昨日は、神社とお寺は何が違うの?という話をしました。
今日は、神社へ行けば、
私たちがほとんど無意識にやっていること。
鳥居をくぐる。参道を歩く。手水で手を清める。拝殿へ向かう。
よく考えたら、
これ、ずいぶん丁寧な一連の動作なんですよね。
なぜ、いきなり神様の前へ行かないのでしょう。
まず「境界」を越える。(結界ともいう)
神社へ行くと、最初に現れるのが鳥居。
鳥居は、神聖な場所と、
私たちが普段生活している場所との、
境界を示すものとされています。
だから私は、鳥居をくぐる瞬間が好きです。
さっきまで、仕事のことを考えていた。スマホを見ていた。
誰かの言葉にイライラしていた。明日の予定を考えていた。
でも、鳥居をひとつくぐる。
それだけで、「あ、ここから少し切り替えよう」と思える。
つまり、神様の世界へ入る前に、
まず自分自身を切り替えている。
私はそんなふうにも感じています。
そして、参道を歩く。
鳥居をくぐったら、
すぐ神様!ではありません笑。
歩くんです。砂利を踏む。木々を見る。風を感じる。
少しずつ拝殿へ近づいていく。
この「歩く時間」って、
実はすごく大切なのではないかと思います。
現代人は、何でも最短距離が好きです。
私もタイパ重視人間ですので。
早く。効率よく。すぐ結果。タイパ大事笑。
でも神社では、目的地まで、あえて歩く。
その数分の間に、頭の中の雑音が少しずつ落ちていく。
私は参道って、神様へ向かう道であると同時に、
自分を整えていく道でもあるように感じます。
そして、手水。ここで出てきます。水。
神社では、神様の前へ行く前に、手や口を清めます。
これは単に、「手が汚れているから洗いましょう」
という話ではありません。
神道では昔から、神事の前に心身を清める、
禊や祓いという考え方が大切にされてきました。
水で身体を清める。穢れを祓う。
そして、神様の前へ向かう。
手水は、そうした大きな「清め」を、
参拝の中で行う形のひとつでもあります。
でも私は、水って不思議だと思う。
ここからは、私自身の感覚です。
水って、ただそこにあるだけなのに、
人間の気持ちを変えます。
海を見る。川を見る。滝を見る。雨の音を聞く。
お風呂に入る。
顔を洗う。泣く。なぜか私たちは、水に触れると、
「切り替わった」と感じることがある。
神社の手水も、ほんの短い時間なのに、
水に触れた瞬間、意識がスッと変わることがあります。
だから私は、手水を単なる参拝マナーとして、
ちゃちゃっと済ませるのは、
ちょっともったいないと思っています。
水に触れて、一回、自分をリセットする。
それくらいの感覚でいい。
そして、また出てくるんです。
龍が笑。
手水舎へ行くと、龍の口から水が流れている。
見たことありませんか?
もちろん、すべての神社が龍ではありません。
でも、なぜこれほど、
龍と水は一緒に登場するのでしょう。
実は龍は、古くから、水、雨、川、海などと、
深い関係を持つ存在として語られてきました。
水は、命を生む。
でも、時には命を奪う。
雨がなければ作物は育たない。
でも降りすぎれば洪水になる。
人間には、完全にはコントロールできない。
そんな水の巨大な力と、龍という存在が、
長い歴史の中で結びついていった。
これ、私が龍を描き続けている理由にも、
少しずつつながっていきます。
でも、まだ話しません笑。
そして、参拝へ。
鳥居をくぐる。歩く。水に触れる。そして、
ようやく神様の前へ立つ。
こうして考えると、参拝って、
お願い事をするためだけの行為ではないんですよね。
外の世界から、少しずつ自分を静かにして、
最後に、自分の心と向き合う。
私は、そんな時間でもあると思っています。
だから、神様の前に立ったら、
いきなり、「叶えてください!」
だけでは、絶対ダメです。
まず、今日ここへ来られたこと。今生きていること。
ここまで来たこと。そんなことに、
一度意識を向けてみる。
そのあとで、願いがあるなら、伝えればいい。
私は感謝しか伝えない、あとは誓いかな。
神社は、願いを叶えてもらうための、
宇宙通販サイトではありません笑。
注文ボタンを押したら、翌日届くわけでもない。
むしろ、鳥居から拝殿まで歩いている間に、
「私は本当は何を願っているんだろう」と、
自分のほうが問われているのかもしれません。
鳥居をくぐる。参道を歩く。水で清める。そして、
手を合わせる。何百年も繰り返されてきた、
とてもシンプルな行為。でもそこには、
日常から少し離れて、自分を整え直す
という知恵が、ちゃんと残って
いるような気がします。
そして、その途中で静かに水を守っている、
龍。龍さん、だんだん出番が増えてきました笑。
でも、本番はまだ先です。
明日は、もう一歩奥へ。サロンではも少し深く。
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