今日は、ロンドンからイスタンブールへの移動日です。
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 パディントン駅からエクスプレス(特急)ではなくコネクト(急行)で、ヒースロー空港に向かいます。
 空港行き電車なので、荷物を置く専用スペースがあります。乗った車両の中にお母さんと自分を含めて3人しか乗客はいなかったので、車椅子は折りたたむことなく専用スペースにそのまま置くことができました。
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 チェックインカウンター係員の作業効率の悪さは、いかにも外国です。どの列も進捗具合が異様に悪いのです。パスポートを確認して、打ち出されたラベルを預け荷物に付けるだけのことに、アホみたいに時間がかかるのです。
 車椅子サービスに関しても、日本の空港なら、チェックイン・カウンターまで代わりの車椅子を持ってきてくれますが、ここイギリスのヒースロー空港でも、フランスのドゴール空港でも、「何番カウンターに行って、自分で申し込むように」と言われました。
 これらの事だけ見ても、日本のサービスがいかに優れているかが分ります。というより、日本以外のサービスの悪さが良く分かります。
 ところで、
 車椅子移動サービスを申し込んだ場所で、10分以上も待ったところで、ようやく現われたおじちゃんが、お母さんを運んでくれましたが、止まったところは、搭乗口ではありませんでした。
 そこには大ぜいの車椅子利用者が集まっていました。ターミナルがいくつもあるので、ここから電動カートに載せて、まとめて配達することになっていたのです。
 お母さんと貢一は、電動カートの後ろ向き後部席に座りました。電動カートは、カート専用の通路や専用のエレベーターを使って、別の建物のターミナルに行きました。
 電動カートに乗ったのは、昨年11月にフランスから日本へ向かうカタール空港での乗り継ぎ時以来です。こんな経験は、お母さんと一緒の旅でないかぎり体験することはできません。だから、お母さんに感謝しました。
 
【フライト】
 飛行機は、定刻通りに飛び立ちました。
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 機内食は、パスタかビーフかという選択でした。真っ黒のビーフが嫌だったらしく、お母さんはお肉だけ食べませんでした。
 このビーフ、いかにも人肉を思わせるような色です。
 なにせ英国女王であるエリザベズは、トカゲを意味する名前が由来なのであり、英国は、トカゲ族が、人間を捕食するために、飼育しつつ支配している国なのです。戦争は人肉収集のための絶好の機会であり、平時は幼児誘拐などで調達している訳です。
 
【時差の問題】
 実際の飛行時間は4時間ほどでしたが、飛行機は地球の自転方向と反対に飛ぶので、ロンドンとイスタンブールの時差3時間が加わります。ロンドンを11時30分に飛び立ったのですから、ロンドン時間では15時30分に着くことになりますが、これに3時間の時差が加わって、イスタンブール現地時間での到着は、すっかり日が暮れた18時30分、即ち夜の6時半ころでした。
 
【トルコ航空職員のひどいサービス実態】
 飛行機のハッチを出た所に、車椅子が2台停まっていましたが、車椅子を操作する係員は誰もいませんでした。仕方がないので、お母さんは歩きだしました。空港って広いので、歩くと大層な距離になってしまいます。
 電動カートが走っていたので、「乗せて」と手を上げて頼んでも、相談カウンターの方を指さしてとっとと行ってしまいます。
 パスポート・コントロールに並んでいる客の列の長さと言ったら、どの列も150m程もあったでしょう。これではお母さんがクタバッテしまうので、相談カウンターに車椅子サービスを依頼しに行きました。対応してくれた男性係員は、電話で連絡してくれましたが、10分経っても15分経っても全く来てくれません。その後の男性係員は、知らん顔です。本当に連絡したのかどうか怪しいものでした。
 これでは埒が開かないので、お母さんを連れて、障害者専用のゴールドラインを歩いて進みました。ところがこのラインに、パスポート・コントロールの係員はいませんでした。酷いものです。なので、「もう歩けないから、入れてくれ」と大きな声で言いながら、隣の一般乗客の列に、半ば押し入り状態で入ってしまいました。
 誰からも文句は言われませんでしたが、このようにして、パスポート・コントロールを出るまでに、無視された空港職員は5人にのぼります。ターキッシュ・エアライン(トルコ航空)は、世界の中で高い評価を得ていると言いながら、このような酷いサービス実態なのです。
 お母さんを連れて利用した、中国、カタール、デルタ、トルコの4つの航空会社の中で、トルコ航空は、間違いなく断トツの最悪です。
 
 そんな中で、唯一、留飲が下がったのは、嫌がらせのように作業を長びかせて大勢の客を長い列に並ばせていたパスポート・コントロールの係員が、赤いパスポートを出すと、日本人であることが分って、いじわるそうな質問を取りやめた様子が分かったことです。トルコにおける日本の評価は、かなり高いので、悪質な扱いはされずに済んだということが分ったのです。
 
【イスタンブール・カード】
 荷物とお母さんの車椅子を漸く受け取って、やっとのことでアタチュルク空港の到着フロアを出ることができました。
 そこで、日本の「スイカ」に相当する「イスタンブール・カード」を買うために、2階の出発階にあるフォトショップに行きました。日本で、インターネットを調べていた時、地下鉄のカード売り場は故障していることが多く、このフォトショップでないと購入できないことがある、という記事を読んでいたのです。ところが、このフォトショップでは「扱っていない」と言われてしまいました。取扱店の権利をはく奪されてしまったのでしょう。
 結局、地下鉄のチケット売り場で「イスタンブール・カード」を手にすることができたのですが、自動販売機で買おうとしても、トルコ語が分らなかったので、隣に来た一般利用客のオジサンに操作してもらいました。
 この自動販売機はタッチパネルなのに、画面の両側にいくつもの金属製ボタンがあり、タッチパネル画面にトルコ語で表示される矢印が、画面両側の押すべきボタンを示すようになっていたのです。こんなヘンな自動販売機は初めて見ました。英語の「OK]も、トルコ語では 「okey」 のような綴りだったと思います。こんなヘンなのじゃあ、大抵の日本人はギブアップしてしまうでしょう。
 
 まあ、とりあえず、「イスタンブール・カード」2枚を手にすることができたので、この時以後、電車やトラムの利用時に、わざわざチケットを買う面倒をせずに済みました。
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 アタチュルク空港から出ている電車は、地下鉄1本しかないので、どの電車に乗るべきかを迷うことはありません。
 もう夜なので、動き出した電車内から外を見ていても、イスタンブール郊外の夜景しか見えません。
 ゼイティンブルヌ駅で地下鉄から2両連結のトラム(路面電車)に乗換え、イスタンブールの中心街にあるアクサレイという駅に向かいます。
 アクサレイ駅からは、歩いてホテルに向かいます。
 
【飲み物価格から見るトルコの物価】
 ホテルに向かう途中のお店で、1Lのオレンジジュース(100%しぼりたて)1本と、500mlのミネラルウォーター2本を、5TL(約170円)で買いました。これだけ買って日本円で170円程度なのですから、イスタンブールの物価は、日本に比べたら、ほぼ半分以下だということが分ります。
 
【ケバブを買う】
 トルコを代表するファースト・フードである「ケバブ」を売る店を見つけたので、迷うことなく買ってみました。
 ちょっとヤクザっぽいトルコ人男性二人が並んでいたので、その後ろに並んだのです。海外での“フェイス・コンタクト”の基本通り、ニコッと笑顔を向けると、「チンか?」と聞いてきました。「中国人か?」という意味です。なので「ジャパニーズ」と答えました。そしたら「チンの友達がいる」と言いました。それ以上会話を深めようもないので、ニッコリして頷くだけです。
 ケバブ1個を5TL(約170円)で買うことができました。作っていたおじちゃんにお金を払うのではなく、店内のレジでお金を払ってから、ケバブを受け取りました。
 薄くて丸いクレープの皮に、お肉と野菜を入れて、恵方巻のように包んで渡してくれました。25cm程の長さがありました。ひとりでは多すぎる大きさだったので、買ったのは1本だけです。
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【GRAND  ONS  HOTEL】
 グーグルのストリートビューで、駅からの道順と、ホテル周辺の特徴ある建物を見て把握していたので、夜であっても何等迷うことなく最短距離でホテルに着きました。
 エレベーターは、動く箱側の自動ドア以外に、乗る側にも自動ドアがあるのですが、ここの乗る側は、自分で引いて開けるドアで、ヨーロッパの古い建物に多い様式のエレベーターでした。
 先ほど買ったケバブで夕食です。ケバブのお肉は、脂ぎっていないので、美味しく食べることができます。日本では肉食をしない貢一が食べても、下痢にはなりませんでした。
 
【トルコの店舗分布に見る経済発展段階】
 後日分かったことですが、このホテルがあったアクサレイ周辺は、イスタンブールの中心街なのに、日本の吉野家とかすき家のような飲食店が全くありませんでした。パンかケバブを店頭で売っているお店しかなかったのです。
 目だっていたのは、衣料品店とかスポーツ用品店のようなお店でした。同種の競合店が多すぎる状態です。衣料品産業は、経済発展初期に現れる産業です。トルコが今後も経済的発展を続けるのであるなら、衣料品関連店舗はかなり減ってゆき、IT関連の店舗が少しづつ増えてゆくはずです。
 
 ケバブを食べ、シャワーを終えたお母さんは、すぐに寝てしまいました。お母さんは良く寝ます。「寝る子は育つ」と言いますが、お母さんはいくら寝ても、これ以上、大きくはなりません。
 貢一は、40ページほど残っていた 『シナン(下)』 を読み終えてから、寝ました。