こんばんはー!!
みなさん、増税前の本の爆買い、はかどってますか〜?
わたしは今日、20冊ほど本を爆買いしました。笑
楽天ポイント5倍デーなのでね。ポイントもつくしね。増税前だしね…。
まだまだ駆け込みたいと思っているので
引き続きおすすめの本がありましたら教えてほしいです!
装丁からホラーな感じが滲み出ていますが、まさに「世にも奇妙な物語」感のある一冊でした。
小川洋子『まぶた』は8編の短編小説集です。
各編のタイトルは「飛行機で眠るのは難しい」「中国野菜の育て方」「まぶた」「お料理教室」「匂いの収集」「バックストローク」「詩人の卵巣」「リンデンバウム通りの双子」で、「飛行機で眠るのは難しい」というタイトルに大いにうなずいて購入した一冊でした。
わたくし、飛行機で眠れない族です。笑
いざ手に取ってみるととっても不思議な物語集で、読みながら「この物語はどういうことなんだ?」というクエスチョンが浮かびました。
でも、「よくわからなかったなぁ」という感想では済ませられない、不思議なざわつきが残りました。
ふたたびタイトルと各編を読み直し、「どういう物語だったのか」を分析しようとしましたが、初読と同じような感覚しか浮かびませんでした。
なぜなら、この物語は「こういうことがあった、ただそれだけ」というような風に語られているからです。
首をかしげつつもう一度読み、この物語はいままでとは違う風に扱わなきゃいけないのでは?と感じるようになりました。
やがてひとつの結論が出ました。
この物語は「考え」てはいけないのではないか。
そして、この物語は五感を使って「感じる」物語なのではないか、と。
各編で、わたしは登場人物たちが五感を研ぎ澄ませる姿をそれぞれイメージしました。
「飛行機で眠るのは難しい」では、飛行機で偶然隣り合わせになった人の不思議なエピソードを聞く姿を、
「中国野菜の育て方」では謎の野菜売りのおばあさんが売りつけた野菜が光り出す姿を、
「お料理教室」では台所に並ぶ食材、調理器具や突発的に起こった水道工事の様子を、
「匂いの収集」では匂い収集家の彼女が嗅ぐ匂いを、
「バックストローク」は水泳選手だった弟の左腕の異変を、
「詩人の卵巣」は旅行先で立ち寄った見知らぬ詩人の館の様子を、
「リンデンバウム通りの双子」は双子の片方を背負った主人公の重さを想像します。
「こういうことがあった、ただそれだけ」というような風に語られているため、「……だから何?」とつい「考えて」しまいそうになるのをこらえ、ただただその姿を頭に浮かべます。
そのイメージを浮かべ終わったとき、わたしは「これでいいんじゃないか」と妙に納得してしまったのです。
ふだん、わたしたちは五感を強く意識して生活するということはしません。
異音がしたとか、味が変だとか、何か異変があったときに強烈にはたらくだけで、常に研ぎ澄ませよう!と思って生きていることはほぼないでしょう。
聴覚、視覚、味覚、触覚、嗅覚のどれかを強く意識させるこれらの物語は、わたしに不思議なざわつきと新鮮さをもたらします。
なぜ新鮮に感じるかというと、ふだん五感を強く意識することがないからです。
話は少しそれますが、以前、ワイン講座に通ったときに
「ワインの香りを意識することで、日常生活の匂いに敏感になる」という体験をしました。
雨上がりの匂いをこれまでなんとも感じていなかったのに、急に強く意識するようになりました。
その体感はすごく新鮮で、そして嬉しいものでした。
当たり前にあるものだったり、日常的な出来事を、改めて新鮮に感じられることが嬉しかったのです。
小川洋子『まぶた』の読後感は、この体験と似ているかもしれないと感じました。
「強く感じる」ことって、日常ではなかなかできないことです。
まさか読書で五感を意識するとは思いませんでした。
凝り固まった読書脳のリフレッシュになった一冊でした。
