今年は5回結婚式に出席した。初婚、再婚、同い年婚、歳の差婚、お腹にベイビーが宿っている婚などなど、いろんな形の「婚」を見届ける機会に恵まれた一年だった。二次会の幹事を務め、間近で見届けることもできた。おまけにブーケもゲットした。


27歳、この先避けて通れない「婚」の話題。周囲のいろいろ婚に微笑ましく思いながら、わたしはどんな「婚」が良いかなぁ~とぼんやり考える。

結婚したいけれどなるべく妥協したくないし、「婚」の無い暮らしも否定しない。

 

山本文緒『紙婚式』にはいろんな形の「婚」がある。八編の「婚」をめぐる短編集だが、それぞれにわたしが名付けた「○○婚」をあてはめてみる。

 

「土下座」…その名の通り「土下座婚」

「子宝」…「うっかりぼんやり政略結婚」

「おしどり」…「ラブラブな茶番をやり抜く仮面夫婦婚」

「貞淑」…「脳内不倫婚」

「ますお」…「夫が何考えているか全然分からない婚」

「バツイチ」…「傷口になるべく触れないように探り合い婚」

「秋茄子」…「上手すぎる話には裏がある婚」

「紙婚式」…「結ばれたくない婚」

 

無理やりなものばかりだ。しかもそもそも結婚していない物語もある。

興味深いのは「婚」をめぐる物語なのに「愛」の描写が少なかったことだ。

打算、妥協、意地、世間体が厚い膜を張り、その中に小さく愛が見えるような見えないような、という感じ。別れを想起させる場面で幕を閉じる物語もあり、結婚式で垣間見た夢見がちな空気感は無く、とにかく結婚という制度の束縛の強さと現実の上手くいかなさを強く感じたのだった。

 

結婚って大変だ。

どうしたって避けられない”慣れ”と責任、ときめきが無くなるがっかり感、妥協したことで染みつく生活感に立ち向かわなければいけないのだ。

『紙婚式』に登場する彼らは結婚という一大決心を果たしても迷い続けている。そりゃそうだろう。誰もがこんな現実が自分に襲いかかるとは予想していないものだ。


わたしの理想は「クレヨンしんちゃん」のミッチーとヨシりんみたいなバカップル婚なのだが、それも数年で終わっちゃうのかしら、とこの物語達を読んでヒヤリとした。

もう少し冷静に具体的に「婚」の方向性を考えようと思った一冊だった。


わたしと同じくらいの年齢の方や結婚を意識する方にはとても響く一冊になるはずだ。


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