『漂う子』
丸山正樹
<2016年10月発行>
あらすじ少し・・・
「居所不明児童」 とは、
親などに連れられ所在がわからなくなってしまう子どもたち。
社会問題になっている「闇」を通して、
「親と子」の在り方を問う物語。
ある朝、一人の少女が失踪した。
恋人・祥子の教え子で、父親に連れられて姿を消した、
小学4年生の紗智。 彼女を探すことになった二村直は、
少女の背後に広がる 「居所不明児童」
虐待や棄児、援助交際など、社会の闇を知ることになる。
主人公の直は、自分自身の結婚への迷いや、
親になる事への不安、そしてこれまで目を背けていた過去に対峙し、
やがて直は、ある決断を迫られる。
家族とは何か、親になるとはどういうことかを問う物語。
読んだ感想
P19~20
住民票などには記載されているのに居場所が分からず、
就学が確認できない小中学生のことを「居所不明児童生徒」
と言い、文部省の調査により全国で計1491人の児童の所在が
確認されていないことが分かりました。原因としては、
「家族が多額債務等により転居を繰り返している」
「父親の暴力から逃れるため母親が子供を連れて家を出た」
P84~85
国の所在確認対象外住民登録抹消の子が940人。
抹消後に事件に巻き込まれていたことが発覚するケースが
多く、10年間で保護された子供は1039人。
これは氷山の一角、推定一万人、「無戸籍者」をどう救うべきか。
後に書かれてある参考文献や、新聞情報からも、
物語は、リアリティーに近く書かれてあるのだと思いました。
学校の担任の生徒が「居所不明児童」かもしれないと
疑い気付いても、行政が動き出すのは一年後です。
そして、所在を突き止めるには非常に困難な壁があります。
このような子どもたちを、
どのように救い出せばよいのか?
これが、この作品のテーマのひとつなのですが、
日本国憲法 第3条、第28条もありますが、
ユニセフの児童の権利に関する条約には、
生きる権利 ・育つ権利
守られる権利 ・参加する権利 が、あります。
この物語を読むことで、
今、日本で起こっている社会問題を、
目を背けずに、きちんと受け止めようと思いました。
【 HAIKU詠んだよ!】
~雨の京都 (10月25日)~
【時雨】小夜時雨 【紅葉散る】
三味線の音色しぐるる花の街(花見小路)
しゃみせんのねいろしぐるるはなのまち
ゆく人の和傘開くや京時雨
ゆくひとのわがさひらくやきょうしぐれ
石畳灯うつす小夜時雨
いしだたみともしびうつすさよしぐれ
旅の宿なごりの雨へ紅葉散る
たびのやどなごりのあめへもみじちる
式神の迎える橋の時雨虹
しきがみのむかえるはしのしぐれにじ
~冬の我家の猫は、こたつを陣取ります~
【炬燵】
老猫の足早こもる炬燵かな
ろうねこのあしばやこもるこたつかな
冷たさの足の居場所や炬燵中
つめたさのあしのいばしょやこたつなか
引っ掻かかれ猫や炬燵の主となる
ひっかかれねこやこたつのぬしとなる
また来週、金曜日に更新します~
すてきな週末をお過ごしくださいませ。







