動物保護団体の男性代表が、保護した動物をたたくなどしたとして一昨年~昨年、神奈川県警が動物愛護法違反(虐待)の疑いで同団体の施設を家宅捜索した際に押収した、犬や猫計114匹のうち、80匹が行方不明になっていることがわかった。県警は「所在が分からなくなったのは想定外のこと」としている。

 

県警などによると、動物愛護の活動を行っている女性などから告発を受け、藤沢北署が2021年9月、動物保護団体「レスキュードアニマルネットワーク」(横浜市神奈川区)の同県藤沢市内にある保護施設を家宅捜索。虐待を受けた可能性のある犬猫についてけがの有無などを確認するため、犬猫計107匹を押収した。さらに、22年11月にも犬7匹を押収した。  

 

県警には動物を保護して管理する設備がないため、県警は告発した女性と関係のある、別の動物保護団体に押収した犬猫のうち107匹の管理を委託した。  

 

しかしその後、同団体内で分裂騒動が起きたため、現時点で警察が所在を確認できているのは107匹中の24匹のみ。ほか、3匹については委託後に死んだことを確認しているという。  

 

2回目に押収した犬7匹については、別の団体に預けていたため、所在は確認出来たという。  

署は「通常ではあり得ないことだ」として、今後も行方の分からない犬猫80匹の確認を続けていく方針だ。  

 

レスキュードアニマルネットワークによると、80匹の中には、ネット上で譲渡されたとみられる個体もいるという。代表は「県警は、押収したものを管理する責任があるはずだ。命がある動物なので、早く自分のもとに返してほしい」と話した。  

 

代表は、この事件をめぐって県警に動物愛護法違反の疑いで摘発され、9月までに横浜地検に同容疑で在宅起訴された。朝日新聞の取材には「かみぐせがあるなど問題行動がある犬に対しては、矯正訓練のために体罰を使っている」と説明している。

(阿部育子)