僕はウロウロ歩いてみた。

「阿里助」って呼ばれた気がして、僕は声の方へ走った。

すると、僕に少し似ている大きな犬の叔母さんが居た。

誰だろう?近づくにつれて、僕は分かって来た。

お母さんだ!小さいときに嗅いだ匂いがする!

「お母さん!」僕は走りよって、犬のお母さんにくっついた。

嬉しくて嬉しくて、僕はずーと、お母さんにじゃれついていた。
だって嬉しくて体が勝手に動いちゃうんだもん。犬のお母さんも舐めてくれたしね。


落ち着いた所で、僕は犬のお母さんに、今までの事を早口で話した。

お兄ちゃんに拾われた事から、家族の事。お父さんが作ってくれた、僕の家の事や、ナオちゃんと遊んだ事、お姉ちゃんが恐々頭を撫でてくれた事、お兄ちゃんが旅行に連れて行ってくれた事。たくさん有って、凄く大変だけど、全部話す事にした。

お母さんは、嬉しそうに聞いてくれた。


何日も、話していたら、ある日、また「阿里助」って呼ばれた気がした。

僕は、声の方に向かって走った。反射的に走った。だって聞いた事がある、大好きな声なんだもん。

すると…、やっぱり!お父さんだ!人間のお父さんだ!