一時iPS細胞がもてはやされてました。

これは細胞に遺伝子操作を加えて、「初期化」したものです。

これには特許も絡み、政治的な臭いがぷんぷん漂っているだけでなく、どうやって初期化した細胞を望むような細胞に分化させていくのかの道筋がまったくみえません。

またその環境要素を考えるとあまりにも複雑すぎて、この技術はほとんど実際の臨床には活かせないと思っています。

おそらく遺伝子治療と同じく数十年もすれば、「あれはいったい何だったのか?」という時代の徒花(あだばな)に終わる予感がしています。

一方、このような複雑な遺伝子操作をせずとも、細胞の環境を変えて「初期化」させたものがSTAP細胞。

私はこちらのSTAP細胞の方がはるかに研究に値するものとして興味深いと思っています。

さて、細胞の運命を決めるのは遺伝子ではありません。

運命を決めるのは細胞を取り巻く“環境”です(これは今年の幹細胞セミナーで何度も強調したところですね。来年の3月には大阪でも開催します(*^。^*))。

それが如実に顕れた研究結果が報告されました。

実験はマウスの角膜の幹細胞が周囲の環境の変化で運命がどう変わるのかを調べたもの(Nature Cell Biology, 2015; DOI:10.1038/ncb3290)。

角膜に慢性炎症を起こす操作をほどこすと。。。。

角膜全体が硬くなりました。

これはコラーゲンのセミナーでお伝えしてきたこと。

慢性炎症ではコラーゲンの過剰産生が起こり、組織が硬くなり収縮・変性します(皮膚の老化の原因)。

さて、肝腎の角膜の幹細胞はどうなったでしょうか?

角膜になるはずが。。。。
なんと皮膚に変化しました!

これが“場”がもつ力。

大変興味深いですね~。

これは大きな視点でみると、人間存在そのものにも当てはまりますよ。

人間もその“場”によって変化することを感じられたことはないでしょうか。

心地よいひとが集う“場”では必ず何かクリエイテイヴなことが相乗効果で起こりますよね(*^。^*)。

私がお伝えしているパレオライフスタイルのひとつの食事(原始人食)もこの“場”を構成する要素のひとつにすぎません。