『きのうのオレンジ』
藤岡陽子
<2020年10月発行>
あらすじ少し・・・
「弱音を吐かない人は、いつだってひとりで闘っている」
がん宣告を受けた<彼>と彼を支える<家族>の物語。
心揺さぶられる感動長編。
三十三歳の遼賀が受けた胃がん宣告。
どうして自分が..........涙が溢れて恐怖で震えが止まらない。
その時、郷里の岡山にいる弟の恭平から荷物が届く。
入っていたのは十五歳の頃、恭平と山で遭難した時に履いていた
オレンジ色の登山靴。
それを見た遼賀は思い出す。
あの日のおれは、生きるために吹雪の中を進んでいったのだ。
逃げ出したいなんて、一度たりとも思わなかった..............。
読んだ感想
リアルに近い、生と死が書かれた物語を読むと、
いつも、決まって思うことがあります。
何気なく過ごしている、
ごく普通の日常生活が、
どんなに幸せなことなのか、
それを気付かせてもらえた、
そんな気持ちになります。
そして、何気なく流れてしまう、、、、
そんな普通の一日を、
ちゃんと丁寧に生きようと、
そんな気持ちにもなったりします。
とても、印象に残った言葉がありました。
毎日を丁寧に生きるのは雑草を抜くことと同じじゃよ。
だからお母さんは、こうして毎日雑草を抜いてるの。
雑草って、こまめにちゃんと抜かないと、気づいたときは、
庭が雑草で埋めつくされてしまう。
そして埋めつくされていると
雑草が雑草に見えなくなっていく。
そうならないように日々、
丁寧に手入れをしていくことが大事....。
遼賀と関わる人々........。支え合う家族の温かさ.....。兄弟の秘密........。
看護師からの視点.......。死を受け入れていく心の動き.........。
改めて、大切なことを、
気付かせてもらえた気がしました。
【 HAIKU詠んだよ!】
【帰り花】
十一月頃の暖かい日に、
桜・山吹・つつじなどが、
時ならぬ花を咲かせること。
帰り花ふと聞かされし友の恋
かえりばなふときかされしとものこい
迷走の中へ咲きたり帰り花
めいそうのなかへさきたりかえりばな
帰り花まよいの中の白い花
かえりばなまよいのなかのしろいはな
帰り花その先きっと棘道
かえりばなそのさききっといばらみち
【冬林檎】
不器用な父の手みやげ冬林檎
ぶきようなちちのてみやげふゆりんご
【冬苺】
冬苺返事の同じ娘あり
ふゆいちごへんじのおなじむすめあり
【冬の星】 冬銀河 オリオン
坂道の夜景煌めく冬銀河
さかみちのやけいきらめくふゆぎんが
オリオンや億光年の舟を漕ぐ
おりおんやおくこうねんのふねをこぐ
点点と暮らし灯りて冬の星
てんてんとくらしともりてふゆのほし
この街と暮らし続ける冬銀河
このまちとくらしつづけるふゆぎんが
また来週、金曜日に更新します~
すてきな週末をお過ごしくださいませ。





