安住さんのせいじゃない | 夏衣優綺の活字中毒

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小説の感想や日常のつれづれをゆるりと発信するブログです☆

TBSアナウンサーの安住さんが司会を務めている

『ぴったんこカン・カン』が好きで、録画して毎週観ています。

 

安住さんは中学校国語科の教員免許や

話しことば検定1級などを持っていて、

番組でもしばしばその豊富な語学の知識を披露し、

個人的にはその楽しそうな姿がすごく好きだったりします。

 

特にセリフの『てにおは』や、文章の副詞や助詞などを

解説しているシーンがたまりません。

 

僕は小説はよく読むくせに、

完了の助動詞がどうとか、

ここは強調の助詞なんだとか、そういうのがまったく頭に入ってなくて、

自分でも不勉強だと思うのですが、

それを易々と説明する様がコミカルでありながらカッコイイです。

 

 

安住さんはTBSラジオで

『安住紳一郎の日曜天国』という冠番組を持っており、

毎週日曜日の朝に放送されています。

 

2018年05月27日ーー。

 

そのラジオ番組で、

安住さんは突然こんな告白を始めました。

 

「川田亜子っていう女性アナウンサーが私の後輩におりまして・・・」

 

そこまでは、ほのぼのとした猫の話をしたり、

後輩の田中みな実さんとの確執について話したりと、

ラジオ共演者の笑いを誘っていたのですが、

突如、スタジオの雰囲気が重苦しいものへと激変します。

 

川田亜子さんは安住さんの後輩で、

今から10年前の2008年5月25日に

車の内での練炭自殺により亡くなられたTBSの美人アナウンサーです。

 

 

良かったら、その時の放送を聴いてみて下さい。

 

 

安住さんは急に泣き出し、

声を詰まらせながら苦しそうに話し始めます。

 

要約するとこんな感じです。

 

仕事で孤立した川田さんが相談に来た時、

自分は突き放してしまった。

その後で彼女は自殺してしまうのだけれど、

あの時、もっと何かできたんじゃないか。

自分がちゃんと受け止めてあげていたら、

川田さんは死ななかったんじゃないか。

今も元気に生きていていたんじゃないだろうか。

 

 

そして、安住さんは続けてこう言います。

 

「どんな謝罪をもっても許されないことだと思ってて・・・」

 

 

番組が始まる前から川田亜子さんのことを話すつもりだったのか、

それとも唐突に思い出したのか、その辺りは判然としませんが、

少なくとも、安住さんが10年もの間ずっと

川田亜子さんの事を思い続けていたのだけは

充分すぎるほどに伝わってきて、

聴いていて胸が締めつけられました。

 

 

お気持ちはとてもよく分かる気がします。

 

自分のとある選択が誰かに強い影響を与えてしまうような瞬間が、

誰にでも一度や二度はあるかと思います。

 

それが思いもよらぬ重大な結果を引き起こすとしたら。

 

もしも人の『死』に関わるようなものだったなら・・・。

 

 

「自分がAを選んだからああなってしまった。

なぜBを選べなかったんだろう。

Bを選んでいればあんなことにはなっていなかったかもしれないのに」

 

答えはありません。

 

安住さんがあの夜、川田さんを受け入れていても

結末は変わらなかったかもしれないし、

ひょっとすると分岐点はもっと前にあったのかもしれません。

 

あるいは、すでに抜き差しならない状況になっていて、

どの時点で何をどうしようが同じだったのかもしれなくて。

 

「でも、もしかしたら・・・」

 

安住さんは優しすぎて、ついそう思ってしまいます。

 

そしてまた、その可能性がゼロじゃなかったところにも

救われない切なさがあります。

 

 

けれどーー安住さんのせいじゃありません。

 

誰かが死んで、その人の死を10年もずっと抱えたままの人が

どれぐらいいるでしょうか。

 

その人を想い続けて、ずっとずっと苦しんで・・・。

 

あまりにも長すぎる10年間。

 

どんな気持ちで川田亜子さんの思い出が詰まった

TBSで働いていたのか、もはや想像もつきません。

 

「一緒に悩んであげれば良かった。

少しでも受け入れてあげれば良かった」

 

そんな気持ちになるのは嫌になるほど理解できます。

 

でも、もう充分だと思います。

 

もう泣かないで欲しいし、苦しまないで欲しいです。

 

これからも続くご自身の人生を目一杯楽しんで欲しいし、

自分で自分を苦しめないで欲しいです。

 

 

安住さんと共に、僕たちもまた時々でいいから

川田亜子さんのことを思い出せたらいいと思います。

 

アナウンサーという華のある職業に就き、

美人で教養があって、人気もありファンもいて、

端から見れば死ぬ理由なんて一つも見つからないほどにさえ

感じられますが、その人が心の中に何を抱えているのかなんて、

本当に分からないものなのだと思います。

 

でも、今も元気に生きて、

幸せに笑っていて欲しかったです。

 

 

【安住紳一郎の日曜天国】2018年05月27日 フルバージョン

 

 

 

☆川田亜子さん☆

 

川田亜子さんのライブドア・ブログ

 

川田亜子さんのWikipedia

 

素敵すぎる川田亜子さんへ

心から哀悼の意を込めて...。