上毛新聞社より
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180518-00010001-jomo-l10
5/18(金) 6:03配信

巣の中で親に餌をもらうツバメ。都市部ではふんなどが嫌がられ、巣作りが難しくなっている
ツバメの飛来数や生態を調べようと、前橋市などが群馬県民から目撃情報を募っている。昔から巣を作った家に幸福を招くとして親しまれてきたが、近年はふんなどが原因で敬遠されることも多い。飛来数が減っているとの指摘もあり、広く情報を集めてツバメの現状を把握する。
ツバメは東南アジアなどで越冬し、春先になると日本全土に夏鳥として渡ってきて子育てする。石川県で行われている調査では、同県全域での確認数が40年前の3分の1にまで減少しているという。
前橋市は自宅や学校などにいるツバメの情報を募集中だ。調査期間は7月31日までで、今年初めてツバメが飛来した時期や巣の様子などを報告してもらう。
市が2004年から「みぢかな季節かんじ隊」の一環として実施しているが、昨年の調査は9人からの報告にとどまった。市環境政策課は「目撃情報が年々減っている。身近な自然に目を向けてもらうきっかけにもなる」として、協力を呼び掛けている。調査用紙は市ホームページで掲載し、同課窓口でも配布する。
県立自然史博物館(富岡市)は16年から県民参加型の生態調査を行っている。ツバメの初見日を報告してもらう方法で、今年は4月末までに20市町村から95件の情報が寄せられた。前年(16市町村、69件)を上回り、同館の担当者は「自然科学に興味を持ってもらおうと、各市町村の公民館などに調査用紙を置いた成果が出た」と分析。6月ごろをめどに飛来状況をまとめて公表する。
ツバメの目撃数の減少について、都市部における子育ての難しさを指摘する声がある。
日本野鳥の会(東京都)の調査(13~15年)によると、農村部や郊外では一つの巣から平均4.3羽のひなが飛び立ったのに対し、都市部は3.9羽だった。都市部では巣から落ちるふんを嫌がって人が巣を落としたり、巣作りを妨げたりするケースが郊外農村部の約7倍に上ったという。
同会群馬事務局は「ツバメは子育てのためにはるばる遠くから飛んでくる。玄関などで巣作りが始まっても、短い期間なので優しく見守ってほしい」と話している。