舌を頼りに 33年間食べもの絵日記を描き続けている 雑食性サラリーマンです。
重慶大廈(チョンキンマンション)
・マトンビリヤニ
World of Winners航空券プレゼントキャンペーンで当たった航空券で香港へ行ってきた。往復のフライトはキャセイ、宿泊は重慶大廈(チョンキンマンション)内のホテルだ。
チョンキンマンションは、1,2階にインド料理屋と両替商が犇めき、3階以上に貧乏旅行者御用達のホテルがたくさん入居しているカオスな複合ビルだが、数々の小説や映画の舞台となったこのビル内のホテルに宿泊することは長年の宿願だった。
セントラルからのスターフェリーの船上でシンフォニーオブライツを観られたことに気を良くして、ホテル(あえて名は記さない)にチェックインした私はしかし愕然とするのである。まあ覚悟はしていたのだが、宿の管理人曰く、バストイレ付でそのホテルでは最上級だという部屋は、洗面台はひび割れ、シャワーカーテンがないので、シャワーを浴びるたびに浴室はびたびたになり、ベッドのシーツにはカビの痕跡やら人毛がちらほら、古い木製の机の引き出しをあけると、中でゴキブリの幼生が運動会をしているという有様。そしてなぜだか今時珍しいSONY のテレビはフランス語の放送しか映らないと来ている。
その事前の想定の下限ギリギリレベルの部屋で、私は階下のインド料理屋でアンポルテしたマトンビリヤニとエッグカレーでわびしく夕食をしたためるのである。朝早かったので早々にベッドにもぐりこんで寝ようとしたのだが、何か屋根裏で水の流れるような音が絶え間なくしていて終夜私の安眠を妨げるのだった。
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