【斉木香津】凍花がピュアでけなげであたたかい | 夏衣優綺の活字中毒

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斉木香津さんの凍花(いてばな)です。

 

これも良かったなぁ。

 

容姿も性格も完璧で、

誰もが憧れるような長女の百合が、次女の梨花を殺害します。

 

百合はなぜ梨花を殺してしまったのか?

 

その理由を、三女の柚香が追っていくというミステリーです。

 

ジャンル的にはイヤミスになるんでしょうけれど、

真梨幸子さんの『殺人鬼フジコの衝動』みたいな

いかにもイヤミスな感じではなくて、

切なさだったり哀しさがテーマになっています。

 

そういう意味では純然たるミステリーで、

どうして長女は次女を殺したのかという謎を

解明していく過程に引き込まれずにはいられません。

 

徐々に明らかになりなっていく真実。

 

日記がモチーフの一つになっているんですけど、

この日記が後半、大きな意味を持ってきます。

 

あー、これもネタばらしした上で、思う存分しゃべりたい(笑)

 

一つの物事が光の当て方によって、

まったく違うものに見えるという、

この小説がラストに用意しているどんでん返しに

めちゃくちゃびっくりしました。

 

僕にとってはこういうの、初めての体験だったので。

 

あと、表紙や書店のPOPの感じから、

もっと禍々しい内容を想像していたギャップもあって、

なんてピュアな少女たちなんだろうと、

しんみりする読後感でした。

 

おどろおどろしいような内容ではなく、

幼い彼女たちの苦しみや葛藤が丁寧に描かれています。

 

今まで見ていたものがまったく別のモノに変わる

鮮烈な感覚をぜひ味わって欲しいです。