毎年この時期になると、杏の到着を心待ちにしています。
注文するのは、いつも同じところ。4種類の杏を詰め合わせて送ってくださるので、箱を開けて品種名や特徴を読むのが最初の楽しみ。
例年は、届いた杏を品種ごとに4つの瓶に分けてシロップ漬けにするのが恒例なのですが、今年は瓶の数が足りず、すべてをひとつにまとめて仕込みました。どんな風に混ざり合ってくれるのか、ちょっとした実験気分です。
中には、生食向きの品種も入っていて、そのまま食べてもやさしい甘みとジューシーさがあるのですが、私はやっぱりシロップ漬け派。
不思議なことに、生では酸味が少なく感じられる杏も、シロップに漬けるとキュッとした酸味が立って、味がぐっと引き締まる気がするんです。まるで果実の芯の力が、じわじわと染み出してくるような感覚。だからこそ、毎年手を動かすのが楽しみなんだと思います。
できあがったシロップ漬けは、ヨーグルトに添えたり、寒天やあんこと合わせて涼やかなデザートにしたり。炭酸水で割ると、暑い日のご褒美ドリンクに早変わりです。
そういえば昨年は、残った杏の種から仁(じん)を取り出し、ホワイトリカーに漬けて自家製アマレットも作ってみました。杏仁の香りがふわっと広がって、とても美味しくできたのですが……種を割る作業がなかなか大変で。今年はどうしようかなと、まだ思案中です。
短い杏の季節に、キッチンで果実と向き合う時間。
今年も、瓶の中に小さな季節を閉じ込めることができました。
出来上がった杏の一番好きな食べ方。





