| 凍花【電子書籍】[ 斉木香津 ]
518円
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斉木香津さんの凍花(いてばな)です。
これも良かったなぁ。
容姿も性格も完璧で、
誰もが憧れるような長女の百合が、次女の梨花を殺害します。
百合はなぜ梨花を殺してしまったのか?
その理由を、三女の柚香が追っていくというミステリーです。
ジャンル的にはイヤミスになるんでしょうけれど、
真梨幸子さんの『殺人鬼フジコの衝動』みたいな
いかにもイヤミスな感じではなくて、
切なさだったり哀しさがテーマになっています。
そういう意味では純然たるミステリーで、
どうして長女は次女を殺したのかという謎を
解明していく過程に引き込まれずにはいられません。
徐々に明らかになりなっていく真実。
日記がモチーフの一つになっているんですけど、
この日記が後半、大きな意味を持ってきます。
あー、これもネタばらしした上で、思う存分しゃべりたい(笑)
一つの物事が光の当て方によって、
まったく違うものに見えるという、
この小説がラストに用意しているどんでん返しに
めちゃくちゃびっくりしました。
僕にとってはこういうの、初めての体験だったので。
あと、表紙や書店のPOPの感じから、
もっと禍々しい内容を想像していたギャップもあって、
なんてピュアな少女たちなんだろうと、
しんみりする読後感でした。
おどろおどろしいような内容ではなく、
幼い彼女たちの苦しみや葛藤が丁寧に描かれています。
今まで見ていたものがまったく別のモノに変わる
鮮烈な感覚をぜひ味わって欲しいです。