背丈は低いのに、
あの深い青は、ちゃんと目に留まるから不思議です。
しゃがみこんで、のぞき込むように見ると、
小さな粒がぎゅっと集まっていて、
まるで春を閉じ込めたような形。
今日はその中から、ほんの少しだけ。
摘んで、家の中に連れて帰りました。
今回は35mmのレンズで、
絞り優先、ISOはオート。
手持ちで撮影しています。
ムスカリとミモザを合わせた一枚は、
それぞれにピントを感じながら、
空気感も残したくてF2.2に。
やわらかくつながるようなボケが、
春らしい軽さを出してくれました。
グラスにいけたムスカリは、
あえてF1.4で。
すべてを見せるのではなく、
一部にだけピントを置くことで、
視線がすっと流れるような一枚に。
こちらはF3.2。
それぞれの向きや動きがちゃんと見えるように、
少しだけ絞って撮っています。
並んだときのリズムや、
わずかな違いが伝わるのが、この設定の好きなところ。
外で見るムスカリは、風や光と一緒にあるけれど、
部屋に飾ると、また違う表情になります。
ガラスに挿すと、茎のやわらかなカーブや、
ほんのり透けるグリーンまで見えて、
静かな時間が流れはじめる。
ほんの少しの花なのに、
部屋の空気がふっと軽くなる。
こういう小さな変化が、
いちばん心に残るのかもしれません。
春を、すこしだけ、暮らしの中へ。



