『とりつくしま』
東直子
<2011年5月発行>
あらすじ少し・・・
死んでしまったあと、モノになって大切な人の近くにいられるとしたら・・・
あなたは何になりますか?
日記になって、妻の日常を見守る夫・・・
野球で使うロージンパックになってピッチャーの息子の試合を見守る母・・・
5分に1回キュンとしたり、じーんとしたり。
優しさに包まれる。魔法のような短篇十一話。
読んだ感想・・・
この世で未練を残して死んだとき、自分が望む「物」にとりついて、
現世に戻ってくることができます。それを「とりつくま」と言い、
あの世では、「とりつくま係」が希望を聞いて契約します。
とりつくものは、動物や植物など生きているものは選ぶことができず、
コップやカメラ、日記に道具など「物」であることが条件です。
そして、もう一度だけこの世を体験することができます。
東直子さんは、歌人でもあるので、「物を通して見る日常」 を、
小説の題材にされたのかなと思いました。
物を通して日常を見る経験が、多くあるのが伝わってくるような内容でした。
温かい話、哀しい話、・・・死について考えさせられる内容でした。
それぞれのラストなのですが、 物語として読んだなら、
ラストがぼやけてるなぁと感じてしまった作品も、短篇の中にはいくつかありました。
この辺りが、読んだ人の感じ方で、賛否両論に分かれそうな気がしました。
もしも、自分が死んだとしたら、・・・
あ~ やっぱり、物に とりつきたくないと、つくづく思いました![]()
物にとりついて見る日常は、読んでいても哀し過ぎです![]()
そんな自分の気持ちと、最後まで葛藤しながら読みました、笑
【 haiku詠んだよ!】
今週は、【曼珠沙華】【秋思】 を作ってみました。
【曼珠沙華】彼岸花
曼珠沙華かくも赤あか燃ゆる紅
まんじゅしゃげかくもあかあかもゆるべに
人の世の灯のやう曼珠沙華
ひとのよのともしびのやうまんじゅしゃげ
曼珠沙華すさまじ赤のイカリバナ
まんじゅしゃげすさまじあかのいかりばな
雨粒に花びら揺るる彼岸花
あまつぶにはなびらゆるるひがんばな
【秋思】
大木に耳押しあてる秋思かな
たいぼくにみみおしあてるしゅうしかな
秋思かな時につかねばならぬ嘘
しゅうしかなときにつかねばならぬうそ
アンニュイな雰囲気惹かれ秋思かな
あんにゅいなふんいきひかれしゅうしかな
また来週、金曜日更新します~
すてきな週末をお過ごしくださいませ。




