エーリヒ・ケストナー『飛ぶ教室』(新潮文庫)を読みました。


季節はもうすぐクリスマス!
書店も少しずつクリスマス仕様になっており、新潮文庫のクリスマスフェアで店頭に置かれていた本書が気になり手に取りました。


エーリヒ・ケストナー『飛ぶ教室』は、親と離れ、寄宿舎で学校生活を送る少年たちの「勇気」と「知恵」の物語。


この物語の中心人物は、寄宿舎に暮らす5年生の少年たち。
もしや小学5年生!?と思いながら読んだのですが、日本でいうと高校1年生にあたる年頃みたいです。中高一貫校の寮生活、というイメージですね。


物語はクリスマスまぎわの慌ただしい時期、パーティーの出し物として「飛ぶ教室」という演劇をやることになった少年たちが稽古に励んでいたところ、クラスメイトが敵対している実業学校の生徒たちにさらわれたという一報が入り、救出に向かう・・というひと騒動からはじまります。


腕っぷしの強いマティアス、怖がりなウーリ、リーダー的存在のマルティン、悲しい過去をもつヨーナタン(ジョニー)、ひねくれ者のゼバスチャンは寄宿舎を無断で抜け出し、クラスメイトの救出に向かいます。


学校の近くに住み、少年たちの良き相談相手になっている「禁煙さん」という大人の助けも借りながら、彼らはなんとかクラスメイトの救出に成功しますが、彼らの帰りを待っていたのは上級生と先生の怒りでした。


怒られながらもなんとか先生に納得してもらえた少年たちはもとの生活に戻り、クリスマスの準備を進めていくのですが、ふたたび彼らの肝を冷やすような騒動が起こり・・。


という感じでクリスマスまでの細かなエピソードが語られ、クリスマス前の慌ただしくて浮足立った様子が描かれています。


この物語で胸に響いたのは、少年たちの勇気と真心でした。
少年たちは大人の助けを借りたり頭の良いやつの言うことを聞いたりしながらトラブルを乗り越えていくのですが、その局面で少年たちが自分自身と戦い、勇気を出して恐怖を克服するさまが描かれています。


登場人物のなかでいちばんの臆病者とされているウーリは、驚くべき方法で怖がりな自分から脱しようとします。
その姿にマティアスは感服し、心からウーリを慕うようになります。


また、リーダー格のマルティンはクリスマス休暇で家に帰れることを楽しみにしていましたが、家が貧しいために旅費を確保できず、帰ることができなくなってしまいます。


嬉々として帰省の準備をする少年たちを目の前にしながら、必死で涙をこらえ、自分の身にふりかかった最大の困難を乗り越えようと耐え抜くマルティンの姿がいちばん胸に響きました・・。


彼らに共通しているのは、それぞれが誰にも頼らず自分自身で乗り越えようとするところです。
ときには大人の助けも必要ですが、まずは自分の課題と試練を引き受け、苦しみもがく道のりは心の成長のためにとても必要なものです。


自分の課題と試練を引き受けることこそ勇気のあることなのだ、ということをこの物語を読んで強く感じましたし、勇気ある少年たちの姿に感服させられました。


自分が高校生のころは「自分との戦い」や「勇気」などという考えなどなく、試練や課題をいかに楽に乗り切るか・・という小ずるい考えが浮かぶイヤなやつでした・・笑
(そのツケは20代後半にまわってくるのですが・・)


自分との戦いから逃げても自分の課題はなくならずにいつまでも追いかけてきます。自分自身の課題に気づいたらいち早く戦ってしまったほうが良い、とわたし自身の経験から強く思っています。


そんな個人的な思いもあり、自分の課題を乗り越え清々しい顔をした少年たちがとてもまぶしく見えました。


そしてそんな少年たちを見守る大人たちの温かさも身に染みます。
寛容で、少しだけ手を貸してあげて、でもやりすぎなくて。
うまい具合に少年たちに手を差し伸べる大人にわたしもなりたいと強く思いました。


今年のクリスマスは平日&年末の超繁忙期なので、帰りにケーキでも買って食べるか~ぐらいしか考えていなかったのですが、この物語を読んでクリスマス気分を味わうと、もう少しパーティーっぽいことをしようかしら・・と思わせられたのでした。


子ども時代に読んでおきたかった素敵な児童文学でした!


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