昨日は第2回コンプレックス読書会@西荻窪でした。
(「コンプレックス読書会」とは…在学中にまともに本を読まなかった文学部出身のたけしまが抱える“文学コンプレックス”解消のために後輩を巻き込んではじまった読書会のことです)
今回の課題図書は夏目漱石『吾輩は猫である』。
おそらく10年ぐらい積ん読にしていた積ん読界の王様(?)。
このブログを見にきてくださった方もおうちの本棚にある人が多いのではないでしょうか。
まず思ったことは、
コンプレックス読書会の課題図書にしてよかった……!!!!!!
ということ。
課題図書じゃなかったら最後まで読みきれなかった。
「吾輩は猫である。名前はまだ無い」から進まなかった(冒頭)。本当に良かったです。
本書のうんちくを語りますと
『吾輩は猫である』は夏目漱石のデビュー作。
新しい書き方(口語体)で、かつ「猫目線」から語られる人間のあれこれ、という作品はこれまで世にないもので、ものすごく画期的な作品として評価されたらしいです。
日本文学史を習ったひとならなんとなく聞いたことがあるでしょう。
まず、この点で画期的だったんだ…! ということを念頭におかないとちょっと大変です。
なんてったってお話のとらえどころがないから。
物語のあらすじは、野良猫の「吾輩」が英語教師の苦沙弥(くしゃみ)先生のおうちに拾われ、苦沙弥先生を中心におうちにやってくる人やご近所の人たちの日常を「猫目線」で語るもの。
苦沙弥先生はもちろん、友人たちがあれこれ好き放題しゃべったり、苦沙弥先生の家に夜中に泥棒が入ったり(猫は見てたけどなにもできなかった)、友人の恋愛話にあれこれ首を突っ込んで好き放題しゃべったり……というのが延々と続きます。
いまで言う「サザエさん」「ちびまる子ちゃん」みたいな日常系ほんわかコメディな作品です。
あ、でも年齢が30〜40代くらいだから「こち亀」的な感じかな?
まぁそれはともかく。
起承転結! とか勧善懲悪! とかの一切ないぐるぐる日常小説なのが『吾輩は猫である』です。
突然ですが、
夏目漱石はわたしにとって金(お金じゃなくてゴールド)みたいな作家です。
なんというか、持っているだけで価値がある。とにかくありがたい人。みたいな。
だから『吾輩』を読む前に、お札にもなった人だし、明治の文豪だし、さぞかし知的で深い物語が書かれているんだろう!! と期待して読んで、10行くらいで肩透かしをくらいました。
ちょっと気合い入れて「よし!! 文豪の作品読むぞー!!」ってなったのがいけなかったんだと思います。それで10ページくらいで挫折してその後10年放置したんだと思います(反省)。
この物語は存在自体が画期的で新しいものだったのです。
内容がすばらしいから、というところでの評価だけではないのです。
もちろん、ドタバタコメディみたいな物語展開にニヤニヤしたり、「吾輩」の家での扱いがひどかったりするところにおもしろく感じたりはできます。
が、恋愛物語のような波乱万丈な展開や、思考の深淵をめぐってわたしたちをハッとさせる、みたいなことは一切なく、いろんな人が登場してああだこうだ好き放題言いまくって去っていく、という印象がぬぐえないまま終わってしまいます。
さらに、『吾輩』ははじめから連載小説として書かれたわけじゃなく、『吾輩』を書いてみたらまわりでけっこう人気になっちゃったから続編も書いてみました、というノリで続きを書いていったため、章ごとにぶつ切り感のある書き方になっているのです。
唯一の読みどころ(失礼)は最終部。
まさか「吾輩」があんなことになるなんて……!! と驚きました。
気になる人は、ぜひ最後まで読んでみてくださいね。
でもね、正直全部読み終えたけど、最初と最後しか覚えてないよ……笑。
まぁ、それでも心の重荷になっていた『吾輩は猫である』をやっと読み終えられたのでいまはとてもホッとしています。
後輩たちとそんな感じで感想を共有して(たぶん30分くらいしかなかった笑)、あとはひたすら自分のことや好きな本のことについて喋り倒しました。
この喫茶店に5時間ぐらい居ました。
13時に集合して22時に解散。どんだけ喋ってんねん。
喋り倒した帰り道、酔っ払いながらみんな人生に悩んでんだな〜としみじみ思いました。
人生に悩むのが仕事ってぐらいに悩んでる気がするわ。
みんなでああでもないこうでもないと喋り倒しましたが、結局はっきりした答えなど出ず、自分の好きなようにやるしかないよね〜! と15回くらい思った気がします。
だってそれぞれの人生だし。
みんなそれぞれ、やりたいこととかやろうって決めてることとかはもう心の中にあって。
でもその気持ちをひとりで抱えてるのがしんどくなったり、ひとりよがりでしょうもないことなんじゃないか、って不安になったりするから、それをやんわりと口に出して、やんわりと「いいんじゃない?」とか「わかる」って言ってもらってちょっと安心、みたいなことがしたいのだと思います(昨日のわたしはそうでした)。
わたしたちはお互いの人生を応援し合うことしかできないし、みんなそれぞれの人生を歩んでるからこそ応援し合うことってすごく大事なことだなぁ……と改めて思いました。
うっかり嫉妬して足引っ張らないようにしないとな、とも思います。笑
次のコンプレックス読書会&人生報告会(?)が楽しみだ!!
(おまけ)




