霧の草千里ヶ浜でした。
視界の奥から、気配のように馬たちが現れ、気づけばこちらへ向かってきていました。
その群れの中の一頭が、ふっと距離を詰めてきます。
犬との接し方なら体が覚えているけれど、馬は——どうしたらいいのだろう。
手を伸ばせば届く距離まで近づいてきたけれど、
触れていいのかもわからないまま、私たちはしばらく動かずにいました。
見つめ合う時間のあと、馬はそっと踵を返し、霧の中へ戻っていきました。
言葉も触れ合いもなく、ただ同じ時間を過ごしただけの出来事なのに、
今でもあの霧の濃さと、静かな気配だけは、はっきりと思い出せます。
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