『品川心中』

                 坂井希久子

                       <2021年3月発行>

 

 

    

    前回読んだ 『迷子の大人』 坂井希久子さんなのですが、

 

    こちらのような作品も書かれるのかと、興味を持ち読んでみました。

 

    こちらの作品は、二見書房の落語シリーズの中の一冊でした。

 

    

 

    私は、あいにく落語に関しては疎いのですが、

 

    『品川心中』は、有名な落語ということでした。

 

    それを、坂井希久子さんが小説化しました。

 

 

 

 

あらすじ少し・・・

 

 

 

遊郭である白木屋で、お染はかつて板頭と呼ばれる筆頭女郎だった。

けれども彼女が年を取るにつれて客足も遠のき、紋日の移り替を控えているのに客がつかない。

移り替の日は、遊女たちが新しい着物を披露し酒やご祝儀を振舞うことが、ならわしになっていた。

けれども、客がつかなければ、その準備をするための金を手に入れることすらもできない。

お染は、自分より若い遊女たちに馬鹿にされるのが悔しくて、いっそ死んでしまおうと考える。

けれども、移り替えに使う金ができなくて死んだと思われるのも、

これも、また悔しいーーーーーーー。

 

 

 

読んだ感想・・・

 

 

 

物語の後に書かれた解説によると、

 

品川は、1772年には、「北の吉原 南の品川」 と並び称されるほどの

遊郭の街として栄えてきました。

 

品川の飯盛女は500人まで(千住宿・板橋宿は150人まで)と、定められていましたが、

実際は、もっと多くの飯盛女が働いていて栄えていたそうです。

 

あと、本が高価だった江戸時代は、

本の値段が非常に高く、本は買って読むものではなく、

貸本屋で借りて読むのが普通だったそうです。

 

1808年には、江戸の街には658軒の貸本屋が存在していた記録があり、

数多くの顧客を抱えていました。

 

物語に登場する金蔵も、

お染と遊ぶことができるぐらいの収入があったということになります。

 

このような、物語を読み終えた後に読む、

歴史的資料の解説も、なかなか興味深かったです。

 

 

 

物語では、

 

お染を含む、登場人物たちの生い立ちや、切ない過去も描かれていて、

人間味を感じさせる人々の人物像も、なかなか良かったです。

 

遊郭という世界での 駆け引き、ドロドロした部分と、

たくましく生きる女性たちが印象的でした。

 

 

落語の『品川心中』は、知らないのですが、

 

坂井希久子さんが描く、小説の『品川心中』は、

 

ラストが爽やかに、気持ちよく描かれていました。

 

心中という、物騒なタイトルでしたが、読後感が良くて安心しました。

 

 

 

 

 

       

 

 

       【 haiku詠んだョ!】 

 

         

         今週は、【秋晴】【露草】です。

 

 

 

                    【秋晴 あきばれ

              

         秋晴や雲波立たず池澄みて

             あきばれやくもなみたたずいけすみて

 

         秋晴の池底の色瑠璃の色

             あきばれのいけそこのいろるりのいろ

         

         秋晴の小さき悩みケーキと消えて

             あきばれのちいさきなやみけーきときえて

 

         秋晴の決意の底の体重計

             あきばれのけついのそこのたいじゅうけい

 

         秋晴やご縁の縁の不可思議さ

             あきばれやごえんのえんのふかしぎさ

 

         秋晴に背負う荷物をひとつ置く

             あきばれにせおうにもつをひとつおく

 

 

 

 

                      【露草 つゆくさ】

                

 

       露草、道端で人知れず小さな花を咲かせている姿に

             片思い、小さな恋心を感じました。

 

 

           露草の小さき青の片思ひ

                つゆくさのちいさきあおのかたおもひ

 

 

 

          

 

 

 

 

          ここ数年の片思いを書き出してみました。

 

                

 

           露草の一年間の片思ひ

                

 

 

 

 

 

 

 

                 

 

            露草の十年間の片思ひ

 

 

 

 

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              露草のウン十年の片思ひ

 

 

 

                 

 

 

              以上!

 

              片思い遍歴でした。

 

               

               省略して書いてませんが、

                 

                まだ何人かいます。笑

 

 

 

 

 

 

 

 

また来週、金曜日に更新します~

すてきな週末をお過ごしくださいませ。