こんばんは!

現在、12月30日の深夜1時をすぎたところです。

いま、わたしは猛烈に時間を巻き戻したくて仕方がありません。

12時間くらい巻き戻して、そこでいろんなことをきちんとやっておけば、こんなに夜更かしすることもなかったのに…

休みだからとちょっとのんびりしてしまいました💦

どれだけ嘆いても時間は過ぎるばかりなので、夜更かし更新します。。

こんな状況の自分にぴったりな一冊を読みました。


もしもあの時ああしていれば、あんなことにはならなかったんじゃないか。

いやいや、そんなこと考えたってしょうがない。
過去は変えられないのだから、受け入れて前に進むしかないのだ!

いつもは上のような感じで自分をなぐさめていますが、この物語はそんなうじうじした自分を肯定してくれるような気分にさせてくれました。

なぜなら、この作品集は「もしもあの時ああしていれば…」を深く進めた物語集だったからです。

小川哲『嘘と正典』は「時間」と「歴史」をテーマにした6編のSF作品集。

過去に一斉を風靡したマジシャンが数十年の時を経てタイムトラベルマジックを披露する物語(「魔術師」)、

一頭の馬を遺してこの世を去った父親の想いを探るべく馬の血統をさかのぼる物語(「ひとすじの光」)、

「勝ち続けた男」と「失い続けた男」の歴史をたどった先にある「時の扉」の謎をめぐる物語(「時の扉」)、

父親が遺した「最高傑作」の謎を探るために音楽が「通貨」である島へたどり着いた元ピアニストの物語(「ムジカ・ムンダーナ」)、

「流行をなくそう!」という風潮が広まる近未来の日本で、特攻服を着て改造車に乗りツッパリ続ける男の物語(「最後の不良」)、

アメリカの工作員とロシアの科学者が、共産主義をなくすことができるかもしれない「過去へメッセージを送る技術」を発見し、試みようとする物語(「嘘と正典」)の6編が収録されています。

舞台や設定がバラバラな6編ですが、どの物語にも「歴史」と「時間」に関する記述があり、「過去」や「未来」を想起させる内容が盛り込まれています。

もしも、あの時ああしていれば…と考えるときは、
往々にして自分の都合の悪い状況が起こっているときです。

この物語集ではそういう「都合の悪い人々」の感情を丁寧にすくいとり、「じゃあ、もし本当に過去に遡れるとしたら?」という問いを投げかけます。

もし本当に過去に遡れるとしたら、きっと自分は「都合の悪い状況の未来」を変えるべく努力をするでしょう。

けれど、それで本当に「都合の悪くない未来」に変えられるのか?というとあまり自信がありません。

だって自分自身は何も変わっていないから。

むしろ都合の悪い状況をなかったことにしようとしている時点で、もっと都合の悪い未来を作り出しているかもしれない…。

最後に収録されている「嘘と正典」を読みながらそんなことを考えてしまいました。

この世の中の歴史は、実は「正典」というシナリオがあるのかもしれません。
そういう研究をしている学問がありそう。

そうだとすると、こうして目をシバシバさせながらブログを打っている自分もシナリオ通りなのかも…なんて。

たとえ過去を変えられるとしても、どうせ自分のことだから状況はきっとそんなに変わらなくって、だったらいまの状況を受け入れるしかないのかも、と一人で勝手に納得してしまいました。

「あの時ああしていれば…」
という日々をなるべく減らそうと努力して過ごしていますが、もしそんな状況になってしまったとき、あえて想いを馳せてみると意外と納得することもあるかもしれない、と思った一冊でした。
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