双葉、大熊町に突き付けられた中間貯蔵施設の設置候補地は12か所にもなるそうです。しかもそのすべての候補地が実際の施設となる可能性があるということです。除染廃土の保管場所がいかに莫大な施設となるかということがようやくはっきりしてきたようです。警戒区域であった地域が解除となり、除染が始まるという希望の裏側に放射性物質の保管エリアを引き受けなければならないという矛盾を押し付けられるのです。


環境省をトップとする除染事業は除染という復旧作業の側面は結果を無視したアリバイ事業であり、事業予算の消化と事業を実施したことをアリバイに住民の帰還、汚染地域の避難指示解除が目的であることは明らかです。住民を騙し、説得させるために中間貯蔵施設の設置を働きかけていますが、この施設が絵に描いた餅にすぎないことに十分注意を払う必要があります。飯舘村における仮置き場も絵に描いた餅どころか絵に描いただけでした。今ごろ急ピッチで造成をしているようですが、とても除染廃土の分量に追いつけそうもありません。


そしてついに飯舘村での新たな仮置き場の設置が村から行政区長に通告されたようです。一切住民への説明もなく、あの紛糾したアリバイ作りだけの仮置き場設置の説明会に懲りて、今回の仮置き場づくりでは説明を行わないつもりでしょうか。せめて、行政区の総会を開き国のしかるべき担当者が説明を行い、さらに住民の要望を聴取して、条件を調整することは必要でしょう。すでにクリアセンターに勝手に仮仮置き場を作り、除染廃土を無造作に山積みしています。それについては環境省曰く、あくまで仮の仮置き場なので、かってに山積みしているとのことです。


822日の東京新聞一面には将来の福島(飯舘村)を予見させる記事が載っていました。ビキニ環礁での水爆実験で被曝したのは第五福竜丸だけではなく、1000隻以上の漁船が死の灰をかぶっていたということです。水揚げした漁獲物の損害や差別を恐れて、ほとんどの漁民が健康被害を訴えなかったようです。そして、健康被害をたとえ訴えても被曝による発病を証明できないということですべて退けられてしまっていたようです。


歴史的にも科学的にも杜撰の限りを尽くして、利権の限りを追及したのが原子力政策であることだけは明らかなようです。