある立場の人だったのに
認知症が進行するにつれ
赤ちゃんや幼児のように
「快・不快」「イヤ」だけを
主張する弱々しいおじいちゃんに
なっていく姿に
胸がぎゅっと締め付けられました・・。
この物語では
老々介護問題、
特別養護老人ホームに
入りたくても入れない問題、
(待機児童問題と一緒ですね・・)
延命治療問題などなど
高齢化社会の問題点も
浮き彫りにさせながら
家族のつながり、
人と人とのつながりが
生きるための「命綱」であることを
はっきりと示しています。
お父さんは
言葉で意思疎通をすることは
できなくなってしまったけれど
笑顔や快・不快をあらわす表情はあり、
妻は夫とのつながりを感じて
ひそかに心癒されます。
そして
徘徊中のお父さんを
近所の知り合いが見つけて
家まで送ってくれたり、
母の入院中に
大腿骨骨折で寝たきり宣言
されてしまったお父さんの
今後の生活について
娘たちだけでは覚悟が決まらず
担当のケアマネージャーが
橋渡しをしたりするなど
家族以外の人たちの
つながりにも助けられて
お父さんはお父さんらしく
最期を迎えようとします。
お父さんとの別れが
近づくにつれ
日々のケアに消耗しながらも
お父さんを思いやる家族の姿に
グッとくるものがありました・・。
そして家族を思いやっているのは
お父さん本人もそうだと
感じました。
お父さんが
家にいるのに
「そろそろ帰る」と何度も言って
家族を困らせた場面があるのですが
これはお母さんの負担を
思いやって
黄泉の世界的なところに
帰ろうとしてるのかな・・?と
深読みしてしまいました。
コミュニケーションは
とれなくても
すぐに忘れてしまっても
家族を思う気持ちや
「こう生きたい」という
意思はきっと
あるのではないかと
考えさせられました・・。
赤ちゃんとして生まれた人が
人生の終わりに
赤ちゃんのようになっていく
切なさに胸がいっぱいになった
物語でしたが
物語視点がコロコロ変わり
絶妙に距離を置いた
描き方をしていたので
切ないだけで終わらず
クスッと笑えたり
心温まったり
人との縁を考えさせられたりして
さまざまな思いを掻き立てられて
最後まで楽しんで
読むことができました。
こういうのを
「粋」な小説と
言うのかな・・と思いました。
素敵な小説でした。
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